IT業界の転職で失敗しないための転職エージェント9選

IT業界の転職で『スキルアップできる、自分に合った会社の求人を紹介してくれる転職エージェントを見つけたい』と思っていませんか。

 

IT人材として、キャリアを歩んでいくためには最新の技術のキャッチアップと実務経験が求められます。

働く会社を選ぶうえで、作業環境、サービス、働く人材のレベルの高さ、教育制度など整っていることはもちろんのこと、報酬体系、福利厚、ワークスタイルといった働き方の面でも、自分に合った企業選びも重要です。

IT業界も企業が年々増え続けており、大手企業からベンチャーまであらゆる企業が採用に力を入れています。そのため、企業ごとに幅広いワークスタイルの拡充を進め、オフィス環境を整え、様々な形で仕事の生産性向上への施策を行い、優秀な人材が働きやすい環境を準備しています。

また、「一緒に働く従業員が優秀であるか、」「会社の風土は良いか」といったソフトな面でも会社ごとに大きく違います。

どこの企業が自分に合っているかを選ぶうえで、近年良いとされているのが、知人からの紹介で入社する場合とエージェントを活用して入社する場合です。これから転職活動をすすめていこうと考えている方にはエージェントの活用をおすすめしています。これまで、IT専門の転職エージェントとしての経験からおすすめのエージェントを紹介します。

評判の良いエージェントについて以下の点から厳選して紹介します。

  • 求人の質が良い
  • コンサルタントの質が良い

求人の質とは、自分の希望条件に合った(近い)求人を紹介してもらえるか、その件数が多いかどうかです。

コンサルタントの質とは、業界知識と企業情報を十分に持ち、一人ひとりのキャリアイメージを理解でき、見合った求人を選び抜けるかどうかです。その後選考に入った段階で選考への対策が丁寧であるか、企業への営業力、提案力を持っているかが重要です。エージェントの登録自体はどれも1~5分程度で完了するので、その手間を考えてもエージェントのサービスを受けられる内容からすると費用対効果が充分だと言えます。

こちらの記事を読めば、選ぶべき転職エージェントが分かり、自分の希望に合った転職につながることでしょう。

 

1.専門領域別転職エージェント9

ITの領域は、技術進歩があり、なおかつ人材の流動性(転職が多い)がある業界です。ITの業界の中でも、企業のサービスや技術領域によって採用動向が違います。

そのため、それらの動向を最先端でとらえているエージェントを選ぶ必要があります。技術領域ごとに強みを持ったエージェントを分類しました。

エージェント名 ハードウエア系 ソフトウェア系 情報処理サービス系 Web・ゲーム系
リクルートエージェント
dodaエージェントサービス
ワークポート
レバテックキャリア
type転職エージェント
ギークリー
マイナビエージェント×IT
リーベル
JACリクルートメント IT関連の求人は少ない。PM、管理職などキャリアアップを考える方におすすめ

こちらの表では、◎、◯、△の順で良い評価となります。△であっても、この表には無い転職エージェントと比較して良いサービスを受けられる会社ばかりです。

進みたい分野ごとに転職エージェントを使い分けると効率的です。

おすすめしている活用方法として、リクルートエージェント、dodaといった大手総合転職エージェントとワークポート、レバテックキャリアといった特化型転職エージェントの併用をおすすめしています。

理由は、以下の3点です。

  • 各社独自の非公開求人を網羅でき、求人の幅、量を確保できる
  • エージェントごとに使い分け、通過率を上げられる
  • 自分にあった転職エージェント担当者を選ぶことができる

転職エージェント各社『独占案件』と言われる求人を保有しています。それらの各社個別の独占案件を紹介してもらうためにも、複数の転職エージェントに登録しておくことで、カバーできます。

また、エージェントにも業界職種ごとに強み弱みがあります。そのため、進みたい業界に合わせてエージェントを使い分けることも有効です。

エージェントによってサービスの提供の仕方が違います。面談についてもじっくり面談に時間をかけるエージェントもいれば、電話でお互い手短に面談を行うエージェントをいます。求人の紹介するやり方も様々です。

電話の方が都合がいい、メールの方が良い、じっくり転職活動したいなど、自分にスタイル合ったエージェントを選ぶことで、効率よく転職活動を行うことができます。

 

リクルートエージェント

リクルートエージェント』は、求人件数、転職決定数など業界No1の転職エージェントです。

ほぼすべての業界に対応しており、総合型転職エージェントです。「SE・ITエンジニア」、「エンジニア(設計・生産技術・品質管理」のジャンルで非公開求人を含めて、8万件以上求人件数があります。こちらは他のエージェントと比較しても圧倒的な数の求人件数を保有しています。メディア運営、企業への高い営業力とコネクションにより、業界最大手に位置しています。実際に登録をして、求人の紹介を受けると大手と呼ばれる企業の求人がずらりと並びます。

