転職エージェントをタイプ別に徹底比較|おすすめエージェントまとめ

 

第二新卒からエクゼクティブまで転職支援のスタイルは全く違います。転職エージェント選びを失敗するとただの足手まといにしかなりません。

今の自分が「どの転職エージェントのサービスを使いこなしていくか?」という視点から転職エージェントを選んでいくと良いでしょう。

求人紹介を受けるだけでなく、企業選考突破に向けて最大活用できるように転職エージェント各社の特徴についてまとめました。

 

1.転職エージェント5つの分類

転職エージェントはおおよそ5つに分けることが出来ます。

5つの分類

1.大量求人紹介型

2.ジャンル特化型

3.自分スタイル型

4.業界精通型

5.ヘッドハンティング型

複数のタイプの転職エージェントに登録し、保有求人と担当者の良し悪しから自分に合った転職エージェントを選ぶ方法がおすすめです。

 

 

1.大量求人紹介型 [総合型 × 求人数(多)]

< 1分で分かる特徴まとめ >

  • 保有求人数:4~20万件
  • グローバル上場企業からベンチャー企業まで網羅している
  • 登録後は希望条件や経歴に合った求人をメールで大量に配信してくれる
  • 業界情報や企業各社の選考のノウハウが充実している
  • 担当者は「転職先の業界のプロ」というより、「転職のプロ」に近い

「大量求人紹介型」の転職エージェントはリクルートエージェント、dodaエージェントなど大手総合型の転職エージェントです。複数登録しておくと既視求人も多くなり、登録時点での求人動向を知ることもでき情報収集としても有効です。また全国に拠点や取引先を持っていますので、遠隔の転職でも活躍します。

リクルートやdodaはメールの配信頻度が多いためプライベートや重要なメールが埋もれることがありますので転職活動用のメールアドレスを準備しておくと良いです。

向いている人

  • 初めての人からミドル・シニアまで全ての転職者におすすめ

 

2.ジャンル特化型 [専門型 × 求人数(多)]

< 1分で分かる特徴まとめ >

  • 保有求人数:~数万件
  • IT・Web業界、高年収向け等、転職ボリュームのある分野に特化している
  • 求人数は特定のジャンルであれば大手転職エージェントに劣らない
  • 経歴や条件によっては求人を紹介されないこともある
  • 業界や職種に特化している分、紹介される求人のミスマッチも少ない

特定の分野であれば大手転職エージェントに劣らない程の求人を保有しています。担当者の専門性も高くなり採用企業の営業担当者から直接選考に関してアドバイスを受けることができ、心強い味方となります。初めて転職する人は『大量求人保有型』の転職エージェントと併用しておくと効果的です。

向いている人

  • 同職種で専門性を高めたい
  • 同業他社に転職したい人

 

3.自分スタイル型 [総合型 × 求人数(少)]

< 1分で分かる特徴まとめ >

  • 保有求人数:~1万件。(大手総合エージェントの10分の1以下)
  • 第二新卒、女性、正社員未経験、ミドルの転職など属性に合わせた転職支援スタイル
  • 一定の採用ニーズがあるため大手転職エージェントも専門部署や子会社で運営している
  • あえて属性を絞って採用する求人企業の「採用目的」や「採用される傾向」を理解しておくと効果的
  • 採用弱者であるブラック企業の求人がまぎれていることもあるので要注意

第二新卒、女性、ミドルなど特定の属性に特化して転職支援を行っています。個別の悩みや相談ごとに対応してくれます。第二新卒向けのエージェントではビジネスマナー研修やプログラミングスクールを無料で受講できるなど転職支援の一環として付帯サービスを提供してくれます。

注意点として、大手転職エージェントや業界精通型の転職エージェントでは扱ってくれなかったようなブラック企業の求人が混ざっていることがあります。口コミ評判や他の転職エージェントから情報を集めて総合的に判断していくと良いです。

向いている人

  • 転職に不安のある人
  • 初めての転職、ブランクある人

 

4.業界精通型 [専門型 × 求人数(少)]

< 1分で分かる特徴まとめ >

  • 保有求人数:~1万件
  • 特定の業界や職種の非公開求人「掘り出し求人」を紹介してくれることがある
  • 業界出身者がキャリアアドバイザーを担当がつく。業務知識など知識豊富
  • 特定の企業とのコネクションが強いエージェントは提案力◎
  • 異業種からの転職や経験が浅い場合、支援を受けられないこともある

コンサルティング、金融、アパレル、看護、薬剤師など各業界・職種ごとに特化した転職エージェントが存在します。大手転職エージェントとの差別化として業界出身者や人事担当者がキャリアアドバイザーを担当していると、選考を突破した経験を持っているため各選考対策に説得力があり、かつ実践的です。

