“採用担当を興味を引く“職務経歴書の要約の書き方と職種別事例

「職務経歴書の要約は必要なのか?」

「これまでの経歴のどの部分を書けばいいの?」

 

職務経歴書の「職務要約」は採用担当者が一番初めに目を通すところです。その書いてある内容で職務経歴書の評価が始まります。

忙しい採用担当者は要約を読んで、後半は必要な個所を流し読みして、合否判定をしています。職務要約でしっかりと、「採用担当者の興味を引くキーワードを入れているか?」が重要です。

転職書類には、項目や書き方にセオリーがありますので、悩んでいる人に向けてこちらの記事で細かく解説しています。職種別に例文を読み、構成を参考にしてみてください.

 

1.採用担当者にとっての職務要約とは?

1-1.職務要約をどう読んでいるか?

人事担当者は、職務要約を5秒程度でざっと目を通しています。そこで見ているポイントは「あなたの職歴を分かりやすく、コンパクトにまとめられるか」と見ながら、内容をチェックしています。

内容がぼやけていたり、的外れな内容になっているとマイナス評価になってしまいます。

採用担当の声として、「職務要約をまとめられる人は、ビジネススキルが高い印象を持っています。」論理構成やキャリア情報の整理が上手いと評価をします。

 

1-2.採用担当者は要約だけで合否を決める?

大手企業の採用担当になると、日々百人を超える候補者の書類に目を通さなければなりません。そのため、全員の職務経歴書全てに目を通しているということはほぼありません。

要約だけを読み、合否を決めているわけではありませんが、要約で半分近く合否を決まります。あとは職務経歴書で必要な個所だけ読み、合否を決めています。

そのため、職務経歴書の一番上に位置する要約は、非常に重要な項目です。

 

2.職務経歴書の要約の基本

2-1.文字数は100~200文字程度、多くても250文字程度

職務経歴書で3~4行程度に収めておきましょう。人事担当者が負担にならない程度の分量でおさえておくと、職務経歴書をスムーズに読み進めてもらうことができます。

 

2-2.コアとなる経験とスキルだけに絞ること

職務経歴が長い方や異動転勤が多い人は、企業の求めているポイントに合わせて、絞るようにしましょう。

長く経験したことや得意な経験をPRするのではなく、相手の興味を引くような経験をPRしましょう。具体的には、企業が求める人物像や求めているスキルを身につけている実績などのキーワードを盛り込んでおくと良いでしょう

 

2-3.自己PRと分けておく

大事なことの一つに職務要約と自己PRと内容が重複している候補者をよく見かけます。

職務要約 自己PR 
企業との接点を伝える あなたらしい経験やスキル、
活かせるポイントを伝える

 

職務要約は、「あなたの企業に役立ちそうな経験とスキルを持っています」ということを伝えられれば十分です。細かい内容は経歴や自己PRで記載していきましょう。

内容が重複すると、PRできるところ減ってしまうことと、採用担当者としては。「同じ内容だけれどもこの人は、これ以外に強みは無いのか?」と印象づいてしまうことがありますので、上手く使い分けておくと良いでしょう。

 

3.要約の書き方

キャリアのダイジェストを書くのではなく、求人企業に活かせる経験をピックアップしてまとめるようにしましょう。

STEP1.キャリアの要約

 

STEP2.培ったスキルをPRし、実績で説得力を出す

 

STEP3.貢献できるポイントをPR

この順序でまとめていけば、採用担当者があなたを採用すべき人ひとかもしれないと感じることができ、経歴の細かい部分まで読み進めてもらうことができます。

 

STEP1.キャリアの要約

前職でこれまでどのような経験をしたかを要約します。

業界、職種、製品、業務内容、顧客、期間、規模などが網羅的に分かるようにまとめる必要があります。理想は1~2文でとどめておきましょう。

大手企業でもない限り、採用担当者はあなたの会社や製品に関する知識がありません。会社の名前をそのまま書くのではなく、勤めている会社をイメージできる分かりやすいキーワードにすることも一つの方法です。

例: 東証2部上場検査・警報機器メーカーで国内製造業向けに自動外観検査機の企画営業を担当していました。

 

