「今の会社に居続けても給与が上がるのか不安だ」
「会社の将来性が見えず、他の会社に移った方が良い案件を担当できるのか知りたい」
「自分と同じような経験をしている人で、転職を成功させた事例を知りたい」
などと、建設、不動産業界のキャリアに不安に思っていませんか?
建設、不動産業界は建設需要や消費者ニーズ、取引先の予算などによって案件の規模や良し悪しが違い、中々キャリアアップできないと悩む人が多いです。
また、施工管理系の仕事の場合、一つの仕事の期間が2~3年など工期が長い案件の担当になると、転職の機会が作りにくく30代、40代と年齢を重ねてしまうような場合もあります。
転職しても取引先の業界や商慣習が違うことで、会社の文化や仕事の進め方が違い、上手く馴染めないということも良くある話です。
転職エージェントを活用することで、建設、不動産業界の業界情報や企業動向、求人企業の内部情報を知りつつ、企業選考の対策をサポートしてくれるため、ミスマッチなくあなたの希望に合致した転職を支援してくれます。
これまで、転職エージェントとして建設、不動産業界の転職支援を行ってきた経験と業界知識をもとに、おすすめの転職エージェントを紹介します。
こちらを読めば、建設、不動産業界の転職に強い転職エージェントが分かり、あなたの希望に合致した求人を紹介してくれる担当者に出会い、転職の成功に一歩近づくことでしょう。
1.建設業界、不動産業界の採用市場のトレンド
建設、不動産業界では、震災における復興需要などの公共事業、リニア中央新幹線などのインフラ事業、都市部開発にかかわる商業施設の建設など建設需要が高まっている状況下にあります。
その中で、ゼネコン、設計事務所、管理会社、デベロッパーなど業態は多岐に渡ります、どの会社を選ぶかによって、景気の影響の度合いやキャリアの歩み方が違ってきます。
一級建築士を始めとする資格を保有する人であれば、設計のどの領域の専門性を高めていくか、営業であれば不動産投資領域やリノベーションの分野が伸び続けており、転職先は多数あります。施工管理などの技術系の求人は継続して人手不足となっていますが、一貫して経験者採用の採用基準で求められているので、キャリアアップには長期的な視点で考えていく必要があります。
2.建設(建築・土木)・不動産業界で転職するときのポイント
2-1.建設、不動産業界で転職を決めるとき
建設、不動産業界で勤務し、転職を考え始めるきっかけとして多いのが以下のような理由です。
- スキルアップを図るため
- 年収を上げたい
- 会社の将来性に不安があるため
- 勤務時間、休日などの労働条件が悪い
- 会社、職場の人間関係が良くないため
その他、地方や海外の拠点への転勤ができないという理由など様々ですが、自分のキャリアを考え始めたときに悩むところです。
また建設業界は、労働基準法の残業時間の規制対象外とされる業務として扱われてきており、残業時間など他の業界と比較して、規制がかからない環境にある中で、昨今働き方を見直す人が出てきています。
これからキャリアを歩むうえで、自社でのキャリアを積んでスキルを身につけていく、もしくは部署異動を希望してステップアップするというほかに、転職をすることで希望に近い仕事に就く人が増えてきています。
建設、不動産業界でスキルを身につけていくためには、どの案件を担当するか、案件の中でどのようなポジションを経験するかが重要です。
そのため、現状からスキルアップする、年収を上げるために必要なこととして、他の企業研究に加え、同じような経験をした人がどのようなキャリアを積んでいるかなどの情報が、これからのキャリアをイメージするうえで参考になります。
2-1.専門性や経験、実績をPRする
これまで経験について、業務内容に加えて、担当したエリア、案件、建物規模をPRし、ヒューマンスキルを合わせてPRしていくとよいでしょう。
- 手がけた物件、管理した物件の規模・用途(オフィス、商業施設、マンションなど)
- 案件やプロジェクトの概要、その中でのポジション、役割
- 用地仕入れ等であれば、人脈やネットワーク、法務手続き、業者調整など
- 施工管理であれば案件規模、QCDS活動、関係各所との折衝経験
- 開発・企画であれば、提案実績、価格交渉、代理店との調整など
- 設計であれば、モック写真やパース画像を参考資料として準備
- 営業であれば、目標、達成率、実績、営業スタイルなど
