退職届・退職願の書き方と渡し方の全知識|サンプル・テンプレート付き

「簡単に作れる退職届のテンプレがほしい」

「退職届の書き方を知りたい」

などと退職届についてお調べではありませんか?

正しい退職届・退職願を提出しなければ、「この書類は受け取れないから、また話を聞くよ」などと退職が認められないことにもなりかねません。直属の上司に提出した後に、人事部から再提出を求められたなどという事例もあります。

こちらのページでは、退職届・退職願の正しい知識とすぐに使えるテンプレートとサンプルを紹介します。

 

1.退職届・退職願・辞表の違い

退職を申し出るときの書面について退職届・退職願・辞表は区別して使用されます。

退職願 「退職したい」と退職を願い出る・交渉するための書類です。
一般的に、面談・口頭で辞意を表明することが多く、必ずしも必要ではありません。願い出になるため、会社側の合意が必要です。
退職届 「退職します」と退職を届け出るための書類です。
会社側の可否に関わらず、辞意を表明するための書類です。
辞表 自ら「職を辞する」ことを表明するための書類です。
会社と労働契約を結んでいない役員や公務員などが対象となります。

退職届・退職願は、辞意を表明したことを書面で残しておくために使用します。労働基準法上、辞意を申し出た日から起算して、退職日を決定しますのでエビデンスとしての役割を果たします。辞表は、会社員であれば使用することはありません。

 

2.退職届・退職願を提出する前に確認しておくこと

退職届・退職願を作成する前に確認しておくことは2つあります。

・就業規則の退職に関する事項

就業規則には退職手続きに関する条項が定められています。期間について「退職の○○日前に申し出ること」と定められています。多いケースとして、「一か月以上前」、「30日以上前」とされています。退職日を決めるうえで、いつまでに会社に伝えなければならないのかを確認しておきましょう。

 

・退職届の社内フォーマットの有無

会社によって退職届のフォーマットが定めています。指定のフォーマットの有無を確認しておきましょう。退職願は願い出るための書類ですので、フォーマットはありません。

辞意表明する前に、会社側の担当者にフォーマットの確認ができなければ、面談形式で辞意表明してから、指定の退職届を貰うようにしましょう。

 

3.退職届・退職願テンプレートダウンロード

退職届と退職願のテンプレートについてWord形式、PDF形式でA4用紙フォーマットでダウンロード可能です。

退職届

退職願

 

4.退職届・退職願の書き方サンプル

退職届と退職願は手書き、PCどちらで作成しても問題ありません。手書きの方が、やや退職意思が強い印象となります。

①書き出し

私儀と書きます。「わたくしぎ」と読みます。その他「私事」と書く場合もあります。

ビジネス文書の慣習として使用される言葉で、「私の個人的なことで恐縮ですが、、」という意味です。謙遜を表す上で最下部の位置に書かれます。

 

②退職理由

退職理由は2種類あり、「一身上の都合」もしくは「会社都合」となります。こちらは失業保険の給付条件を決めるうえで必要な情報です。こちらの退職理由が離職票にも記載されます。

会社都合は、経営不振やリストラ、倒産、事業所閉鎖、早期退職制度を利用する場合です。それ以外の場合、家族の介護や、引っ越しなど理由があったとしても細かな理由は書かずに「一身上の都合により」と記載しておきましょう。

 

③退職日

退職日は西暦、和暦どちらでも問題ありません。

 

④締め

退職届の場合、「退職いたします」

退職願の場合、「退職したく、お願い申し上げます」

と記載します。退職願は退職を願い出る、退職日を調整したいという形で、やや控えめな表現となります。

 

⑤提出日

提出日は書類を手渡す日です。

 

⑥部署・氏名

部署名は正式名称で記載します。例えば営業第二グループを「G」などと略語を使わず、記載しましょう。名前の下部に捺印します。

 

⑦宛先

宛先は会社の代表者名を記載します。

雇用契約書に取り交わしている相手(一般的に代表取締役社長)に対して、労働契約の解除を申し出るためです。また、同じ社内の人間に対しては、「様」ではなく「殿」を用います。

 

5.退職届・退職願の折り方/封筒の書き方・入れ方

5-1.用紙の折り方

退職届・退職願を折りたたむ場合、三つ折りです。書かれている面が内側になるように折りたたみます。

< 用紙の折り方 >

  1. 書かれている面を表面にします
  2. 先に、下3分の1を折りたたむ
  3. 上3分の1を折りたたむ

 

5-2.封筒の書き方・入れ方

退職届・退職願を手渡しする時には、封筒に入れて持参します。

封筒は表面に退職届と書きます。裏面は自宅住所および氏名を記載します。手渡しする場合など封をしない場合は〆印は不要です。

封筒の種類

  • 白無地が望ましい
  • 退職届用紙サイズB5・・・長型4号(90×205mm)
  • 退職届用紙サイズA4・・・長型3号(120×235mm)

封筒に書くときは黒のペンを使って書いておきましょう。

 

①タイトル

退職届は封筒の中央よりやや上の部分に書きます。

 

②部署・氏名

手渡しする場合は、部署と氏名を記載します。

退職届を郵送する場合は、郵便番号、住所、氏名を記載します。

 

③〆印

手渡しする場合は、封をする必要はありませんので、〆印は不要です。郵送する場合は糊付けの上、〆印を書きます。

 

6.退職届・退職願の渡し方

退職届を渡す人は、直属の上司に手渡しとなります。対面で、手渡しするときは封筒から出し、三つ折りを広げてから手渡しするようにしましょう。

上司に受領されるときは退職届・退職願と合わせて封筒も一緒に提出します。

 

7.まとめ

いかがでしたでしょうか。退職届・退職願の違いと作成方法についてご紹介しました。

退職を伝えると、引き留めに合ったり、周りの人がよそよそしくなったりするなど人間関係が変化します。円満退社に向けてスムーズに進めるためには、ビジネスマナーや就業規則を守って進めることが大切です。

現在担当している業務の引継ぎもスムーズに終わらせるためにも、上司と後任担当者の協力が必要となりますので、できるだけ謙虚な姿勢で対応しておくと良いです。

 

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