STEP2.培ったスキルをPRし、実績で説得力を出す

これまで培ったスキルと実績をPRするところです。

ある程度の専門用語を盛り込んでも問題ありません。ここに書かれているPRポイントを中心に採用担当は職務経歴書に目を通すだけでなく、面接の時も質問されることが多いので、選考の一連の流れを想定しておくと良いでしょう。

例:大手精密機器メーカーのプロジェクト経験が多く、システム改善の提案やシステム構築まで主に担当しています。生産効率の向上により最大で15%のリードタイム削減に貢献した実績があります。

 

STEP3.貢献できるポイントをPR

「あなたの経験をもとに次の会社で貢献できるポイント」をPRするところです。

経験職種への応募の場合は、現在従事している業務内容を説明する方が良いでしょう。そうすると今のあなたの経験やスキルを分かりやすく伝えることができ、入社するときにポジションをイメージさせることができるためです。

例:現在では、大手化学メーカーのシステム改修のPJで10名のマネジメントとメンバーの育成を行っています。

異業種、異職種への応募の場合は、「入社への意欲」をPRしておくと良いでしょう。

例:これまでのPJと通じて培った業務改善提案に伴うヒアリング調整スキル、課題設定、提案力をもとに、貴社のソリューション営業の事業拡大に貢献したいと考えています。

 

4.要約のポイント3つ

4-1.箇条書きより文章の方が伝わりやすい

『STEP1.キャリアの要約』、『STEP2.培ったスキルをPRし、実績で説得力を出す』、『STEP3.貢献できるポイントをPR』の3つの要素を盛り込み、分かりやすくあなたのキャリアイメージを伝えることができます。

これらをストーリー調にしておくことで、一連の流れが伝わりやすくなります。

 

悪い例

・株式会社ABC社で、システム開発部で5年従事

・製造業向け業務管理システムの改善提案、システム導入

・職位:プロジェクトリーダー、マネジメント経験メンバー10名、

 

良い例:(約170文字)

国内製造業向け生産管理システムの開発業務のプロジェクトリーダーを5年経験してきました。

大手精密機器メーカーのプロジェクト経験が多く、システム改善の提案やシステム構築まで主に担当しています。最大で15%のリードタイム削減に貢献した実績があります。現在では、大手化学メーカーのシステム改修のPJで10名のマネジメントとメンバーの育成を行っています。

4-2.実績について具体的な数値やファクト(事実)を入れる

経験したことを述べるだけではなく、成果や実績数値を入れておくと効果的です。そうすることにより仕事の規模や成果を出せる人材かどうかを分かりやすくと伝えることが出来ます。

 

 

悪い例:

新規取引先を拡大に貢献した

良い例:

システム開発部のメンバーをマネジメントしながら、社内で初めて化学分野の新規顧客獲得し、年間3億円の売上拡大に貢献した。

 

4-3. 客観的な表現を用いるようにこころがける

「これまでの経験から◯◯のスキルを身につけたと自負しています。」というような主観的な表現をすると、採用担当者としては「本当にそうなの?」と疑問に思ってしまいます。

客観的な表現を用いて、業務の数値化、受賞歴、売上の変化などの事例を入れておくと説得力のある文章に仕上がります。

 

 

悪い例:

「これまでの経験から、メンバーの教育の重要性を学びました。」

「これまでの経験から、社内でも一、二位を争う営業力を身につけたと考えています。」

良い例:

「新規分野に参入したことを評価され、社長賞を受賞した」

「新規取引先の拡大により、プロジェクトを担当してから30%売上が増加した」

 

5.職種別の事例

5-1.営業職

職務要約の例文(約200文字)

Web広告代理店に新卒で入社し、5年間法人向けの営業職として中小企業を対象に、自社ホームページへの広告戦略、集客手法の提案を行ってきました。新規開拓を中心に担当し、初年度の営業実績が同期入社した200名の内、上位3位に選ばれるMVP賞を受賞した経験があります。新規開拓の営業経験で培った丁寧なヒアリングと提案を重ねる粘り強い営業スタイルを活かして、貴社の新規営業所開設に伴う事業拡大に貢献したいと考えています。

