【採用担当に刺さる】職務経歴書の自己PRの書き方4ステップ

「職務経歴書の自己PRをどう書けばいいか悩んでいる」

「企業の採用担当者が評価する自己PRを知りたい」

 

良い自己PRとは、実は決して華々しい実績や経験をした人が書いていることではありません。良い自己PRとは「採用担当者の知りたい情報の的を射ている」ということです。

知りたい情報についてしっかりとした補足情報や論理構成ができていることが重要です。

職務経歴書の自己PRの内容次第で、「この人は企業の求める人物像やスキルを良く把握せず、どの会社でも同じ自己PRをしているな」と評価されてしまい、自己PRが逆効果になることもあります。

こちらのページでは、誰でも取り組める自己PRのセオリー(フレームワーク)についてサンプル文を交えながら説明していきます。

そのセオリーにそって、書き進めればあなたの経験を、適切な論理構成にそって職務経歴書の自己PRをまとめることができるでしょう。

 

1.自己PRの説得力を増すための5つの条件

自己PRで他の選考者に差をつけるために、あなたを採用すべき人材であるという説明=自己PRについて説得力を持って伝える必要があります。その時の条件は、以下のような項目です。

  • 数値や表彰、周囲の評価など客観的な根拠があること
  • これまでの成果や実績が次に仕事で活かせること
  • 自らの言葉で説明できていること
  • 伝えたいことがシンプルであること
  • 相手に合わせた自己PRネタを複数持っていること

 

数値や表彰、周囲の評価など客観的な根拠があること(客観性)

自己PRに客観性があると説得力が増します。

「お客様に信頼を得ることができました」、「お客様から高い評価を受けました」と記載しても主観で書いてしまっているので、説得力がありません。

「お客様から信頼いただき、全体の7割近くがリピートのお客様です。そのおかげで、社内売上1位を獲得できました。」というように数値根拠を入れていくと良いでしょう。

客観性を上げるために入れる項目例

・目標数値の達成度(売上目標の達成率、前年比率など)

・社内表彰事例(社内MVP表彰、売上表彰、社長賞など)

・取引先、お客様の評価(実際にもらった声、想像で書くのはNG)

・成果を出した業務の課題(PJの炎上、万年赤字など)

これまでの成果や実績が次に仕事で活かせること(再現性)

これまでの仕事の成果が数値化できた後は、その経験を次の職場で活かせることを説明しなければ、ただの自慢になってしまいます。

れまでの業務経験のプロセスで仕事の進め方や行動、考え方が次の仕事で活かせることを伝えなければなりません。

 

企業に活かせると伝えるために押さえるポイント

  • 再現性があること(その会社だけでしか通用しないやり方はダメ)
  • 次の会社と共通するポイントが分かりやすくする(企業の求める人物像に近い経験をPR)

自らの言葉で説明できていること(具体性)

採用担当者に印象付く表現は、あなただけの経験をあなたの言葉で説明することです。

ネット上のサンプル文を転用すると、ありきたりの表現になってしまいます。採用担当者は数百名という候補者の自己PRに目を通し、面接で聞いていますので転用しているかどうかすぐに分かってしまいます。

「数値や表彰、周囲の評価など客観的な根拠があること」という客観性を持ちながらも、あなたのこれまでの具体的な業務経験を書くことで、具体性を出し、あなたらしい自己PRにしていく必要があります。

 

伝えたいことがシンプルであること(明瞭性)

自己PRでやってはいけないことの一つに、色々伝えすぎて、結局何が得意な人なのか?どのような経験が活かせるのかよく分からないということです。

「周囲からコミュニケーション能力の評価が高く、営業開拓が得意で、提案書づくりに強みを持っています。」ということ内容の場合、結局どのスキルが次の職場で活かせるのか、分かりにくくなってしまいます。

面接官に印象付けるためには「自己PRにはキーワード一つ」が鉄則です。

 

相手に合わせた自己PRネタを複数持っていること(親和性)

あなたの1つのアピールポイントが全ての応募企業に興味を持たれることは稀です。応募企業の求める人物像や過去の採用事例から、あなたのアピールポイントを選んでいくと良いでしょう。

