「転職エージェントの悪い担当者はどのような特徴があるの?」
「良い担当者とどれぐらい違うの?」
こちらのページでは、転職エージェントの「良い担当者」、「悪い担当者」について特徴を上げて紹介していきます。
悪い担当者を利用していると、企業の選考の進め方が悪くこれでは自分で応募したほうが良かったと足手まといなりかねません。
同じ転職エージェントに在籍していても、良い担当者と悪い担当者が存在します。それぞれ担当者の特徴について「人物」「面談」「求人紹介」「選考・内定」「進め方」の各フェーズでの特徴を紹介していきます。
悪い担当者で挙げられる特徴のある担当者の場合は、使うこと自体を再検討してみましょう。良いエージェントを選ぶことが転職の成功への近道となります。
転職エージェントとして経験と現在人事責任者で転職エージェントとやり取りしている業務経験、転職エージェントを10数社登録してみた経験を踏まえてこちらの4つをご紹介します。
こちらを読めば、良い担当者と悪い担当者の違いが分かり、転職エージェント選びが効率的に行うことができるでしょう。
1.良い担当者と悪い担当者の違い
転職エージェントには、個人の能力や仕事の進め方の違いにより良い担当者と悪い担当者がいます。その違いと特徴についてまとめました。
1-1.良い担当者の特徴
人物
- 業界動向、技術動向など転職市場のトレンドを理解している
- 業界出身者の場合など業界知識、業務知識がある
良い担当者の特徴として、転職エージェントとしての経験や転職市場に対する見識がある「転職のプロ」であることが挙げられます。
これまで担当した転職事例や転職者との面談を通じて培った経験が全てであり、この経験値が違うことで総合的に転職サポートの質が断然違います。
また、求人企業の業界出身者や人事部経験者が転職エージェントになる人も多く、業務知識に精通していることも質の良い転職エージェントの特徴の一つと言えるでしょう。
人事経験者であれば、転職だけでなく現職の退職に向けて現職での進め方に関するアドバイスも受けることができるため、他の担当者と違ったアドバイスを受けることができます。
面談
- 面談で聞き上手である
- キャリア相談にのってくれる
良い担当者は初対面であっても、内容の濃い面談を限られた時間の中で進めてくれます。総じてそのような担当者は聞き手上手であり、キャリアに関する不安や方向性など深堀りして、転職者への十分な理解をしてから転職サポートに進めてくれます。
近年キャリアカウンセラーが国家資格になったこともあり、取得する担当者が増えてきており、面談の進め方について一定の実技教育や試験を通過しているスキルを持った担当者がいます。
そのような人は名刺に「国家資格 キャリアコンサルタント」と明記していますので、信頼のおける担当者といえるでしょう。
求人紹介
- 希望条件に近いことはもちろん、転職者の資質や特性に合った求人を紹介してくれる
- 求人企業に紹介実績があり、求人企業の選考水準を把握している
良い担当者は、紹介する求人の質が圧倒的に違います。求人票のデータベースから希望条件でフィルターをかけて、形式的に紹介するだけでなく、求人票以上の企業情報や内部情報を提供してくれます。
また、良い担当者となると過去の紹介事例・採用事例から求人企業の採用傾向、採用基準を正確に把握しています。そのような担当者から紹介される求人は、あなたの経歴や人柄を理解したうえで紹介していますので、選考の通過率は高く安心して、応募することができます。
転職エージェントや担当者によって保有する求人件数や得意な業種によって、バラつきがあります。比較的求人数が少ない中小規模の転職エージェントであっても、あなたの志向に合った求人や大手の転職エージェントには無い強いコネクションを持った企業の求人票を紹介されることもあります。
選考・内定
- 面接後、合否のフィードバックをくれる
良い担当者は、面接後の採用担当者の評価についてフィードバックをもらえます。それは不採用の場合であったとしても同じです。
不採用理由を聞くことは、辛いことでありますが次の活動に生かせる情報になります。一つ一つの選考を大事に、選考結果の情報共有する担当者は意外に少ないです。
転職者にとって良くない話を伝えると、転職者の気分を害して、関係が崩れてしまう可能性があるからです。
不採用理由など伝えなくてもよいところですが、伝え方を工夫してしっかり伝えてくれる担当者は、人柄やコミュニケーションスキルを持っているとも言えるので優秀と言ってよいでしょう
転職者には分からない部分になりますが、良い転職エージェントは企業に候補者を紹介する場合、しっかりと採用に値する人材である根拠を持って紹介してくれます。
面接終了後においても伝えきれなかった転職者の熱意や希望などをフォローしてくれます。
進め方
- レスポンスが早い、進捗連絡が来る
転職エージェントの担当者は、多い場合だと常時20名以上の候補者を担当します。それら一人ひとりと小まめに連絡を取り合いますが、どんなに多忙であってもレスポンスが早いです。
連絡方法はメール、電話、メッセージなど人それぞれですが候補者に合わせて連絡をスピーディーに取ります。候補者と連絡を取れる最短の方法を把握しているため、連絡・調整が早いです。
1-2.悪い担当者の特徴
悪い担当者に挙げている特徴に複数当てはまる担当者になってしまった場合は、その担当者の利用は控えておきましょう。足手まといになりかねません。転職エージェントを利用するメリットなど「情報収集」「非公開求人含む自分に合った求人の紹介」「企業選考の対策の共有」「キャリア相談」が無くなってしまうからです。
人物
- 求人企業や業界知識、業務知識がほぼない
転職エージェントを利用するメリットに「業界情報や企業の選考情報に関する情報収集」がありますが、これらの情報を持っていない担当者がかなりいます。
