転職エージェントを利用するなら複数登録しておくべき7つの理由

「どこの転職エージェントを選べばいいの?」

「何社ぐらい転職エージェントに登録すればいいの?」

転職を考えた時は、転職エージェントに複数登録しておくことが基本です。1社だけ登録して利用すると転職エージェントのサービスを全て有効活用できていないかもしれません。

こちらのページでは現役の転職エージェントである経験と業界知識から複数登録しておくべき理由、注意点、選び方について紹介していきます。

 

こちらを読めば、転職エージェントを複数利用する理由とメリットが理解でき、転職エージェント選びをスムーズに進めることができるでしょう。

 

1.転職エージェントを複数利用するメリット

1-1.良い担当者を見つけることができる

転職エージェントの担当者には良い担当者もいれば悪い担当者もいます。良い担当者に出会うことで求人の紹介の質、企業への推薦の営業力など転職サービスの質が格段に違いますので、良い担当者に出会うためには1社だけで判断するのではなく、複数の転職エージェントに登録してから、自分に合った担当者を絞っていきましょう。

 

1-2.エージェントのサービスを使い分けて効果的に利用できる

転職エージェントのサービスは幅広く、個々のサービスに強い転職エージェントをそれぞれ利用していくことで、高いレベルの転職サービスを受けることができます。

特徴についてまとめてみましたので、参考にしてみてください。

フェーズ・サービスの特徴 転職エージェント
転職初期段階

履歴書・職務経歴書の添削
転職活動に関する全般の相談

パソナキャリア
dodaエージェントサービス
転職中期段階 

専門分野の業界情報の収集など

JACリクルートメント
各種専門分野の転職エージェント
 転職活動中期以降

求人の紹介

リクルートエージェント
dodaエージェントサービス
各種専門分野の転職エージェント
その他

転職フェアなど

dodaエージェントサービス
@type転職エージェント

リクルートエージェントなど転職サービスの期間について、3か月程度を目安に考えているため、転職相談などの初期段階から利用していくと中期~後半などの本格的に企業選考に進む段階で3か月を経過することになってしまいますので、利用するタイミングは後半に回しておくなど活用方法を検討しておきましょう。

1-3.独占求人を網羅できる

求人企業の中には、一部の転職エージェントだけに依頼するケースが多く、転職エージェント各社は『独占案件』を持っていることがほとんどです。

独占案件がある理由として、企業の採用担当者は以下のように考えて一部の転職エージェントに依頼しています。

  • 永年取引がある信頼できる転職エージェントに依頼したい
  • 多くの転職エージェントに依頼すると窓口の処理が面倒なので、1社に依頼する
  • 自社への優先順位を上げてくれる
  • 自社の採用情報をあまり競合や他社に知られたくない
  • その転職エージェントに依頼すれば大体採用できるから他に依頼する必要がない

このような理由で独占案件、非公開求人を転職エージェントが保有しています。転職エージェントとしても、独占求人である以上採用者を出さなければ、他の転職エージェントに案件を奪われてしまう可能性がありますので、優先順位を高く対応してくれます。

それらの独占案件・非公開求人を幅広く紹介してもらうために、複数の転職エージェントに登録することをおすすめしています。

 

1-4.エージェントとの面談を重ねると、面接の練習になる

転職エージェントとの面談を重ねることで企業との面接の練習になります。

キャリアアドバイザーとの面談は直接対面を行います。面談の時には、経験のヒアリングや転職理由、次の仕事の希望条件を確認されます。エージェントから質問される内容は「転職理由は?」「どのような実績があるか?」などの質問をされます。

企業の面接と同じような質問ばかりであるため、複数のエージェントと面談すると転職理由など話しにくい内容や実績のPRなどスラスラ話せるようになります。

 

1-5.幅広い視点からアドバイスをもらうことができる

転職エージェントは色々な経歴を持った人がいます。人事経験者、業界出身者、転職エージェント一筋の人など経歴に多様性がある職種です。

複数の担当者からキャリアに関するアドバイスを受けたり、業界情報をそれぞれの視点から教えてくれるため考える幅が広がります。

そうすることで、希望する業界や企業、自身のキャリアを多面的にとらえて考えることができるため十分な考察をもとにキャリアを決めていくことができるでしょう。

 