アピールポイントの作り方は、これからご説明する「STARのフレームワーク」をもとにいくつか売り込むポイントを準備しておきましょう。

 

2.自己PRを書くときに使えるフレームワーク(STAR)

自己PRを書くときは、STARのフレームワークに沿って書き進めることで自己PR文が完成します。

2-1.Situation(状況)

その時の状況や背景について簡単に説明をいれます。誰が、どこで、いつ、どのようにという内容です。

例:業界、職種、業務内容、あなたの役割、職場環境、人数などの条件、期間など

 

2-2.Task(課題)

何か具体的な課題や条件を解決しなければいけなかった、乗り越えなければならなかった仕事について説明します。

例:チームの役割、解決すべき課題、問題発生した背景など

 

2-3.Action(行動)

成果を出すために取った具体的な行動について説明します。全てを説明する必要はなく、強調すべきポイントを整理しましょう。

例:どのように解決したか、どのような計画を立てたか、どのような仕事の進め方をしたか、など

 

2-4.Result(結果)

どのような成果があったか、どのようなことを学んだか、身についたかを説明します。

例:数値目標に対する結果、前年比、学んだこと、気づいたことなど

 

3. STARのフレームワークは採用担当者の評価ポイントを押さえている

STARのフレームワークを使う3つの理由

理由1.自己PRで説得力を増すための条件を満たしている

採用される人と不採用になる人の違いに自己PRに違いがあります。それは、「過去の結果をただ説明するだけ」のパターンと「なぜ成果が出たのか説明している」という違いです。

自己PRの例

パターンA:「これまで、営業職として5年経験してきました。目標に対し120%達成してまいりました。その他には管理職として~~」

パターンB:「これまで、営業職として5年経験してきました。目標に対し120%達成してまいりました。主に取引先の情報を小まめに収集することを意識しながら、関係構築に努め、提案を重ねることで成果につなげることが出来ました。御社の業務においても、この姿勢をもとに貢献していきたいと考えています。」

実績数値など客観性のポイントを押さえながらも、あなたなりの結果やプロセス、工夫したことなど、あなただけのストーリーとなっています。

採用担当者があなたを採用することで、会社に貢献できるか、採用すべきかどうかを判断するために、あなたの成果が次の仕事においても活かせるのかを分かりやすく伝えるために、しっかりと補足していく必要があります。

 

理由2.企業の採用担当者が評価するポイントを網羅している

STARのフレームワークを用いた評価方法はGoogleをはじめとする欧米企業では浸透している手法です。

人材を採用する時に、今の能力やスキルより潜在能力(将来伸びる可能性)で評価していく傾向が強く、過去の行動を分析すれば、志向性や能力を測り評価していくという考え方です。

次の職場で活躍できる人材か否かを判断するうえで、面接官の評価基準を一定に保つために導入された手法で、国内各社においても活用されています。

自己PRでこれらの評価項目を網羅した回答しておくことで、面接官の求める情報を短時間で伝えることができるという利点があります。

 

理由3.面接の時にも使えるストーリー構成になっている

企業の面接においても、あなたのこれまでの業務経験から能力を評価するための質問をしていきます。STARの評価カテゴリにそって質問し、スキルレベルを測っていきます。

STARのフレームワークによる自己PRの作成をすることで、面接の質問に対する準備にもつながりますので、非常に有効です。

いかにSTARの評価カテゴリで、想定される質問例を紹介します。その質問から主に問題発見能力、課題解決能力、分析力などの思考能力を評価しています。

自己PRの作成と一緒に面接対策の参考にしてみてください。

4.自己PRの事例集

 

営業職の場合

インターネット広告は競合が激しく差別化していくことが求められる業界でありますが、媒体力、企画力を武器に取引先に選ばれるために「こまめな訪問」と「現場の生の情報を集めて」取引先広告窓口だけでなく、現場を始め部署を横断した採用戦略を提案することにより、広告媒体の機能だけではない企画と営業姿勢が高い信頼を得ることが出来、結果累計12億の新規拡大に貢献することができました。取引先の求めるコアな部分を聞き出すだめの粘り強さ、考えの異なる部署間の調整を推進してきたタフネスさを活かしながら、常に新たな提案を仕掛ける姿勢を活かしてまいりたいと考えています。

