派遣の職場見学・顔合わせって何をするの?高評価を獲得するコツを解説!

・派遣の職場見学・顔合わせって何するの?

・派遣の事前面接は法律で禁止されていないの?

・顔合わせが中々通らなくて困っている

 

などと派遣の仕事をお探しで、職場見学・顔合わせについてお調べではありませんか?

派遣の仕事を決めるうえで、派遣先との顔合わせは避けては通れない関門です。その名の通り職場を見るだけの見学と思って、気軽に訪問すると派遣会社から不採用の連絡がくることになります。

こちらのページでは派遣業界の経験から職場見学・顔合わせについて知っておくべき知識と顔合わせを突破するためのコツを紹介します。

 

1.派遣先との顔合わせ・職場見学の流れとは?

派遣会社の担当者同席のもと、派遣スタッフが就業開始前に派遣先の担当者と直接会って話す場があります。そのことを「職場見学」「顔合わせ」「面談」「事前面談」と呼ばれています。こちらのページでは、「顔合わせ」と表現します。

顔合わせでやること

①自己紹介
②経歴の確認
③勤務条件の確認(業務内容・勤務時間等)
④派遣先の会社説明、業務説明
⑤働く職場の案内(派遣先による)
⑥質疑応答

派遣先の担当者は、派遣先指揮命令者もしくは配属後の直属の上長になります。

面談時間は20分~1時間以内です。平均30分程度です。

顔合わせの前には、あなたが派遣会社に登録した情報のうち、氏名・顔写真・年齢・住所などの個人情報を伏せてキャリアシートとして派遣先に提出されています。

そのため派遣先担当者は、経歴以外、どのような人が来るのか分からない状態ですので、氏名を名乗る自己紹介から始まります。

その後、通勤経路や過去の経験、スキルなど勤務上に必要な情報のヒアリングを行います。この場合、家族構成などの個人情報は聞かないことになっていますが、実際の顔合わせの現場では聞かれることも多いです。

子供が小さい方の場合、保育園の送り迎え、何かあったときの遅刻早退のリスクなど事前に伝えておいた方が入社後のトラブル回避になるようなものはヒアリングされます。

職場によっては、実際に働く職場を同日に見学できます。百聞は一見にしかずとい言われるように、口頭で説明するより実際に案内しながら職場を回ったほうが良いときもありあす。

製造工場であれば、それぞれの工程や製品を見ながら一通り見学できますし、看護師であれば院内の環境や患者など職場全体の雰囲気を見ることができます。職場を見学することがミスマッチ防止に大きく役立ちます。

 

ほとんど面接と変わらない

顔合わせの主目的は、派遣業務を遂行できるのか?といったスキルチェックです。

これまでも経歴や業務内容、派遣先で活かせるスキルを深く聞かれますので、選考面接と変わりません。

同時に人柄もチェックしていて、現在働いている職場の人たちと上手くやっていけるかどうかも質疑応答の中で評価しています。そのため業務が遂行できない、職場に馴染めなそうだと判断されれば、見送りになることもあります

派遣先との顔合わせは、ほとんど企業面接と変わらないような状態です。違うところは待遇面などの話が無い程度です。

 

派遣なのに面接と同じって違法ではないの?

今回ご紹介しているような派遣の顔合わせにおいては、派遣先が派遣スタッフの人選を行うことは法律で禁止されています。

労働者派遣法第26条第7項「派遣労働者を特定することを目的とする行為をしないように努めなければならない。」(参考:社団法人 日本人材派遣協会

派遣会社が面接をして人選することは認められていますが、雇用関係のない派遣先が面接をすることは禁止されています。そもそも事前に派遣先担当者と合う必要すらないことにもなっていますので、このあたりはグレーな状態です。

しかし、派遣業界の慣習として入社後のトラブル回避のために顔合わせを行っているのが現状です。

 

2.顔合わせの前に準備しておくこと

派遣先との顔合わせの前に準備しておくことと、当日の持ち物、服装についてまとめました。

顔合わせの時の服装

顔合わせのときはスーツ着用が無難ですが、業界や派遣先のスタイルに合わせて私服でも大丈夫です。

IT業界や販売などビジネスカジュアルがベースのところは、清潔感のある服装であれば問題ないです。アパレル、販売職に関しては派遣先のジャンルに近い、もしくは同ブランドを着用しておくと印象が良くなります。