1-6.情報の精度が上がる

同じ企業の求人であっても複数の転職エージェントから紹介された場合、それぞれの転職エージェントが持っている情報を教えてくれるため、業界や求人企業の理解が深まります。

また、企業の将来性や採用背景など複数の転職エージェントに確認することで、情報の精度が上がっていきます。例えばITベンチャーなど変動の激しい業界において、企業の将来性について、より多くの情報を集めておいて十分な情報をもとに転職先を決めていくことができます。

その他には、他の転職エージェントから得られた情報の裏付けとして、別の転職エージェントに確認するということも使い方の一つです。

 

1-7.年収交渉や待遇条件の交渉材料になる

選考が進み、求人企業が採用を前向きに検討しているときに、給与交渉しやすくするために複数の転職エージェントを活用しておくと良いです。他社でオファーをもらっている金額を伝えて比較することで、企業側の採用意欲が高ければ他社より高く金額を提示してくれる可能性があります。

 

2.転職エージェントを複数利用する時の注意点

2-1.他に転職エージェントを利用していることを伝える

いくつかの転職エージェントを併用していることや転職エージェントの会社名を伝えてもサービスの質の低下にはつながりません。

複数の転職エージェントを利用していることを伝えていないと、他の転職エージェント経由で既に応募している企業の求人票を紹介してもらったときの、説明が難しくなるからです。

希望条件に合致している求人を紹介してもらっているにも関わらず、下手に理由をつけて応募を断ってしまうと、「この人はこのような求人条件は希望しない」というように求人の希望条件にミスマッチが起こってしまいます。

ほとんどの人が転職エージェントを○○社登録しましたなどと、伝えますので問題ありません。転職エージェントが利用状況を確認するのは、競合の有無、転職フェーズがどの段階にあるのかを確認しています。

例えば、最近登録し始めた人であればキャリア相談や経歴書の添削を確認したり、かなり前から登録していて既に他の転職エージェント経由で応募した人であれば、選考状況を確認し、選考通過に悩みがないかなどを確認し、ピンポイントにサポートしていきます。

このように利用状況などを踏まえ、サポートの仕方を決めていますので、しっかり伝えておいた方が、はあなたの現状に合った転職サービスを受けることにつながります。

 

2-2.同じ求人企業に複数の転職エージェントから応募しない

複数の転職エージェントに登録していても、同じ採用企業に応募しないようにしましょう。転職サイト経由の場合でも同様です。

同タイミングで応募した場合、採用企業としてもどちらの転職エージェントと対応して良いか困惑してしまいます。

その場合、必ず採用企業側から両方の転職エージェントに連絡がいきますので、結果的に採用企業と転職エージェントの双方に、情報管理ができない転職者という見られ方をされ、応募が出来なくなったり、転職エージェントからサービスが受けられなくなることもありますので、注意しましょう。

また、採用企業の中には過去1年以内に応募した転職者は選考対象外にする会社もあるため、仮に過去に応募したことのある場合は、転職エージェントに確認しておくとよいでしょう。

 

2-3.各エージェントとのやり取りしている情報を整理しておく

複数の転職エージェントを利用する唯一のデメリットは、どこのエージェントとどのようなやり取りをしているかを把握しておく手間がかかることです。

  • どこのエージェントどのような経歴書を送付したのか
  • 紹介を受けた求人票の中からどの転職エージェント経由で応募するか
  • スケジュール管理

このような手間がかかりますので、PCなどで管理しておくと良いでしょう。

 

2-4.登録した転職エージェントの中から自分に合うエージェントを絞っておく

複数の転職エージェントを利用すると「何社も併用すると手間がかかる」デメリットを解消するために、複数登録した後は自分に合った転職エージェントを絞っていきましょう。

絞る基準として以下のような基準で考え、2~3社程度に絞っていくと良いでしょう。

・大手総合型と業界特化型のタイプ別で選ぶ

・サービスの特徴で選ぶ

・担当者の良し悪しで選ぶ

・住まいの都道府県で選ぶ

 