それぞれの仕事の業務範囲を明記し、それぞれの業務の担当項目を記載しましょう。そのうえで、あなたが業務を遂行する上で心がけていたこと、工夫したこと、改善したことを盛り込み、あなたらしいヒューマンスキルをPRしていきましょう。
建設、不動産業界は担当した案件の規模や役割である程度の経験やスキルレベルを評価することができます。
業務を進めるうえでのあなたらしいヒューマンスキルをPRですることで他の選考者と差別化でき、選考突破率の向上につながります。
2-2.あなたのキャリアにマッチした会社を探すために
建設、不動産業界は担当する案件やエリア、取引先の領域によって仕事の進め方や風土が全く違います。官公庁を相手にする仕事の進め方と、国内法人向け営業とでは全く意思決定のプロセスが違いますので、これまで経験したスキルやネットワークなどが通用するかどうかは自ら適性を判断することは難しいところです。
特にスキルアップをするために、「業務の領域を変えても、通用するのか?」、「同じような経験をした人が転職した場合、年収を上げることができるのか?」などを見極めるのは非常に難しいです。
ゼネコンなど規模が大きい会社に転職する場合は、採用の求人倍率は100倍を越えることも多く、中々キャリアアップにつながる転職ができない、ということは良くある話です。
建設、不動産業界での転職であなたの希望に合致し、かつ効率的に転職活動をしようとする場合は、転職エージェントの活用をおすすめしています。
メリットは以下の通りです。
- 応募から給与交渉まで、面接以外転職に必要な作業を代行してくれる
- 非公開求人含め、あなたの希望に合致した求人を探してきてくれる
- 企業の採用要件を把握した上で、求人を紹介するためマッチング率が高い
- 無料で利用できる
- あなたと同様の経歴の転職事例を教えてくれる
建設、不動産業界など人材の採用情報を、競合他社など外部に知られたくないという事情から、非公開求人として転職エージェントに人材確保を依頼する企業が増えてきています。
転職市場に出回らない求人の確保のため、エージェントを活用することをおすすめします。
3.おすすめの転職エージェント
転職エージェント各社の求人件数は以下の通りです。
リクルートエージェント、dodaエージェントサービスが圧倒的な求人件数を保有しています。
その次にヒューマンタッチキャリアエージェント、パソナキャリアが続きます。上位2社とヒューマンタッチキャリアエージェントは国内主要都市にしか営業所を持っていませんが、パソナキャリアはほぼ全ての都道府県に営業所をもってサポートしていますので、各エリアの求人を多数保有しているため、上位2社に引けを取らない件数となっています。
エージェント名 | 専門性 | 求人数 | サポート |
リクルートエージェント | ◯ | ◎ | ◯ |
doda | ◎ | ◎ | ◎ |
ヒューマンタッチキャリアエージェント | ◯ | ◯ | ◯ |
パソナキャリア | ◯ | ◯ | ◎ |
マイナビエージェント | ◯ | ◯ |
国内に何百社と転職エージェントがありますが、建設(建築、土木)不動産業界の転職で実績があり、かつ求人件数を持っている転職エージェントをご紹介します。
こちらの表で「◎」となっている会社がおすすめですが、「◯」や「空白」であっても他の転職エージェントと比較しても非常に優良なサービスを受けることができます。
あなたに合った転職エージェントを活用することをおすすめします。
リクルートエージェント
『リクルートエージェント』は、求人件数、転職決定数など業界No1の転職エージェントです。
ほぼすべての業界に対応しており、総合型転職エージェントです。建設、不動産業界だけで1万5千件以上の求人を保有しています。こちらは他のエージェントと比較しても圧倒的な数の求人件数を保有しています。メディア運営、企業への高い営業力とコネクションにより、業界最大手に位置しています。
実際に登録をして、求人の紹介を受けると大手と呼ばれる企業の求人がずらりと並びます。
選考に進むとなると『AGENT Report』と呼ばれるレポートで、採用企業ごとに業界分析、選考ポイント、入社事例などをまとめた資料を求人票とは別にもらうことができます。
採用企業の立場から見ても、リクルートエージェントの圧倒的な人材データベースがあるため、求人依頼をするときには必ず依頼をしておきます。
とにかく求人をたくさん紹介してほしいという人は必ず登録しておきましょう。
国内拠点
札幌、仙台、宇都宮、大宮、千葉、横浜、静岡、名古屋、京都、大阪、神戸、岡山、広島、福岡
dodaエージェントサービス
