「転職エージェントと転職サイトの違いを理解して、どちらを使えば良いか知りたい」
このように考え、それぞれの特徴について調べていませんか?
転職者の人は3~4割は転職エージェントを、4割は転職サイトを利用して転職活動を進めています。(※マンパワーグループ調べ)
どちらのサービスについてもサービスの特徴やメリットとデメリットを把握し、それぞれ個人に合った使い方を見つけることが大切です。
メリット・デメリットを知り、最大限サービスを活用しておくことで転職活動を成功に導くことができます。
こちらのページでは、転職エージェントと転職サイトの違いについて、「サービスの流れ」「メリット・デメリット」「賢い活用方法」についてまとめてご紹介します。
0.転職エージェントと転職サイトのサービスの流れ
転職エージェントと転職サイトの違いは「担当者がつくかどうか」です。その担当者を介して転職活動を進めていきますので、サービスの流れと進め方についてそれぞれ違いがありますので、分かりやすくイラスト、表でまとめてみましたので参考にしてみてください。
サービスの流れの違い
転職エージェントと転職サイトのサービスの流れを図にまとめるとこのような違いがあります。
転職エージェントを利用する場合は、採用企業との間に転職エージェントが入り、連絡および調整を行います。その他応募に向けた業界情報の提供、面接対策、経歴書の添削など転職エージェントのサービスを提供します。
転職サイトは求人サイトを経由して求人票を閲覧し、応募後は直接企業とやり取りしながら、選考を進めていきます。
転職活動の進め方の違い
それぞれ転職活動の進め方について、以下の通りです。転職エージェントは求人票の調査から面接日時の調整まで転職活動の作業を代行してくれます。
その他業界情報や企業情報、選考対策に必要な情報について、転職エージェントが保有している選考ノウハウを教えてくれるため、調査する手間を削減してくれます。
転職サイトを利用する場合は全て自分で行わなければなりません。
転職エージェント | 転職サイト | |
求人検索・照会 | エージェントから紹介もしくはエージェントサイトから自分で探す | 自分で探す |
転職活動の進め方 | キャリアコンサルタントと相談 | 自分で決める |
履歴書職務経歴書の準備 | キャリアコンサルタントから指導・添削アドバイスあり | サンプルを参考に自分で作成 |
応募・スケジュール調整 | キャリアコンサルタントが代行 | 自分で応募・調整 |
面接対策 | キャリアコンサルタントが質問事例集など必要情報を提供 | 自分で情報収集・対策 |
年収交渉 | キャリアコンサルタントが代行 | 自分が面接の時に実施 |
1.転職エージェントと転職サイトの9つの項目を徹底比較!
転職エージェントと転職サイトの違いについて9つの項目に分けて特徴をまとめました。
1-1.料金
転職エージェントと転職サイトをどちらを利用しても費用は一切かかりません。
※一部「ビズリーチ」などのハイクラス向けの会員制サイトの有料会員は月額会員費がかかりますが、無料会員もあります。
これらのサービスを運営する費用は採用企業から売上が上がっているため、転職者からはお金がかからない仕組みとなっています。
1-2.気軽さ
登録まではどちらも公式サイトで登録する流れとなりますので同じです。しかし求人の探し方や応募の流れが違います。
転職サイトは、掲載されている求人に対して応募する流れとなりますが、転職エージェントの場合、あなたに合った求人を紹介されてから一定期間内に応募意思を決めて、転職エージェントとやり取りをしなければなりません。
リクルートエージェントなどはサービスの提供期間について、3か月を目途にしているといったように期間を設けられています。一方でリクナビNEXTなどの求人サイトは登録後1年以上経過しても応募できるため、自分のペースで転職活動を進めることができます。
まだ具体的な悩みの相談もないが、転職フェアなどで情報収集したいという人にとっては気軽に登録できます。転職活動を始めようと考えていないが、幅広く情報収集しておこうという人にはおすすめです。
1-3.情報収集
転職活動において、重要なことはあなたのキャリアの方向性を決めるための「情報収集」と言えるでしょう。
進みたい業界を決めるために幅広い情報を集める場合は、転職サイトを始めとするインターネット上の情報である程度集めることができます。
しかし、個別の企業情報や採用動向などの専門知識、企業の採用傾向、企業の面接での質問事例集など深い情報を得ることは転職エージェントでしか手に入れられません。