服装については派遣会社の担当者に確認しておくと良いです。不安な人は「登録面談した時の服装と同じでも大丈夫ですか?」などと聞いておくのもありです。

 

持ち物

顔合わせのときは、筆記用具とメモ帳の持ち込みは許可されています。その他セキュリティの厳しい事業所やオフィスでは身分証が必要となります。

派遣会社に提出している履歴書や職務経歴書などの個人データや派遣会社からもらう求人票の持ち込みは控えておきましょう。

 

事前に調べておくこと・考えておくこと

派遣先との顔合わせは実質、面接と変わりませんので事前準備が必要です。

事前に調べておくこと・考えておくこと

・派遣先の業界・事業内容・業務内容
・通勤手段、通勤時間
・仕事の応募動機
・自己PR、活かせるスキルを簡潔に説明できるようにしておく
・派遣会社から派遣先に提出しているキャリアシートの内容

仕事に応募するときに、派遣先の情報は派遣会社に必ず確認しておき、顔合わせでの質問対策を準備しておきましょう。

 

3.顔合わせで落ちる人の特徴

派遣先との顔合わせで見送り、不採用になってしまう人の特徴について紹介します。

スキル不足

  • 派遣先が求めているスキルや知識、実務経験が足りない
  • コミュニケーション能力が足りない

スキルが足りないと評価されて、見送りになることが一番多いです。

派遣会社から派遣先に提出されるキャリアシートは大まかな経歴しか書かれていませんので、顔合わせの時に詳しくヒアリングされます。

派遣会社の担当者が「〇〇(派遣先)の仕事ができる」と判断しても、派遣先がNGとすることもあります。

事情としては、派遣会社は派遣先の業界が専門ではないので正確な評価が難しいことと、候補者のややスキルが足りていなくてもヒューマンスキルなど総合的に評価してもらいたいと考えて、提案していることがあるからです。

あとは、顔合わせの時に上手く伝えられなかったということも考えられます。

そのように感じたときは、顔合わせの後に派遣会社経由で伝えきれなったポイントをプッシュしてもらうと、それをきっかけに派遣先の判断が変わることもあります。

 

どのような会社か、仕事か把握していない

  • 派遣会社から紹介されたので応募した
  • 仕事の志望理由が曖昧
  • 仕事や業務内容についてよく知らない

情報不足、準備不足の状態で顔合わせに臨んでしまうと、企業面接と同様に「意欲が感じられない」と評価されて、見送りになります。

派遣先としてもやる気のある人も受け入れたいと考えていますので、受け身のような姿勢で顔合わせに行くとマイナスイメージです。企業面接と同じように志望意欲をPRしておくことが大切です。

 

条件のミスマッチ

  • 残業が出来ない
  • 派遣開始希望日と入社可能日が合わない
  • 時給にスキルが見合わない

条件のミスマッチで見送りになることもあります。勤務条件のすり合わせは派遣会社がやってくれますが、選考過程で勤務条件が変わったり、話が食い違ってしまうことがあります。

繁忙期にどれぐらい残業対応できるかどうか、など細かい条件で見送りになってしまうこともあります。

条件とは派遣スタッフとの条件だけではありません。顔合わせのスキルチェックの結果、スキルが金額(派遣先と派遣会社が契約している派遣料金)に見合っていないと判断されて見送ることもあります。

 

身だしなみや服装

  • 清潔感がない
  • TPOをわきまえた服装ができるか
  • ファッションセンスがない

顔合わせ当日の身だしなみ、服装が派遣先のスタイルに合っていないと判断されて見送りになることがあります。清潔感がない、短パン、ミニスカートなどビジネスカジュアルとしてふさわしくないとされることです。

アパレル業界は特別で、ファッションセンスも見られます。対策として事前に店舗に足を運んでおいて、店員のファッションスタイルをチェックしておくと良いです。

 