選考に進むとなると『AGENT Report』と呼ばれるレポートで、採用企業ごとに業界分析、選考ポイント、入社事例などをまとめた資料を求人票とは別にもらうことができます。キャリアコンサルタントの質にばらつきがありますが、選考ノウハウの提供レベルは申し分ないと言えます。

(筆者も含む)採用企業の立場から見ても、リクルートエージェントの圧倒的な人材データベースがあるため、求人を依頼するときには必ず依頼をしておきます。もちろん他のエージェント経由で採用する時もありますが、やはり登録人材が多いことと求人件数が多いことで、マッチング頻度は高いと言えます。求人を網羅すべき観点からは、外せない転職エージェントです。

リクルートエージェントの公式サイトを見る

 

 

dodaエージェントサービス

dodaエージェントサービス』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する業界No.2の総合転職エージェントです。

こちらも大手企業を中心に非公開含む豊富な求人を保有しています。若年層向けのイメージがありますが、7割近い求人をIT関連職種の求人を扱っておりIT業界の転職におすすめのエージェントです。キャリアコンサルタントの質も高く、転職者の希望するキャリアを理解したマッチングが好評です。

dodaエージェントサービスの公式サイトを見る

 

 

ワークポート

ワークポート』は、設立して14年で転職支援実績30万件を持ち、IT、ネット業界に特化し、急速に伸びている会社です。キャリアコンサルタント(転職コンシェルジュ)という専任の担当がつき、非常に丁寧なサービスを提供しています。面談時のアドバイスや求人紹介までのスピードも早く丁寧です。

また、面談後から使用できる『eコンシェル』と呼ばれるサポートシステムがあり、スケジュール管理など無料して使用できます。登録フォームもシンプルで、登録も1分程度で終了します。ユーザの利便性を重視した運営で非常に使いやすいシステムです。

求人の紹介についても、紹介した後も転職者から希望にマッチしたかどうかを丁寧に聞き取っており、紹介して終わりということではなく、次に紹介をする求人のマッチング率をドンドン上げてくれることで、満足度も高いと評判です。ITエンジニアとして、今後何度か転職する機会がある方もいると思いますが、次回以降に利用しても十分満足できるエージェントと言えます。

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レバテックキャリア

レバテックキャリア』は、IT・Web業界のエンジニア職・クリエイター職に特化した転職エージェントです。一都三県、関西、九州エリアに活動しています。

特にベンチャーに強く、Web系の開発案件や事業開発などのポジションが豊富です。運営会社はレバレジーズのグループ会社でSES事業から始まり、メディア、人材紹介と事業を展開する企業です。

採用する現場のPM、メンバークラスから求人詳細をヒアリングを行っており、開発環境や方針について細かく確認した求人です。そのため、配属されるチーム編成や求められるスキルなど求人票にはない現場の情報を教えてくれるため、入社後のミスマッチも少ないと評判です。より現場に近い目線で求人を紹介してくれる良さに加えて、キャリア相談などにも丁寧にのってくれます。

今は漠然と転職を考えているけれども、今後の志向性を固めていきながら、転職活動をしたいという方にはおすすめです。

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type転職エージェント

type転職エージェント』は、キャリアデザインセンターが運営している転職エージェントです。

エンジニア向けの『type』という転職情報雑誌を発行しており、エンジニア向け転職エージェントとしては老舗の部類なります。大手起業と長く取引のある企業とのコネクションを持っています。定期的に大手企業が参加する説明会『エンジニア転職フェア』を実施しています。

転職支援の特徴として、電話で面談を行いますが、選考に関するサポートは選考時の質問リストをメールで事前に送ってもらえるなど、他の転職エージェントと同様手厚いサポートも受けることができます。

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ギークリー

ギークリー』は、IT・Web業界に特化した、2011年設立と比較的新しい転職エージェントです。『マッチングを科学する』という考えのもと紹介する求人の精度は高く、優良企業の求人がそろっています。求人件数は大手総合転職エージェントには劣りますが、細かく求人の詳細をヒアリングされており、マッチングの品質向上に重きを置いています。

ベンチャー企業のCTOのポジション、新規事業開発メンバーといった独占案件も保有しており、他のエージェントで合わなかった方には、おすすめです。

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マイナビエージェント×IT

マイナビエージェント×IT』は、業界大手マイナビが運営するエージェントです。中小企業の求人が多いのが特徴で、IT専門のコンサルタントが配置されています。マイナビの知名度が高く、企業からの信頼も厚く強いコネクションを持っています。20代、30代の転職支援に強いことが特徴です。