『dodaエージェントサービス』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する業界No.2の総合転職エージェントです。
こちらも大手企業を中心に非公開含む豊富な求人を保有しています。おすすめしたい点はキャリアコンサルタントの質の高さです。転職者の希望するキャリアを理解して、マッチング率も高いと評判です。
建設業の業界出身者のコンサルタントも在籍しており、業界情報や技術情報を教えてくれます。また、職務経歴書の添削など丁寧な転職サポートを提供しているため、満足度が高いと評判です。
国内拠点
札幌、仙台、丸の内、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡
ヒューマンタッチキャリアエージェント
『ヒューマンタッチキャリアエージェント』は、教育系に強い人材会社大手ヒューマングループが運営する転職エージェントです。
他の大手転職エージェントとの差別化として、建設、不動産業界、ものづくり系の領域重きを置いてサービスを提供しています。
業界出身者がエージェントを担当することもあるため、業界情報をや転職アドバイスをしてくれます。
関東、大阪、愛知など都心部の求人を中心に扱っています。大手総合転職エージェントの求人で希望のものが無かった場合に、登録しておくと良いでしょう。
国内拠点
東京、大阪
パソナキャリア
『パソナキャリア』は、大手転職エージェントの中でも、丁寧なキャリアコンサルティングが評判で、幅広い相談を受け付けており、初めての転職活動を行う方にぴったりです。ほぼすべての都道府県に面談拠点を持っているためサポートが手厚いため、これから転職活動を考えている人にはおすすめです。
また、女性に転職に強いことも特徴です。パソナキャリアの母体であるパソナは、1976年創業で、『育児を終えてもう一度働きたい女性へ向けて、能力や技術を活かすことのできる適切な仕事の場をつくりたい』という想いから派遣業を開始し、現在業界第2位のポジションにいる大手企業です。
面談に訪問したときに全員に配布される『転職必勝ガイド』に非常に有益な内容が書いてあります。職務経歴書の書き方や、面接質問集など転職活動の全体を理解するうえで非常に評判の良いものです。このためだけに面談するのでも充分に価値があるものと言えます。
国内拠点
札幌、青森、盛岡、仙台・登米、秋田、山形・米沢、福島・郡山、日立・つくば・水戸、宇都宮・佐野、高崎・太田、さいたま・所沢・熊谷・川越、横浜、新潟・柏崎、富山、甲府、福井、甲府、長野・松本、岐阜・高山、静岡、名古屋、四日市・鈴鹿、草津、京都、梅田・難波・大阪、神戸、奈良、和歌山、鳥取、松江、岡山・津山、広島・福山、山口・周南、徳島、高松、松山、高知、福岡・北九州、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、那覇
マイナビエージェント
『マイナビエージェント』は、新卒No.1メディア「マイナビ」を運営する総合転職エージェントです。
大学の就活生の大多数が利用していることから知名度もあります。マイナビエージェントを利用する企業はそのようなターゲットに向けて求人をだす会社が多く、その中には大手企業も数多くいます。
また、中途採用市場においては、中小規模の企業の求人の強みを持っており、他の転職エージェントと比較して独占求人を扱っていることが多くあり、求人の内容は申し分ありません。
中小規模の会社などで、幅広い部署で技術を積みながら、スキルを身につけたいという人にはおすすめです。
また、同じ業界からもキャリアコンサルタントの質は評判が高く、活用しておいて損のない転職エージェントです。
国内拠点
札幌、東京、横浜、名古屋、大阪、福岡
4.転職エージェントを最大活用する7つのポイント
4-1.定期的に連絡を取っておく
キャリアコンサルタントから定期的に「転職活動のご状況は?」、「紹介した求人案件への興味は?」、「希望条件に変わりはないか?」というように連絡が来ます。
転職エージェント側のシステム・データベースで、転職者一人ひとりの履歴が保存されています。こちら側の状況を伝えておくと、その内容と最終連絡日の履歴が残ります。そうするとエージェントとしては、「まだ転職活動見込みがありそうだ」ということになり、新しく求人が発生した場合など、優先的に紹介してくれる確率が上がります。