また、転職エージェントは転職のプロですので、あなたの知りたい情報について、調べる時間をかけず、すぐに教えてくれることも転職活動を効率的に進めるために重要なポイントです。
1-4.求人の質
転職サイトには最大10万件近い求人が掲載されています。その中から検索条件を自分で設定して、興味のある求人を選んでいきます。
転職エージェントの場合、求人件数は転職エージェントによってバラバラです。大手総合型転職エージェントであれば、転職サイトを超える求人を保有しています。業界特化型の転職エージェントであれば求人数は少なくなります。
求人について転職エージェントと転職サイトの違いは、「非公開求人があるかどうか」です。あなたの希望に合った求人が見つかるかどうかは適性を踏まえて求人を紹介してくれる転職エージェントの方が質が良くなります。
1-5.転職アドバイス
転職サイトでは個別のアドバイスを受けることができません。しかし良くある悩みや質問などのQ&Aという形で色々な悩みに対する解決情報を提供してくれます。
しかし細かな個人的な事情や各企業への自己PRの仕方など具体的なアドバイスを受けることはできません。
転職エージェントでは、キャリア相談、職務経歴書の添削、企業への選考へのアドバイスなど転職活動に関して、転職者に合わせてアドバイスしてくれるため非常に有益です。
1-6.スケジュール調整
転職エージェントは、応募企業との面接日時の調整、内定承諾までの調整、入社日の調整など全ての諸手続きを代行してくれます。
1社の転職エージェントから複数の企業に応募した場合など同時に調整してくれるため、手間がかかりません。
しかし、転職サイトを利用している場合これらすべてのやり取りを応募企業と行わm無ければなりません。
1-7.面接対策
転職エージェントと転職サイトの最も大きな差といっても良い「面接対策の事前情報」の違いです。
転職サイトであれば一般的な質問集から質問対策を行っていきますが、転職エージェントであれば以下のような情報を事前に教えてくれます。
- 当日の面接官の情報(役職、年齢、ポジションなど)
- 過去に実際に質問された事例集
- 企業が評価するポイント
- 採用された人の傾向
- 面接の時に知っておくべき知識(業界知識やニューストピックス)
企業の選考で重要な面接において、事前情報があるかないかは準備の質にかかわります。また、面接に不安のある人は、「模擬面接」で本番同様のロールプレイングを行い、面接時のビジネスマナーや自己PRの話し方など細かくアドバイスをもらえます。
1-8.年収交渉
年収交渉について、転職サイト経由で行う場合、面接で希望年収を聞かれますが、内定を取りたい思いが優先してしまって控えめに伝えてしまうことがあるかもしれません。
しかし、転職エージェント経由で応募する場合、転職エージェントが代行して交渉してくれます。
具体的な金額の交渉はもちろん、選考の進捗状況に合わせて交渉したり、あなたに代わって魅力をPRして年収交渉をしてくれる営業も行ってくれます。
1-9.転職成功率
転職成功率が転職エージェントの方が良い理由は2つあります。
①企業とのマッチングができており、書類選考通過率が高い
②転職エージェントの方が入社後の退職率が低い
転職エージェントが、書類選考通過率が高い理由は、転職エージェントは企業が人材を評価するポイントを押さえているからです。
その評価ポイントに合わせて職務経歴書の添削や志望動機の書き方のアドバイスをしてくれるため書類選考通過率が上がります。
また、入社の時にキャリアの方向性がマッチしていることはもちろんのこと、入社後上手く馴染めるようにフォローしてくれることも、退職防止につながっています。
2.転職エージェントと転職サイトのメリット・デメリット
転職エージェントと転職サイトのメリットとデメリットについて、まとめてみました。
2-1.転職エージェントのメリット・デメリット
転職エージェントの良いところは、転職初期段階からのキャリア相談や職務経歴書の添削などのサービスが充実しているところと、年収交渉など自身ではやりにくいような部分も代行してくれるため、非常に有益なサービスと言えるでしょう。
しかしながらデメリットもあり、転職エージェントの選び方次第では足手まといになりかかねないこともあります。
あなたに合った転職エージェントを選ぶことで自分でも思ってもみなかったような大手偉業に転職することも充分可能です。
転職エージェントの選び方についてはこちらのページで詳しく解説しています。
・転職エージェントの選び方|賢い活用方法とチェックポイントを解説!