向いている人

  • 業界・業務経験概ね3年以上の人、有資格者
  • 同職種で専門性を高めたい
  • 職種はそのままで、業界を変えたい人
  • 大手転職エージェントで合わなかった人

 

5.ヘッドハンティング型 [専門型 × 求人数(極少)]

< 1分で分かる特徴まとめ >

  • この分類は世に知られることはなく、知名度が低い
  • 基本的に自分から登録することはなく、転職意欲の有無にかかわらず声がかかる
  • CXO、取締役、顧問、大手企業の事業部長クラスのポジションが中心

ヘッドハンティング型はこれまで紹介した5つの分類の転職エージェントと違い、転職者自ら転職相談して、転職サポートを受けることはありません。主に知人からの紹介やヘッドハンターからの直接アポイント、手紙、各業界の会合での名刺交換などの接点を持ちます。

転職サイトなどで登録されるとスカウトやヘッドハンティングとは一線を画するサービスです。

向いている人

  • 周囲の評判が良ければ、転職意欲に関係なく声がかかる可能性があります。話だけでも聞いておくとキャリアの参考になります。

 

2.「 大量求人紹介型 」おすすめの転職エージェント

大量求人保有型の転職エージェントはキャリアコンサルタントと求人企業の担当者が分かれています。登録後は面談したキャリアコンサルタントだけでなく、他のキャリアコンサルタントからも関連求人の連絡がきますが、面談で担当したキャリアコンサルタントを通じて応募する流れとなります。

 

リクルートエージェント

業界最大手のリクルートが運営する転職エージェントです。求人数が他の転職エージェントと比べて桁違いに多いので登録しておくべき1社の一つです。転職支援の一つに『AGENT Report』という企業ごとの選考ポイントがまとまっているサポートなど分かりやすさがあります。

 

dodaエージェントサービス

業界No2のパーソルキャリア(旧インテリジェンス)が運営しています。大手の中では独立系として拡大してきましたが、テンプグループに入り業界内でも存在感が出てきています。キャリアコンサルタントの質が高く面談の満足度が高いです。

 

パソナキャリア

大手の一角を担うパソナキャリアですが、特徴として女性の活躍を支援するサービスが多めです。元々は育児を終えて再就職を手助けしようとスタートした経緯もあり、女性の転職にも力をいれています。

 

 

3.「 ジャンル特化型 」おすすめの転職エージェント

特定の分野に特化し、求人情報や選考対策、サポートの「質」で大手と差別化を図っています。大手と求人が重複することもありますが、違った情報を入手することもありますので併用がおすすめです。

JACリクルートメント

ハイクラス、高年収、管理職ポジションなど年収600万円以上を中心に扱っています。企業のポジションごとに案件を把握し、採用基準を押さえていますので、候補者をしっかりとプッシュしてくれます。

 

type転職エージェント

IT・メーカー系の転職エージェントとして永く運営しており、大手企業とのコネクションが強いです。ピンポイント求人など掘り出し求人を紹介してくれます。大手中堅クラスの転職エージェントの中でも珍しく都内の本社のみとなっています。そのため電話面談を中心に行うスタイルをとっています。関東以外の転職には少し弱めです。

 

WORKPORT

IT・Web系業界・職種に特化し、『転職コンシェルジュ』というスタンスでサポートをしてくれます。面談後のやり取りのレスポンスなど非常に早く、テンポよく連携をとることができます。面談訪問時には無料で履歴書の証明写真を利用できるなど細かなサポートが整っています。

 

 

4.「 自分スタイル型 」おすすめの転職エージェント

自分スタイル型の転職サポートは、登録時の面談で希望条件や悩みごと、相談ごとに丁寧に対応してくれます。転職者についてよく理解したうえで、転職サポートを提供してくれます。転職エージェントによって支援スタイルが全く違いますので、自分に合った転職エージェント選びが大切です。

ハタラクティブ

第二新卒の転職に特化した転職エージェントです。新人教育の手間を省きたいと考えて、一度社会人を経験した若手を採用したい企業が多く需要があります。

ハタラクティブでは求人企業の若手を採用した経緯や教育体制など詳しく押しててくれますので、企業リサーチも兼ねてくれます。新卒でミスマッチしたと感じている人にとっては自分に合った会社選びがしやすくなります。しかし、新卒の時には大手企業がズラリと並んでいましたが、第二新卒の転職支援ではそれらの大手企業の求人が少なくなります。

 

リブズキャリア

女性の転職に特化して転職支援を提供しています。他の転職エージェントでは相談しにくい「女性ならでは」のライフイベントや働き方のこだわりなど気兼ねなく相談できます。育児サポート体制や育休、女性管理職、仕事のロールモデルなど女性視点で求人票が作られていますので、他のエージェントとの違いを感じることができるでしょう。