Situation

インターネット広告

Task

競合が激しく差別化していくことが求められる業界

Action

媒体力、企画力を武器に取引先に選ばれるために「こまめな訪問」と「現場の生の情報を集めて」取引先広告窓口だけでなく、現場を始め部署を横断した採用戦略を提案

Result

広告媒体の機能だけではない企画と営業姿勢が高い信頼を得ることが出来、結果累計12億の新規拡大に貢献することができました。取引先の求めるコアな部分を聞き出すだめの粘り強さ、考えの異なる部署間の調整を推進してきたタフネスさを活かしながら、常に新たな提案を仕掛ける姿勢を活かしてまいりたいと考えています。

営業職の場合は、実績数値だけでなく、あなた独自の工夫や営業スタイルをPRすることが重要です。業界やサービスが違う場合は、次の職場で活かせるポイントを分かりやすく説明すると良いでしょう。

 

エンジニア職の場合

半導体業界では、新たなパッケージの開発と立ち上げにおいて、海外と国内の拠点を同時に関係各所の幅広い調整が必要となります。それぞれの要求事項の取りまとめる仕組みを構築し、集中管理し意思決定を行い、その他調整業務を推進し、アジア5拠点の立ち上げを行いました。

利害の相反する立場であったときのネゴシエーションスキルとタフネスさを身につけ、製品化まで進める推進力は次の業務においても事業拡大に貢献できるものと考えております。

Situation

半導体業界

Task

新たなパッケージの開発と立ち上げにおいて、海外と国内の拠点を同時に関係各所の幅広い調整が必要

Action

それぞれの要求事項の取りまとめる仕組みを構築し、集中管理し意思決定を行い

Result

アジア5拠点の立ち上げを行いました。利害の相反する立場であったときのネゴシエーションスキルとタフネスさを身につけ、製品化まで進める推進力は次の業務においても事業拡大に貢献できるものと考えております

エンジニア職の場合、経歴である程度の技術レベルは伝わりますので、人間性をPRできるエピソードを入れていくと良いでしょう。

また、開発環境や生産拠点など職場環境が変わったとしても、成果を出せると印象付ける再現性をPRしていくことも重要です。

 

販売職の場合

新宿◯◯店の店長時代に、前年比売上目標達成に向けて、競合他店舗や顧客層のデータ、自社販売データから過去の実績の傾向を分析。スタッフの気づきをヒアリングしながら、レイアウト、商品PR方法を改善してまいりました。結果2年連続売上110%増に繋がり、スタッフのスキルアップとともに、目標達成いたしました。

Situation

新宿◯◯店の店長時代

Task

前年比売上目標達成に向けて、

Action

合他店舗や顧客層のデータ、自社販売データから過去の実績の傾向を分析。スタッフの気づきをヒアリングしながら、レイアウト、商品PR方法を改善

Result

結果2年連続売上110%増に繋がり、スタッフのスキルアップとともに、目標達成いたしました

 

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。

職務経歴書の自己PRの書き方とまとめ方について、STARのフレームワークを使った手順をご説明しました。

人事採用担当者は日々、何十名の書類に目を通しているため、ネット上の例文やテンプレートをそのまま使っていないかどうかを見破ります。

どのような経験であっても、あなたらしいエピソードやストーリーが一番印象に残りやすく、PRになります。

華々しい実績や経歴だけがPRではなく、これまでの経験の中で何を学んできたのか、何を活かせるのかを採用担当者は評価します。

職務経歴書に書いた内容を面接することも忘れずに、自己PRを完成させていきましょう。職務経歴書が完成しても、STARによる自己PRのネタを増やしていくことであなたの強みを伝える武器が増えることになりますので、随時まとめておくと良いでしょう。

自己PRの書き方や職務経歴書に書き方について、不安のある方は転職エージェントに相談してみることをおすすめしています。

こちらのページで職務経歴書の添削に丁寧な転職エージェントを紹介しています。

職務経歴書の添削サポートに丁寧なおすすめ転職エージェント3選

 

その他、職務経歴書の書く項目について書き方について、詳しく説明していますので参考にしてみてください。

こちらの記事が皆様の転職活動のお役に立てれば幸いです。