Webゲーム業界を希望する方は、『マイナビクリエイター』で専門にサービスを提供しています。

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リーベル

リーベル』は、IT、コンサル業界に特化した転職エージェントです。

リクナビNEXTの『GOOD AGENT RANKING』を受賞しており、質の高いコンサルティングを行っています。全員IT業界出身者がキャリアコンサルタントとして在籍しているため、一定の業界知識を持ち合わせています。

企業ごとの選考対策も十分ノウハウを持っており、応募選考準備に心強いサポートを受けられるでしょう。

コンサルティングファームやSIerへの転職を検討している方にはおすすめです。

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JACリクルートメント

JAC リクルートメント』は、イギリス発祥の外資系転職エージェントで国内業界No.3に位置します。海外、グローバルポジションについては国内実績No.1です。

大手企業や外資系企業、海外企業の求人も豊富で、高年収の割合が高いです。JACリクルートメントの特長の一つとして、企業と転職者の担当を一人で行うため、企業の採用に関わる情報を深くヒアリングしています。そのため面談後に紹介される求人のマッチ度も高いと評判です。

エンジニア系の求人は少ないですが、エンジニアの経験を活かして、マネジメントなど新たな職に挑戦したいという方にはおすすめです。

JACリクルートメントの公式サイトを見る

 

2.転職エージェントを活用してキャリアアップするための7つのポイント

定期的に連絡を取っておく

キャリアコンサルタントから定期的に「転職活動のご状況は?」、「紹介した求人案件への興味は?」、「希望条件に変わりはないか?」というように連絡が来ます。

転職エージェント側のシステム・データベースで、転職者一人ひとりの履歴が保存されています。こちら側の状況を伝えておくと、その内容と最終連絡日の履歴が残ります。そうするとエージェントとしては、「まだ転職活動見込みがありそうだ」ということになり、新しく求人が発生した場合など、優先的に紹介してくれる確率が上がります。

また、メールや電話でなくとも転職エージェントの登録者が利用するシステムへのログイン日も一つの基準になります。

「長期的に転職活動をしていきたい」、「いいところがあれば転職を考えたい」といった方には定期的にログインしておくなどしておくとおすすめです。

 

嘘をつかない

履歴書や職務経歴書の記載内容に、事実と違うことを書いてしまうことです。

意外にも、事実と違うと発覚するケースは多いです。例えば、転職エージェントに登録した時に、数年前の登録情報と違う?といったケースもよくあります。

そうなると、虚偽の報告をする方だと、要注意人物と見なされ、求人の紹介を受けにくくなってしまいます。

 

転職エージェントの勧める求人を見定める

転職エージェントに登録し、面談の時に職種などの希望条件を伝えると、5件から50件程度求人の紹介を受けます。それらを一つ一つに目を通して、応募するかしないかを自分で決めていきます。

エージェント担当者から全ての採用企業に関する説明を受けることはありませんが、数が少なければ簡単なコメントを転職者に伝えることがあります。

そのコメントの中には、業界の最新情報や企業のホームページに知らない情報もあります。

しかし、中には転職エージェント側の都合で、転職エージェントが早く内定者を出したいという思惑で応募をうながすよう情報操作している場合があります。

それは、採用企業側から強いプレッシャーを転職エージェントにかけられている場合や、転職エージェントも営業活動を行っていますので、目標数値(応募数や採用決定数)を迫られているからです。

転職エージェントにとって都合の良い表現をする場合は、採用企業の社風や給料相場などです。

情報の裏取りとして、他の転職エージェントに紹介を受けた企業やポジションについて、質問することにより、また違ったコメントをもらえるケースがあります。

「あちらの会社は、今サービスの開発力が弱っていて、結構人辞める方多いですよ。よくうちの会社に転職相談きますね。」というような話は、転職エージェントの中ではよくある話です。

転職エージェントの良し悪しは、有益な情報を持っているかどうかです。曖昧な情報や間違った情報を言ってくる担当者は、無理に利用しないほうは良いでしょう。

 

複数の転職エージェントに登録する・絞り込む

複数の転職エージェントを利用することのデメリットは、転職エージェントに登録し、直接あったり、電話で面談したりしなければならず、手間がかかりますが、それ以上に得られるメリットがあります。

複数のエージェントに登録する大きなメリットは下記の2点です。

  • 各会社の非公開求人の紹介を受けることで、網羅できる
  • 自分にあったエージェント担当者に出会う確率が上がる

良い転職エージェント担当者に出会うことが、転職を成功させる大きな要因の一つになります。エージェント選びは、やはり自分に合うか合わないかといった基準で選ぶことが重要です。

 