 

就職Shop

ニート、フリーターなど社会人未経験の人を中心に転職支援を行っています。書類作成のサポートや模擬面接など一からサポートしてくれます。不安や悩みに対して「寄り添ってくれる」エージェントです。紹介される求人は全て書類選考がありませんので、人物重視で評価してもらうことができます。職歴に不安があるけれども正社員として働きたいと考えている人には心強いエージェントです。

 

 

5.「 業界精通型 」おすすめの転職エージェント

特定の業界や職種に特化しており、業界の情報量や深さが他と比較になりません。業界出身者が多いことが特徴の一つで、経験者ならではの業界の見通しやそれぞれの企業への業界評価を教えてくれます。異業種からの転職の場合、業界経験者であるがゆえ、厳しめの評価をされることもあります。

ムービンストラテジックキャリア

ムービンはコンサルティング業界で知名度抜群の実績を誇ります。ファームそれぞれの選考スタイルや特徴を押さえています。面接で地頭の良し悪しチェックを行う質問集も秀逸です。

 

コトラ

金融業界を中心に転職支援を行っています。合併統合、テクノロジー推進の動きがある業界として採用市場について最新情報を教えてくれます。業界研究やポジションの研究など選考対策として有効です。

 

クリーデンス

アパレル・ファッション業界に特化し、パーソルキャリアが運営する転職エージェントです。アパレル経験者が多く価値観が近いこともあり、キャリアマッチングしてくれます。業界特性上、給与が低めですので転職して年収アップできるかどうかをチェックするのも良いでしょう。

 

 

6.「 ヘッドハンティング型 」転職エージェントの紹介

ヘッドハンティングは経営者層、顧問、新規事業責任者などニーズは様々ですが、転職エージェントというよりヘッドハンターと言われた方が分かりやすいでしょう。転職サイトに登録するとDMに書かれるヘッドハンティングとは違い、人的ネットワークなど水面下でコンタクトを取ることが特徴です。

求人企業のニーズありきでサービスが進みますので、他の転職エージェントと違い入社したときの成果報酬に加え、着手金が発生しますので、ややビジネスモデルが違います。

縄文アソシエイツ

老舗ヘッドハンティング会社で日系企業を中心に経営層の転職支援を行っています。名だたる企業のトップを紹介してきた会社です。

 

半蔵門パートナーズ

エグゼクティブサーチ業界No1のサーチファーム・ジャパングループです。求職相談は手紙を送付された人もしくは名刺交換者のみとするほど、候補者を厳選しています。

 

 

7.「 提案型・オファー型 」でおすすめの転職エージェント

転職エージェントに直接登録しなくとも、転職サイトにあなたの情報を登録しておくだけで求人を紹介・提案してくれます。転職エージェント担当者の得意領域や経歴などを見ることができ、担当者を自分で選ぶことができることが、使い勝手の良さに繋がっています。登録型の転職エージェントの場合、担当者を自分から指名することができないので、合わない担当者に当ってしまうことがあるので、担当者選びにこだわりたいという人におすすめです。

ビズリーチ

ビズリーチに登録している転職エージェントより求人紹介を受けることができます。一部

有料会員(一月あたり2,980円~)サービスがありますが無料会員でも不自由は感じません。求人企業から直接オファーが来ることもありますので応募しなくともカジュアル面談として話を聞くことができるので、転職しようと考えていなくとも情報収集としても有効です。実際に筆者も外資系コンサルファーム内定をいただいたこともありますので、ツールとして役立ちます。

  • 大手エージェントのハイクラス専門部署
  • 業界専門の中小エージェント
  • 求人企業担当者からのカジュアル面談依頼(面談後希望すれば応募可能)

 

リクルートダイレクトスカウト

リクルートが運営するハイクラス専門のエージェントが登録される転職サイトです。こちらは完全無料で使用できます。グローバル企業~資金調達済みのベンチャー企業まで肺レイヤーの求人が揃っています。

 

8.まとめ

転職エージェントは会社ごとに扱っている求人や転職支援のスタイルが違います。自分に合った転職エージェントを選ぶことが大切です。

しかしながら、転職エージェントに登録しても、担当者が合わなければサービスの質は半減します。担当者選びについてはこちらで解説しています。

 

悪い担当者に当ってしまった場合は、担当者を変更してもらうか違う転職エージェントを利用したほうが効率的です。転職エージェントを有効活用することで、現在の転職市場で効率的に動くことができるでしょう。転職エージェントの活用術についてはこちらで詳しく解説しています。

 

こちらの記事が皆様の転職活動のお役に立てれば幸いです。