また、メールや電話でなくとも転職エージェントの登録者が利用するシステムへのログイン日も一つの基準になります。定期的にログインしておくなどしておくとおすすめです。
4-2.嘘をつかない
履歴書や職務経歴書の記載内容に、事実と違うことを書いてしまうことです。
意外にも、事実と違うと発覚するケースは多いです。例えば、転職エージェントに登録した時に、数年前の登録情報と違う?といったケースもよくあります。
そうなると、虚偽の報告をする方だと、要注意人物と見なされ、求人の紹介を受けにくくなってしまいます。
4-3.転職エージェントの勧める求人を見定める
転職エージェントに登録し、面談の時に職種などの希望条件を伝えると、5件から50件程度求人の紹介を受けます。それらを一つ一つに目を通して、応募するかしないかを自分で決めていきます。
「ここが希望と違った、ここが希望に近いので応募したい」などと条件とのマッチングをしていくと紹介してくれる求人の質が上がっていきます。
4-4.複数の転職エージェントに登録する・絞り込む
複数の転職エージェントを利用することのデメリットは、転職エージェントに登録し、直接あったり、電話で面談したりしなければならず、手間がかかりますが、それ以上に得られるメリットがあります。
複数のエージェントに登録する大きなメリットは下記の2点です。
- 各会社の非公開求人の紹介を受けることで、網羅できる
- 自分にあったエージェント担当者に出会う確率が上がる
その他にも細かな理由がありますが、上記が大きな理由です。良い転職エージェント担当者に出会うことが、転職を成功させる大きな要因の一つになります。エージェント選びは、やはり自分に合うか合わないかといった基準で選ぶことが重要です。
4-5.すぐに転職すると伝える
転職エージェント担当者から必ず質問を受ける一つに、転職時期を確認されます。
大半が、「良いところがあればすぐに」、「1か月以内」、「3か月以内」、「時期は決まっていないが転職を考えている」といった具合です。
その場合は、「良いところがあればすぐに」と回答しましょう。
そうすることにより、転職エージェントの優先度が上がります。求人を紹介してもらえないと、転職活動の第一歩にならないので、「良いところがあればすぐに」と回答することで、より早く情報を提供してもらえるようにしましょう。
4-6.転職理由を明確にする
自分が今回の転職で何を実現したいのか、何を期待しているかを明確にしておきましょう。当たり前のように感じるかと思いますが、非常に重要です。
「給与アップ」、「大手企業に転職したい」、「引っ越し先から通勤できる勤務先を探している」、「残業時間が少ないところが良い」といったように、それぞれの優先順位を自分の中でつけておくと転職活動の効率が上がります。
4-7.複数のエージェントから同じ企業に応募しない
複数の転職エージェントに登録していても、同じ採用企業に応募しないようにしましょう。転職サイト経由の場合でも同様です。同タイミングで応募した場合、採用企業としてもどちらの転職エージェントと対応して良いか困惑してしまいます。
その場合、必ず採用企業側から両方の転職エージェントに連絡がいきますので、結果的に採用企業と転職エージェントの双方に、情報管理ができない転職者という見られ方をされ、応募が出来なくなったり、転職エージェントからサービスが受けられなくなることもありますので、注意しましょう。
また、採用企業の中には過去1年以内に応募した転職者は選考対象外にする会社もあるため、仮に過去に応募したことのある場合は、転職エージェントに確認しておくとよいでしょう。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
建設(建築、土木)、不動産業界に強い転職エージェントをご紹介しました。転職エージェント各社特色が違いますので、あなたに合った転職エージェントを活用するようにしましょう。
まだ、転職活動をしようかと悩んでいる人であっても、転職相談は無料です。応募意思がなくとも、業界情報や企業の採用情報を教えてくれたり、キャリア相談など変わらず対応してくれますので、一度面談してみることをおすすめします。
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dodaエージェントサービス:業界No2。キャリア相談からでもおすすめ
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こちらの記事が皆さまの転職活動のお役に立てれば幸いです。