営業職で押さえておくポイント

  • 営業活動の営業手法(サービス・商品、取引先、地域、ツールなど)
  • 実績、受賞歴(社内表彰、売上数値、利益など)
  • 他の営業担当と差別化したポイント、工夫したところ
  • 自分の強みを言語化する

実績、受賞歴があれば目を引く職務要約となります。実績や受賞歴がない場合は、工夫したところなどを書き、他で活かせるスキルだということをPRするようにまとめておきましょう。

 

5-2.ITエンジニア職

職務要約の例文(約170文字)

国内製造業向け生産管理システムの開発業務のプロジェクトリーダーを5年経験してきました。大手精密機器メーカーのプロジェクト経験が多く、システム改善の提案やシステム構築まで主に担当しています。最大で15%のリードタイム削減に貢献した実績があります。現在では、大手化学メーカーのシステム改修のPJで10名のマネジメントとメンバーの育成を行っています。

ITエンジニア職で押さえておくポイント

  • 取引先の分野、システム概要、OSなど
  • プロジェクト規模、工程、役割
  • マネジメント経験

ITエンジニアの場合、プロジェクトでの経験以外にも、業務改善提案などの事例があるとポイントが高くなります。例えば、「~~その他、与えられた業務以外に業務改善提案を積極的に行い、はエクセルによる作業を自動化させ、業務効率化し、1日3H分の工数削減につながっています。」というように、業務改善提案を追加情報に入れてもよいでしょう。

 

5-3.販売・サービス職

職務要約の例文(約200文字)

外資系ファストファッションブランドの店舗での販売を7年経験してきました。アルバイトスタッフのマネジメント、店舗オペレーション、売上数値管理を担当しました。季節ごとの商品のラインナップに合わせて、お客様の導線分析を行い、店舗内のレイアウトの見直しを行い、売上前年比10%UPを3年連続達成しました。お客様とのコミュニケーションを重ねながらも、移動距離など客観的な数値をもとに改善をすすめてきました。

 

販売・サービス職で押さえておくポイント

  • 提供しているもの(サービス・製品、顧客層、売上規模、単価、時間帯、営業スタイルなど)
  • コミュニケーションだけをPRすると職務要約としては弱い
  • 販売、サービス業務を通じて、店舗運営をしている当事者意識を入れると主体性が伝わる
  • 顧客観察能力、マーケティング、分析する素養を入れる

他の業種・職種でも活かせるようなスキルをPRすることが大事です。仕事が違っても、販売、サービスで培った仕事のやり方や姿勢が他の業務でも活かせそうだと思われることが重要です。

 

5-4.管理部門(人事職の場合)

職務要約の例文(約140文字)

東証2部上場のソフトウェアメーカーに新卒で入社し、新卒、中途採用部門を担当してまいりました。広告媒体、紹介などの各採用ルートごとにKPIを設定し、改善を行い、年間200名の採用計画を3年連続で達成しています。現在では、新人教育、中間管理職研修など従業員の教育諸制度の企画、運営を担当しています。

管理部門で押さえておくポイント

  • 業務改善、効率化の経験を入れておくと良い
  • 管理部門の業務は細かく分かれています。業務範囲を書いておく
  • 会社の事業規模(人数、売上、上場など)

管理部門の経理、人事、総務の職務経歴書は他の候補者と似ている経歴になりがちです。

業務内容が伝わりやすいというメリットもありますが、差別化することを考えなければなりません。

業務改善や効率化した事例を入れておくと良いでしょう。

 

6.まとめ

職務経歴書の要約は、職務経歴書の一番初めに記載される項目です。

そこで、採用担当者の「興味を持たせるためのキーワードを入れているか?」、「論理構成を整えられていて分かりやすいか?」が重要です。

そのためには、要約部分を3つの要素に分解してまとめると作りやすいです。

  • 「キャリアの要約」
  • 「培ったスキルをPRし、実績で説得力を出す」
  • 「貢献できるポイントをPR」

応募書類の書いてある内容(経験やスキル、実績など)で差別化を図り、書き方(論理構成や項目)はセオリー通りに書いていくことが転職書類で評価が高いです。

職務要約の書き方について、3つのSTEPで書いてみてはいかがでしょうか。

 

こちらの記事が皆さまの転職のお役に立てれば幸いです。