・転職エージェント【良い担当者】と【悪い担当者】の見分け方・特徴
2-2.転職サイトのメリット・デメリット
転職サイトの良いところは、転職活動のペース配分が自分だけで調整できることです。まだ具体的な悩みの相談もないが、転職フェアなどで情報収集したいという人にとっては気軽に登録できます。転職活動を始めようと考えていないが、幅広く情報収集しておこうという人にはおすすめです。
3.転職エージェントで採用する企業と転職サイトで採用する企業の違い
転職エージェントで人を採用すると年収の30%程度成果報酬が発生するため一人採用するだけでも100万円以上のコストがかかりますが、大半の企業が転職エージェントを利用しています。
企業が転職サイトではなく、転職エージェントを使う理由は5つあります。
- 募集の掲載、応募の受付などの調整業務を削減したいから
- 求人を非公開として掲載したいから
- 成果報酬のため、求人掲載中は費用がかからないから
- 良い人材は転職エージェント経由の方が採用できるから
- 転職サイトの場合、他の求人に埋もれてしまうから
大手やベンチャーまで幅広く活用されています。企業の中には転職エージェント経由でしか採用しない企業もあるため、採用方針は様々です。
3-1.転職エージェント経由で採用する企業の特徴
良い人材であれば絶えず、積極的に採用する企業が転職エージェントを利用しています。
- 外資系
- 知名度の低いベンチャー系
- コンサルタントや会計系などの専門職
- 大手企業の経験者採用
- 早く人を採用したいと考えている
転職エージェントの成果報酬を支払うだけの余裕があるということはもちろんのこと、採用意欲の高い企業が多いです。
また大手企業や外資系企業などの有名企業となると、1名の採用枠に対して100名を超える応募が来ることが良くある話なので、候補者の人選を転職エージェントに依頼する企業も多いです。
成果報酬費用を支払っても社内の業務効率や人材のマッチングという観点からも採用効率が高い採用手法であるため、利用する企業は多いです。
3-2.転職サイト経由で採用する企業の特徴
採用コストを抑えたいと考えている企業が、転職エージェントではなく転職サイトを利用します。
- 20代や第二新卒など未経験で若い人材を大量に採用したい
- 建築系
- 製造系軽作業スタッフ
- 事務系
- 短期間
例えば20代の未経験の若手を年収300万円で5名採用したいと考えた時に転職エージェント経由で採用すると成果報酬額の合計が450万近くになります。
しかし転職サイトであれば上手くいけば数十万程度で済みますので、コストを抑えて採用することができます。
4.転職エージェントと転職サイトの使い分け
転職エージェントと転職サイトの使い方については、以下のような流れで進めると効果的です。
4-1.まずは転職エージェントを利用することがおすすめ
キャリアの方向性を決める、職務経歴書を準備する、応募する企業を決めるなどの転職活動初期段階は転職エージェントを利用しておきましょう。
転職エージェントの以下のようなサービスを無料で利用できるため、転職初期段階では非常に有効です。
- キャリア相談に乗ってくれる
- 方向性を決めるための業界情報・企業情報を教えてくれる
- 非公開求人を紹介してくれる
- 職務経歴書を添削してくれる
- 転職フェアを開催している
- 年収交渉を代行してくれる
これらのサービスをできる限り利用して、経歴書の準備や進みたい業界などを定めていきましょう。
4-2.転職エージェントで興味のある求人が見つからなかったら転職サイトを利用する
転職エージェントを利用して、進みたい業界が決まり求人を探す段階で、転職エージェントから紹介された求人で応募したい求人がなければ、求人サイトに登録してみるのも良いでしょう。
おすすめの転職サイトはこちらです。
リクルート社が運営する業界No1の求人サイトです。求人件数は他の求人サイトと比較にならないほど多く掲載されています。大手企業や未経験者採用求人など幅広く掲載されています。求人サイトで探すなら必須のサイトです。
こちらは求人数がリクナビNEXTに劣るものの、地元企業の中堅・中小規模の優良企業で人物重視の求人に特化した求人サイトです。
企業規模に関わらず一律の設定で掲載していますので、他の求人サイトのように大手企業から順に掲載されていくスタイルではないため、中小の優良企業もしっかり見つけ出すことができます。
