派遣の営業【良い担当者】【悪い担当者】の見分け方|対処法まとめ

・派遣会社を探しているが、悪い派遣会社は出来るだけ選びたくない

・複数の派遣会社から同じ派遣先を紹介してもらったけれど、どうやって派遣会社を選ぶべき?

などと、派遣会社を選ぶときに「良い営業担当」と「悪い営業担当」の違いについてお調べではありませんか?

これまで派遣業界での10年以上の経験と自分自身でも派遣会社を利用してみて営業担当者の良い悪いについて違いをまとめました。

今回は登録面談~職場見学まで入社を決めるまでの中で、この派遣会社で大丈夫かどうかをチェックできるポイントを5つご紹介します。

 

1. 派遣会社の体制とは?

派遣会社の営業担当者と接点をもつまでは2つのパターンがあります。

①登録面談の段階から営業担当者と面談する
②一度コーディネーター(キャリアアドバイザーなど)との面談を経て、営業担当者と会う

この違いは①は派遣会社の営業体制が企業と転職者の両方を担当する「両面型」の営業体制の派遣会社です。②企業と転職者の対応を別の担当者が行う「分業型」体制です。


派遣会社選びでは、会社で選ぶことも大事ですが、入社後に深くかかわるこの営業担当者の良し悪しで選ぶことも大事です。派遣会社の評価・口コミは営業担当に対して、コメントされることも多く、会社ではなく営業担当次第で評価が大きく変わります。

営業担当者の良し悪しは登録面談~応募~職場見学の期間で見極めることができます。詳細については次章より詳しく紹介します。

 

2.良い営業担当者と悪い営業担当者の違い

良い営業担当者と悪い営業担当者の違いについては、派遣業界の知識や経験がなくともチェックできるポイントがあります。

転職者の視点から見て、見るべきポイントは次の通りです。

①連絡がとれるか?とりやすいか?
②面談での対応はどうか?
③書類の扱いはどうか?
④希望条件の聞き取り方はどうか?
⑤転職者へのフォローが細かいか?

登録面談の段階から、応募までの選考フローの中で営業担当について観察しておく項目について詳しく説明していきます。

 ①連絡がとれるか?とりやすいか?

良い担当者・・・連絡がつきやすい、返信が早い、相手に合わせた連絡手段を選ぶ
悪い担当者・・・連絡がとれない、返信が遅い、基本電話連絡のみ

仕事の決定までに派遣会社に仲介してもらう必要があるので、連絡の取れやすさは応募者にとって大きな安心感につながります。

園業担当者との連絡の取りやすさから分かることは、相手(転職者)の状況を配慮して連絡方法を変えているかどうかです。

良い担当者は、電話やメールで連絡をスムーズとることができます。転職者側の都合に合わせて電話する時間を指定できたり、電話よりメッセージで連絡をとりたい人であればメッセージで、というようにツールを使い分けて、上手に対応してくれます。

しかし、悪い担当者は連絡がとれない、遅い、だけでなく基本電話のみの連絡が多いです。転職者が外出しているのか、メモが取れる状況か、などお構いなしに一方的に連絡を取ろうとします。

相手のことを考えて行動できるかどうかは、ビジネスの基本の「き」であり、入社後のフォローの良し悪しにも関わります。

「転職する人が連絡をとりにくい担当者だな、、」と思っている担当者は、転職者であるあなただけでなく、派遣先の担当者も同じように感じています。連絡のつながりやすさは、営業力にも通ずるところがありますので、注意が必要です。

 

②面談での対応はどうか?