3.転職エージェントを複数登録するときの選び方

転職エージェントの選び方

 

手順1.大手総合型転職エージェントに2社以上登録する

 

手順2.特化型転職エージェントに 2社登録する

 

手順3.その中から自分に合っていると感じるエージェントを2~3社選ぶ

3-1.手順1.大手総合型転職エージェントに2社以上登録する

大手総合型転職エージェント

大手転職エージェントの特徴を年収別に比較しました。それぞれ保有する求人やサービスの特徴について参考にしてみてください。

エージェント名\年収 ~500万 ~800万 ~1000万 1000万~
dodaエージェントサービス
リクルートエージェント
パソナキャリア ×
マイナビエージェント ×
JACリクルートメント ×
Spring転職エージェント

 

大手総合型転職エージェント各社のそれぞれの特徴は以下の通りです。

エージェント名 特徴
dodaエージェントサービス 国内人材業界No2。書類作成や選考対策に関するアドバイスが充実し、丁寧なサポートが好評
リクルートエージェント 国内最大手のリクルートグループ。求人件数最多。キャリアコンサルタントの良し悪しに差があるものの企業への営業力抜群
パソナキャリア 女性の転職、初めての転職に強い。これから転職を考えている人や不安のある人にはおすすめ
マイナビエージェント 新卒メディアNo1「マイナビ」の転職エージェント。知名度があり、中小の優良企業の求人が豊富
JACリクルートメント ロンドン発の外資系転職エージェント。国内人材業界No3。外資系、海外、高年収のハイスキル求人を中心に扱っている
Spring転職エージェント グローバル案件を扱い、大手企業の求人が豊富

 

大手総合型転職エージェントのメリット

  • 同時に複数の業種や職種の転職支援をしてくれる
  • 大手人材会社ならではの企業とのコネクションがある
  • 求人件数が多い

 

大手総合型転職エージェントのデメリット

  • 担当者によってサービスの差がある

 

大手企業になれば会社の営業力も総じて高く、対象エリアもほぼ全国に対応しています。そのため求人件数が特化型転職エージェントであれば数百から多くて数千件程度ですが、大手総合型転職エージェントは、少なくとも数万件を保有しています。最大手のリクルートエージェントは10万件以上保有しています。

 

3-2.手順2.特化型転職エージェントに2社登録する

大手総合型転職エージェントと併用して特化型転職エージェントの活用をおすすめしています。

特化型転職エージェントとは、特定の業界や職種に特化して転職支援を提供している転職エージェントです。

分野 エージェント名 参考ページ
IT ワークポート IT転職で失敗しないための転職エージェント9選
外資系 JACリクルートメント 外資系転職でキャリアップを実現する転職エージェント9選
コンサルティング ムービン 【業界プロが厳選】コンサル業界に強い転職エージェント7選
金融 ウィルハーツ 金融業界で年収アップしたいときに活用すべき転職エージェント8選
管理 MS-Japan 管理部門のキャリアアップに役立つ転職エージェント5選
アパレル クリーデンス アパレル・ファッション業界の転職で役立つおすすめ転職エージェント5選
第二新卒 ハタラクティブ 第二新卒で転職するなら活用すべき転職エージェント11選
エクゼクティブ JACリクルートメント エグゼクティブ、経営層の転職で選ばれる転職エージェント4選
女性 リブズキャリア 女性の転職支援に強い|おすすめ転職エージェント5選

 

特化型転職エージェントのメリット

  • 業界出身者が担当につくことが多く、業界知識が豊富
  • 企業の応募書類作成や面接など選考対策が充実

 

特化型転職エージェントのメリットは、担当者の専門性が高いことが挙げられます。コンサルなど業界特有の選考スタイルがあるような職種には特化型転職エージェントを活用すると有益な情報収集ができることでしょう。

また、ハタラクティブのようにこれから専門性をつけていきたいと考えている第二新卒や初めての正社員を目指す人にとっては、他社と差別化して面談やアドバイスなどサポートが整っていますのでおすすめしています。