5.おすすめの転職エージェント4選
パソナキャリア|初めての転職、女性の転職におすすめ
『パソナキャリア』は、大手転職エージェントの中でも、丁寧なキャリアコンサルティングが評判で、幅広い相談を受け付けており、初めての転職活動を行う方にぴったりです。
おすすめポイント
- 女性に転職に強い
- 丁寧なキャリアコンサルティング
- 転職必勝ガイドを全員に配布している
パソナキャリアの母体であるパソナは、1976年創業で現在業界第2位のポジションにいる大手企業です。
若年の方向けにおいては、日本経済の低迷により、四年生女子大生の就職が困難となった時代から現在に至るまで、若者が才能を発揮できるようにしたいとの考えが息づいており、かなり丁寧なキャリア支援を行っており、外せない会社のうちの一つです。
面談に訪問したときに全員に配布される『転職必勝ガイド』に非常に有益な内容が書いてあります。職務経歴書の書き方や、面接質問集など転職活動の全体を理解するうえで非常に評判の良いものです。このためだけに面談するのでも充分に価値があるものと言えます。
dodaエージェントサービス|キャリア相談をしながら求人を探していきたい人におすすめ
『dodaエージェントサービス』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する業界No.2の総合転職エージェントです。
おすすめポイント
- 面接対策、経歴書のブラッシュアップが好評
- 求人件数は業界トップクラス
求人件数はトップクラスにあり満足度の高いサービスがあります。未経験の方でも職務経歴書上のPRの書き方や面接での想定される質問リストなど実践的なアドバイスもあり、高い満足度を得ています。
また、担当する転職エージェントの質も総じて高く、他の転職エージェントと併用して活用すると非常に有効です。
リクルートエージェント|幅広い選択肢から選びたい人におすすめ
『リクルートエージェント』は、求人件数、転職決定数など業界No1の転職エージェントです。
おすすめポイント
- 転職エージェントNo1の実績
- 業種問わず、求人件数が豊富
- 企業への高い営業力
規模が業界トップであるため求人件数が桁違いです。転職者の集客力があるため、採用企業の大多数がリクルートエージェントに依頼しています。
採用企業にも、転職者にもある種高い営業力を持っています。どんどん求人の紹介や提案を受けて転職活動を進めていきたいという方におすすめです
優秀なエージェントは、業界きっての能力を持っていますので、上手くマッチすれば転職活動を最大限に成功に導いてくれるでしょう。
JACリクルートメント|ハイキャリアを目指したい人におすすめ
『JAC リクルートメント』は、イギリス発祥の外資系転職エージェントで国内業界No.3に位置します。海外、グローバルポジションについては国内実績No.1です。
おすすめポイント
- 外資系などハイキャリアの求人多数
- キャリアエージェントの質が高い
面談が丁寧で、一つ一つのキャリアについて細かく確認して、希望するキャリアに合った会社を提案してくれると評判です。書類の添削、面接対策、企業とのコネクションなどトップレベルといえるでしょう。
しかし、経験の浅い方やスキルをこれから身につけていこうと考える方には、JACリクルートメントが紹介できる求人が少なく、合わないかもしれません。
スキルを持った方には、今後のキャリアの可能性を大きく広げてくれる求人がある可能性が高い会社です。ハイスキルや経験を更に上げていきたい方にはおすすめです。
6.まとめ
転職エージェントと転職サイトの違いについてご紹介いたしました。
こちらのページでは、転職活動初期段階からどちらを選べばよいか悩んでいる人には、転職エージェントを利用することをおすすめしています。
経歴書の添削やキャリア相談など、初期段階で十分な準備をサポートしてもらうことで転職活動を効率的に進めることができるようになります。
転職エージェントのサービスについてもう一度おさらいしておきたい方や利用方法について確認しておきたい方はこちらのページで詳しく解説しています。
・転職エージェントとは?|一から分かる!基礎知識と活用方法を解説!
・現役エージェントが解説!転職エージェントを最大限活かす使い方
こちらの記事が皆さまの転職活動のお役に立てれば幸いです。