4.顔合わせを成功させるコツ

派遣の転職で、通過率が最も厳しいのが「顔合わせ」とも言われています。

前の章で紹介しました顔合わせで落ちる人の特徴をふまえておく以外にも、派遣先との顔合わせを成功させるコツがあります。

コツ1.派遣会社の担当者から情報をもらっておく

派遣会社に確認しておくと、顔合わせの時に役に立つものをご紹介します。

事前に確認しておくこと

・派遣先に提出したキャリアシート
・派遣先の担当者の役職、業務上の関係、人柄
・派遣先が嫌う、これは言ってはいけないNGワード
・その他、顔合わせに向けて知っておくべきことを聞く

派遣会社の担当者は、あなたが応募した派遣先に何名か派遣スタッフを紹介しています。その中で派遣先の印象が良かった人と悪かった人の違いについて把握しています。

聞いておくべきは、印象の悪かった方の情報です。派遣先はえり好みして評価の高い人だけを受け入れたいというよりは、印象の悪い人だけを除外したいと思っています。

派遣先の印象が悪くなりそうなNGワードを知っておくことが大切です。

経理の派遣案件を例にすると、決算前の繁忙期には残業が発生する職場の場合、派遣スタッフにも協力してほしいと考えている派遣先との顔合わせで、「一切、残業できません」などと協力姿勢がないように伝えてしまうと印象が悪くなります。

派遣先ごとにNGワードと評価ポイントを押さえておきましょう。

 

コツ2.聞きにくいことは派遣会社の担当者に確認してもらう

派遣先との顔合わせで聞きにくいことがあれば、派遣会社の担当者経由で確認してもらうとよいです。

派遣先との顔合わせで質問すると印象が悪くなりそうなことは、顔合わせの前に聞いてもらうか、同席してくれる派遣会社の担当者に聞いてもらうと良いです。

良い担当者であれば「有給の取り方など聞きにくいことは、こちらから確認します。」と代行してくれます。

 

コツ3.一貫して、前向きな姿勢を示す

派遣先との顔合わせでは、挨拶から始まり、自己紹介、志望理由など一貫して前向きな姿勢を心がけましょう。

「やってみないと分かりません」というスタンスより「ご迷惑をおかけしてしまうかもしれませんが、お役に立てるよう頑張ります」と伝えたほうが、派遣先の印象は良くなります。

 

5.顔合わせ後に仕事を辞退することはできるのか?

結論、顔合わせの後に辞退することはできます。

辞退したいときは、派遣会社の担当者に伝えれば大丈夫です。仕事の内容が思っていたのと違ったなどと、理由は本音も含めて伝えておいて良いです。

モヤモヤした状態で仕事を始めて、少し経ってから思っていたのと違うので退職しますと言われるより、入社前に辞退してもらった方がはるかに良いので、辞退することは悪いことではありません。

今後、派遣会社から紹介してもらう仕事のマッチング向上にもつながりますので、理由は本音でも良いと思います。

一点注意点として、顔合わせの後に派遣先に辞退を申し入れすると、派遣会社として取引先に断りをいれるので営業の立場が弱くなりますし、この人は紹介してもすぐに辞退してしまう人だと思われてしまい、派遣会社からの仕事の紹介が減る可能性があります。

辞退する時は、派遣会社との関係維持のためにも派遣会社の立場も踏まえ、誠実にお詫びを入れておくことが大切です。

 

6.まとめ

派遣先との顔合わせは、選考面接と変わらないと考えておくと良いです。企業面接との違いは派遣会社の担当者が同席してくれるので安心感があります。

顔合わせの最中や終わった後にも上手にフォローしてくれる派遣会社は、入社後も悩み相談に乗ってくれたり、サポートも丁寧です。

派遣先との顔合わせで、役に立たない担当者だと感じたときは入社後もあまりあてにはならないです。顔合わせは派遣先の職場選びと同様に派遣会社選びにもなります。

 

顔合わせはお互い選ぶ選ばれる立場にありますまずはあなたに合った派遣先を見つけられるよう顔合わせを乗り越えていきましょう。

 

こちらの記事があなたの派遣先との顔合わせの成功に繋がれば幸いです。