良い担当者・・・派遣先の業界や職場に詳しい
悪い担当者・・・派遣先についてほぼ知らない

面談で派遣先の詳しいかどうかは、転職者の理解度が深まるだけでなく、派遣先への営業力があるかないかにも関係します。

良い担当者は派遣先の業界知識、職場の業務理解、これまでの取引経緯、今回の募集背景など幅広い情報を頭に入れています。仮に不明な点があったとしてもすぐに派遣先に確認して回答してくれます。(すぐに連絡をとれる関係性がある営業力の高さとも言えます)

悪い担当者は、とにかく何も知りません。派遣先の仕事の内容や職場の人数、派遣先で働いている派遣スタッフの人数など曖昧に説明する担当者は良くありません。

転職者(お客様)に派遣先(自社のサービス)を説明できない営業担当なのでかなり微妙です。派遣業界は紹介するサービスを知らない営業担当がとにかく多いです。

悪い営業担当者が面談で説明するときは、「知ったかぶり」をするか「一般論」で説明する傾向があります。例えば、

質問者:「データ入力とはどのような業務ですか?必要なスキルはありますか?」

良い営業担当:「通信販売のお客の個人情報を入力していく仕事で、PCでの入力経験があれば問題ありません。早さよりミスなく入力できる正確さが求められる仕事です。」

悪い営業担当:「データ入力はエクセルで表や関数を使えれば、スキル的には大丈夫ですよ~。」

知っているように見せかけて、事務業務であれば大体エクセルのスキルの程度を伝えればいいなどと、答えになっていないような説明をして、転職者は「分かったような、分からなかったような、、、」と感じる担当者は要注意です。

派遣先の職場に関する理解と知識がある営業担当は、時給交渉などの条件交渉にも強いです。交渉できるだけの情報を持っています。一方、情報がない営業担当者は派遣先の言いなりになってしまうことがほとんどです。

 

③書類の扱いはどうか?

良い担当者・・・求人票、雇用契約書などの扱いが丁寧。個人情報の取扱も徹底されている
悪い担当者・・・書類にシワが入っている、書類に不備がある

仕事の丁寧さをチェックする時には、書類の扱い方から分かることがあります。

契約書や求人票の記載に不備ある担当者は、他の仕事も適当です。悪い担当者は良く契約書の日付に不備がある、内容に不備があるということがあります。

雇用契約書を間違えることは、かなりヤバいと言って良いです。労働問題になってもおかしくないことを平然とやってしまう人はコンプライアンス意識が低めです。

書類の不備で最も多い事例は、求人票と仕事の内容が違うということです。事実を確認していない、正しく記載していないことも多く、派遣会社へ寄せられるクレームの上位に入ります。

良い営業担当者であれば、クリアファイルにきっちり保管しており、契約書や求人票に間違いがありません。一つ一つの仕事の細かさ、丁寧さが仕事そのものの信頼に繋がります。

面談の時に、書類に不備がないか?扱い方は丁寧か?を見ておきましょう。

 

④希望条件の聞き取り方はどうか?

良い担当者・・・希望条件を丁寧に聞いてくれる
悪い担当者・・・希望条件をあまり聞かない、機械的に対応する

登録面談では紹介する求人を選定するために、転職者の希望条件を聞き取りますが、こちら側の希望条件の聞き取り方から営業担当者の転職者への寄り添い度合いが分かります。

寄り添い度合いとは、手順通りに聞いていくのではなく、転職者であるあなたの希望条件とその理由(なぜそのような働き方をしたいのか)を理解してくれることです。

希望条件を全て満たした求人があることは珍しいですが、条件を満たさない、合わない求人であっても転職者にとって検討の余地があるかどうか、要するに提案してくれる求人のマッチ度につながります。

また、転職者への寄り添い度合いによって派遣先側の人間なのか、転職者側の人間なのかが分かるようになります。

派遣先側の人間の場合は、派遣先の要望をそのまま転職者に押し付けてくることがあります。中には明日から働けませんか?というように、ムチャな要求もあります。

派遣先側の人間だと、何か困ったことがあったり、トラブルがあると、派遣スタッフに責任を押し付けてくるようになりかねませんので注意が必要です。

 

⑤転職者へのフォローが細かいか?