すぐに転職すると伝える

転職エージェント担当者から必ず質問を受ける一つに、転職時期を確認されます。

大半が、「良いところがあればすぐに」、「1か月以内」、「3か月以内」、「時期は決まっていないが転職を考えている」といった具合です。その場合は、「良いところがあればすぐに」と回答しましょう。

そうすることにより、転職エージェントの優先度が上がります。就業中の方の本音は「現職のことを考えると3か月以内は時間が欲しい」と思うのが大半です。しかし、転職エージェントは、採用企業が3か月先の入社する方に内定を出す、すなわち内定を出してから入社まで3か月間待つ、ということはあまりないことを知っています。

そのため、転職エージェントからすると、求人を紹介する優先度が下がってしまい、あまり求人を紹介してもらえない可能性があります。

求人を紹介してもらえないと、転職活動の第一歩にならないので、「良いところがあればすぐに」と回答することで、より早く情報を提供してもらえるようにしましょう。

 

転職理由を明確にする

自分が今回の転職で何を実現したいのか、何を期待しているかを明確にしておきましょう。当たり前のように感じるかと思いますが、非常に重要です。

「給与を上げたい」、「大手企業に転職したい」、「残業時間が少ないところが良い」といったように、現状から環境を変えるために転職を行うのですが、それぞれの優先順位を自分の中でつけておくと転職活動の効率が上がります。

転職エージェントとの面談のときには、必ず転職希望条件を聞かれます。その時に条件を曖昧に伝えてしまうと、紹介される求人にミスマッチが起こります。

例えば希望年収の額について、「家族がいるので現在の年収は確保したいところだけれども、少し下げておこう。」と伝えてしまうような場合です。

現在の年収が600万だとします。しかし面談時に「最低希望年収は500万です。600万以上あればなお可。」と伝えたとします。

そうすると転職エージェント側のデータとしては「現在年収600万、希望年収500万」と登録されます。その場合、転職エージェント側が案件に該当する登録者の照会にするとき、年収400万~500万の求人も該当してしまうため、本音の希望条件とはミスマッチになってしまいます。

少し余談ですが、30代男性に良くある話があります。いざ転職先が決まり、希望年収を下げて条件を承諾したとします。

しかし、奥様に転職の話をすると「給料が下がるのは絶対無理、そんなのは許さない、お小遣い下げるからね。」というように反対されて、内定を断るようなケースが良くあります。

いわゆる家族から反対される「嫁ブロック」です。

これは笑い話ではなく、男性が給料で辞退する理由の3割近くいるのではないかと、噂されています。

このように、希望条件を途中で変えたり、もしくは最初から間違っているようなときもありますので、自分の中での条件は明確にしておくようにしましょう。

その他には、転職活動を進めていくと転職活動自体に労力を取られ、疲れてしまって、何をしたいのかということを忘れてしまいがちになります。

早く転職活動を終わらせることが目的になってしまい、条件を下げて、就職先を決めてしまうことがあります。転職が成功したとは言えなくなってしまいます。

長い人生の中で、転職すること数回程度です。自分自身の就職に後悔のないよう、上手くエージェントを活用しながら進めていきましょう。

 

複数のエージェントから同じ企業に応募しない

複数の転職エージェントに登録していても、同じ採用企業に応募しないようにしましょう。転職サイト経由の場合でも同様です。同タイミングで応募した場合、採用企業としてもどちらの転職エージェントと対応して良いか困惑してしまいます。

その場合、必ず採用企業側から両方の転職エージェントに連絡がいきますので、結果的に採用企業と転職エージェントの双方に、情報管理ができない転職者という見られ方をされ、応募が出来なくなったり、転職エージェントからサービスが受けられなくなることもありますので、注意しましょう。

また、採用企業の中には過去1年以内に応募した転職者は選考対象外にする会社もあるため、仮に過去に応募したことのある場合は、転職エージェントに確認しておくとよいでしょう。

 

3.まとめ

IT業界で転職するときに活用すべき転職エージェントの活用方法とポイントをまとめました。

IT業界への転職におすすめの転職エージェント

エージェント名 ハードウエア系 ソフトウェア系 情報処理サービス系 Web・ゲーム系
リクルートエージェント
dodaエージェントサービス
ワークポート
レバテックキャリア
type転職エージェント
ギークリー
マイナビエージェント×IT
リーベル
JACリクルートメント IT関連の求人は少ない。PM、管理職などキャリアアップを考える方におすすめ

これから転職活動を検討している方も、あなたの転職に対する考え方や希望条件を伝えて、どのような形で進めていけばよいのかを聞くことも良いでしょう。

費用は、もちろん無料です。受けるサービスの質が下がることはありませんので、キャリア相談をするのも活用方法の一つです。

こちらの記事が、皆さまの転職の成功にお役に立てれば幸いです。