 

特化型転職エージェントのデメリット

  • 一部の業界・職種に特化しているため、求人件数が少ない
  • 未経験から応募できるような求人が少ない(未経験から正社員への転職を目指す人向けのエージェント「JAIC」などはむしろその分野に特化しています)

特化型転職エージェントのデメリットは求人数が圧倒的に少ないことが挙げられます。大手総合型転職エージェントを利用してみると少し物足りなさを感じるかもしれません。

実際には特化型転職エージェントから紹介される求人は大手総合型転職エージェントも保有しているため、大きな差はありません。実際の入社実績も大手総合型転職エージェントの方が多かったりします。大手総合型転職エージェントで合わなかった場合の補完として活用すると良いでしょう。

 

3-3.手順3.その中から自分に合っていると感じるエージェントを2~3社選ぶ

各転職エージェントとの面談が終わり、求人を紹介された後に2~3社程度に絞って利用することをおすすめしています。

5社以上活用してしまうと、紹介される求人が重複するなどの無駄を削減することと、多くのエージェントとやり取りをすると煩雑になってしまい、連絡調整が大変になってしまうからです。

紹介された求人が希望に近いかどうか、大手総合型転職エージェントに登録したときに利用できる転職者向けのシステムが使いやすいかなどで、選んでおくと良いでしょう。

 

3-4.担当者の良し悪しで判断する選び方

大手の転職エージェントを選んだとしても、担当者が悪ければ意味がありません。その逆もあり、中小規模でもある分野に特化している転職エージェントで良い担当者と出会えばその担当者にサポートをお願いしたほうが、遥かに効果的です。

転職エージェントに登録すると、必ず利用しなければいけないということがありませんので、担当者を厳しく使うべきか判断していきましょう。

 

詳しくはこちらのページで良い担当者と悪い担当者の特徴をまとめていますので参考にしてみてください。

転職エージェント【良い担当者】と【悪い担当者】の見分け方・特徴

 

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。

転職活動の初期段階での転職エージェントの選定においては、最低でも3社は登録して良さそうな転職エージェントを調べておきましょう。

先ずは登録しておくべき大手総合型転職エージェント

エージェント名 特徴
dodaエージェントサービス 国内人材業界No2。書類作成や選考対策に関するアドバイスが充実し、丁寧なサポートが好評
リクルートエージェント 国内最大手のリクルートグループ。求人件数最多。キャリアコンサルタントの良し悪しに差があるものの企業への営業力抜群
パソナキャリア 女性の転職、初めての転職に強い。これから転職を考えている人や不安のある人にはおすすめ
マイナビエージェント 新卒メディアNo1「マイナビ」の転職エージェント。知名度があり、中小の優良企業の求人が豊富
JACリクルートメント ロンドン発の外資系転職エージェント。国内人材業界No3。外資系、海外、高年収のハイスキル求人を中心に扱っている
Spring転職エージェント グローバル案件を扱い、大手企業の求人が豊富

 

進みたい業界が決まっている場合

分野 エージェント名 参考ページ
IT ワークポート IT転職で失敗しないための転職エージェント9選
外資系 JACリクルートメント 外資系転職でキャリアップを実現する転職エージェント9選
コンサルティング ムービン 【業界プロが厳選】コンサル業界に強い転職エージェント7選
金融 ウィルハーツ 金融業界で年収アップしたいときに活用すべき転職エージェント8選
管理 MS-Japan 管理部門のキャリアアップに役立つ転職エージェント5選
アパレル クリーデンス アパレル・ファッション業界の転職で役立つおすすめ転職エージェント5選
第二新卒 ハタラクティブ 第二新卒で転職するなら活用すべき転職エージェント11選
エクゼクティブ JACリクルートメント エグゼクティブ、経営層の転職で選ばれる転職エージェント4選
女性 リブズキャリア 女性の転職支援に強い|おすすめ転職エージェント5選

 

こちらの記事が皆さまの転職エージェントを選ぶときの参考になれば幸いです。