良い担当者・・・何事も事前に連絡が来る、不安に思うことを先回りして配慮してくれる
悪い担当者・・・連絡がない、もしくは直前に連絡がくる。

良い営業担当と悪い営業担当の違いの一つにフォローの細かさがあります。それを肌で実感するのが実際に働いている派遣スタッフです。

入社後には色々困ったり、悩むことがあります。「休みを取りたいけれど言いにくい..」「人間関係で悩んでいる..」などの心配事にも状況を理解してくれて、派遣先に働きかけてくれるかどうかがフォローであり、営業担当者の良し悪しです。

細かなフォローができる担当者がどうかを見極めるのは、派遣先との職場見学(顔合わせ)で対応を見ると見えてきます。

  • 職場見学の日程調整に不手際がないか、スムーズか
  • 職場見学の前に事前の確認連絡があるか
  • 職場見学後に不明・疑問点がないか確認してくれているか

など、要所をおさえて連絡とフォローを入れられているかどうかです。

入社前に派遣先の担当者と会うことは、転職の面接とほぼ変わりませんので緊張や不安感があります。そのような気持ちを理解して、動いてくれる担当者であれば入社後のフォローにも期待できるでしょう。

 

3.なぜ悪い派遣の営業担当者がいるのか?

「評判の良い派遣会社だと思って登録したのに、営業担当者の印象が良くない、、、」

などと悪い営業担当者にあたってしまって悩むこともあるかもしれません。どの派遣会社にも良い営業担当と悪い営業担当がいるのは事実です。

悪い営業担当者がいる理由は、以下のようなことが考えられます。

採用のハードルが低い業界だから
社会人経験が浅い人でも営業を担当するから
営業担当者の変更が頻繁にあるので、教育がされず、経験が少ない
一人当たりの担当者の人数が多いから
分業体制の場合、営業担当者は派遣先をひいきするから

採用のハードルが低い業界だから

派遣業界の営業はほとんどが業界未経験から入社します。そのため業界知識、法律知識、および採用に関する知識を全く持たない状態で業務を行っています。

派遣業界の離職率は高く、どんどん採用していかなければなりませんので、営業の採用基準は、「印象が悪くならない程度コミュニケーションスキル」「フットワークの軽さ」「体力」などハードルが低めです。

社会人経験が浅い人でも営業を担当するから

派遣会社の営業担当は20代の人が担当することが多いです。中には転職経験の無い人が担当していることもあります。そのためビジネスマナー、一般常識、業界知識、人生経験などあらゆる点で経験が少ないので、利用者が満足できないこともあります。

40代の転職を20代前半半ばの営業担当がフォローするというような関係、立場になります。これは他の業界ではあまりないような関係性が派遣業界にはあります。

営業担当者の変更が頻繁にあるので、教育がされず、経験が少ない

派遣の営業担当は離職が多いだけでなく、異動も頻繁にあります。1~2年ごとに担当が変わることもあり、派遣スタッフからは「担当者がコロコロ変わって、覚えられない」という声があるほどです。

派遣の営業担当はエリア、業界、職種などによって担当分けされています。派遣会社では経験を積ませるためにジョブローテーションを行っているので、離職せずに残っていたとしても担当者変更が起こります。

そのため引継ぎや教育が行き届いていないと、サービスの質が低いことがあります。

一人当たりの担当する派遣スタッフの人数が多いから

派遣の営業担当は一人あたり30~100人の派遣スタッフの労務管理を担当します。

人数にバラつきがあるのは、一つの拠点の人数や拠点数、職種によって労務管理に必要な労力の違いからです。

100人近い派遣スタッフを担当している営業担当はとにかく忙しく、毎月全ての派遣スタッフと直接会って面談することは時間的に不可能なので、フォローが行き届かなくなりがちです。

応募の後に連絡がとれない、、返信が遅い、となどと営業担当者は忙しいのかな?と思う人は、担当している派遣スタッフの人数やエリアの広さを確認しておくと良いです。

派遣スタッフの管理人数が50人を超えていたり、広範囲にわたっていると入社後のフォローが少なくなるかもしれません。

分業体制の場合、営業担当者は派遣先をひいきするから

登録面談でのコーディネーターの印象は良かったのに、職場見学で対応してくれた営業担当はなんだか冷たい、、、という印象を受ける人も少なくありません。

派遣会社の体制の事情として、分業体制をとっている派遣会社の営業担当はお客様である「派遣先側の人間」である場合があります。

このような担当は転職者にとって不都合なことであっても、派遣先の要求をそのまま押し付けてくるので対応が良くありません。

 

4.悪い派遣の営業担当者になってしまったときの対処法

この仕事に応募したい、と思っても入社後に担当してくれる営業担当に信頼がおけなければ、気持ちよく働くことは難しいです。

営業担当者を変えて欲しいと派遣会社に伝えても、一つの派遣先企業に一人の営業が担当するのが基本なので、同じ企業に複数の営業担当をつけてもらうことは現実的ではありません。対処法としては次の通りです。

対処法1.応募する求人を変える
対処法2.我慢して営業担当者の上手な扱い方を考える
対処法3.派遣会社を変える

それぞれ詳しく解説していきます。

対処法1.応募する求人を変える

悪い営業担当が担当していない企業に応募する方法です。

この時に注意したいことは、違う求人でも同じ営業担当者が担当していたのでは、意味がありません。

そのような事態を避けるためには、

「こちらの求人以外にも、〇〇の求人にも興味がありまして、担当されている営業の方を紹介していただけませんか?」

と伝えれば違う担当者につないでくれます。もし仮に同じ営業担当(悪い営業担当者)の場合、理由を付けて後日断ればよいです。

営業の担当分けは業界や職種ごとに分かれていることが多いので、やりやすい方法は違う業界の求人を応募することで、営業担当を変えやすいです。

 

対処法2.我慢して営業担当者の上手な扱い方を考える

どうしてもこの求人に応募したい、と考えている人でこの派遣会社経由を使わざるを得ない場合は、営業担当者をどうやって上手く使えるかを考えることです。

仕事の内容について曖昧なところあって不安な場合は、いくつか質問をして確認する、連絡時間を変えてみるなどと、こちら側が対処できないかを考えてみることです。

可能性の話になりますが、離職や異動などで担当者が変わることを期待するのも一つです。

 

対処法3.派遣会社を変える

営業担当者を変えたりする手間がかかります。時間的にも労力がかかりますので悪い営業担当者が担当した時には、派遣会社の利用を控えたほうが気持ち的にも時間的にも良いです。

どうしても派遣先の企業で働きたいと思っている人は、派遣先は複数の派遣会社に仕事を発注していることがありますので、違う派遣会社で探してみることです。

求人リサーチのためだけに登録のために足を運ぶのは面倒という人は、電話で登録を済ませることができる派遣会社がおすすめです。電話登録でもマイページ登録の開設や非公開求人を紹介してもらうことができます。

電話面談で登録できる派遣会社

  • テンプスタッフ
    【公式サイト】 https://www.tempstaff.co.jp/
    業界最大手の派遣会社。求人数No1。「未経験」「高時給」「ブランクOK」など求人のラインナップ充実
  • アデコ
    【公式サイト】 https://www.adecco.co.jp/
    一般事務、OA事務の案件が強い。大手、外資系、IT企業の求人が豊富
  • ランスタッド
    【公式サイト】 https://www.randstad.co.jp/
    グローバル第二位の派遣会社。グローバル企業、事務・製造系の求人に強い

 

5.まとめ

同じ派遣会社を利用していても良い評価と悪い評価に分かれているのは、派遣会社の評価は営業担当者によって決まると言っても過言ではありません。

転職は「人との縁」とも言われていますが良い営業担当になるかどうかは分かりません。

悪い営業担当者になってしまうと、入社前に十分に情報がもらえないまま入職してしまうと転職を失敗するかもしれませんし、入社後にはフォローを受けられないことがあります。

転職を失敗させないためにも、悪い営業担当者かどうかを見極めて、なるべく回避できるようにしておくことが大切です。

チェックしておくべきポイント

①連絡がとりやすいか?
②面談での対応はどうか?
③書類の扱いはどうか?
④希望条件の聞き取り方はどうか?
⑤転職者へのフォローが細かいか?

対処法

対処法1.応募する求人を変える
対処法2.我慢して営業担当者の上手な扱い方を考える
対処法3.派遣会社を変える

 

こちらの記事が派遣の転職を考えるあなたのお役に立てれば幸いです。