転職エージェントの会社が保有する求人情報やこれまでの企業とのやり取りのデータベース化させ情報共有しています。
応募企業の業務知識をほぼ持っていない担当者の場合、面談でのスキルチェックができず、求人のミスマッチにつながりますので要注意です。
面談
- 電話面談で済ませようとする
転職エージェントは登録情報をもとに、面談に進む流れを決めています。勤務地の近くまで出向いて積極的に転職者と接触しようと考えている人もいれば、電話面談で済ませて、そのような労力を削減しようとする人もいます。
@type転職エージェントのように電話面談を基本とするエージェントもあるため、一概に電話面談を行う担当者が悪いわけではありませんが、業務の効率を重視しようとする担当者がいるため電話面談をすすめる担当者は要注意です。
転職者の情報で重要な「転職者の人柄」を評価するために面談を行いますが、その評価・情報をなく、求人企業に転職者の情報を横流ししているような考え方をする人がいます。
最初から電話面談で終えようとする場合は要注意です。そのような場合は「面談でお会いして相談することは可能ですか?」というように確認し、拒否された場合は利用することは控えておきましょう。
求人紹介
- 受かりやすい(応募条件が易しい)求人を紹介してくる
- 希望条件をあまり聞き取りせず、大量に求人を紹介してくる
転職エージェントがやる手法として、希望条件に近い求人を10~20件程度紹介してくれる中に、受かりやすい求人を混ぜて紹介してきます。
例えば、現在のポジションをスライドさせただけの求人や、役職・ポジションが落ちる(キャリアダウン)、未経験で良くだれでも対象になり得る求人というように、キャリアアップにつながらない求人を紹介してきます。
エージェントの思惑として、比較的簡単に転職できる求人を紹介して、転職させることで求人企業から成果報酬を得ようと考えているからです。
その他には、求人企業から人材確保のプレッシャーをかけられ、紹介人数を増やさなければならないという事情もあります。そのような場合転職者の希望より求人企業の希望を優先しているため、ミスマッチになる場合があります。
選考・内定
- 企業選考の対策に関するノウハウがない
転職エージェントを利用するうえで、企業選考の対策ノウハウがないことは利用価値が半減します。企業選考のノウハウとは、「面接の質問事例」、「採用・不採用の実績・傾向」、「面接官の情報」、「模擬面接」、「経歴書の添削」などを指します。
これらのサービスのノウハウがない場合、企業に応募したい場合、他の転職エージェント経由で行った方が、面接対策など充実している場合がありますので、同じ求人を複数の転職エージェントから紹介された場合は、転職エージェントの会社規模で選ぶのではなく、良い担当者経由で応募しましょう。
進め方
- 連絡や返信が遅いもしくは、こちらから聞かないと連絡が来ない
連絡や返信が遅い担当者は、総じて悪いです。このような担当者の場合、転職者だけでなく、企業への連絡・返信が遅い場合があり、もしくは回答を回収できていないなどと企業との関係構築ができていないことすらあります。
転職はタイミングが非常に重要で、他の転職者との競争、時間との勝負になります。連絡・回答による時間のロスは致命傷になりますので、要注意です。
2.なぜ悪い担当者が存在するのか
2-1.経験が浅い人がいるから
転職エージェントとして経験が浅い人、もしくは社会人2、3年目のなど社会人経験が浅い人が担当につくからです。ベテランが就くか、経験浅めの人がつくかどうかは正直、運です。
面談の時に経験が浅い人を回避する策として、具体的な相談内容を事前に伝えておくことが有効です。「業界情報、採用動向を知りたい」、「管理監督者としてどのような事業規模の企業で経験が活かせるのか相談したい」など漠然とでもかまいませんが相談内容を伝えておくと、新人では対応が難しそうだとなり、ベテランが対応してくれる場合があります。
2-2.転職エージェントが営利目的であるから
転職エージェントは転職者を求人企業に紹介し、入社させることで企業から成年収の30%程度の成果報酬を得ています。
そのため、転職の成約件数が一つの目標数値になっているため、それに向けて転職者をいかに多く集め、企業に紹介するかが管理基準となっています。そのため受かりやすい求人を紹介してくるのはそのような事情です。
これらに関連するものとして、こちらのページでも解説しています。
転職エージェントの裏事情を現役社員が明かす!押さえるべきポイント5つ
2-3.転職エージェントの体制上の問題
転職エージェントの体制は大きく分けて「両面型」「分業型」の二つあります。大手総合型転職エージェントのほとんどが「分業型」で、中小規模の転職エージェントは「両面型」であるケースが多いです。大手の中でもハイキャリア向けのJACリクルートメントなどは両面型の体制です。
どちらも良い面、悪い面があります。どちらにも言えることですが、情報共有がしっかりなされていない場合に、企業情報や業務知識を持っていないということになります。
「両面型」の転職エージェントのメリットは企業担当者が直接面談してくれるため、企業情報や業界知識を持っています。しかし取り扱う求人件数が少なかったり、担当以外の企業や業界に弱いというデメリットがあります。
一方で、「分業型」の転職エージェントのメリットは、案件のデータベースから漏れなく紹介してくれます。しかし、企業の担当者ではないため業務内容に関する細かな部分の情報など、データベース化していない場合が多いです。もちろん営業担当にすぐ確認してくれますので、不便は感じません。
専門性が高い職種になれば、「両面型」の転職エージェントの方が、話がスムーズに進む場合があります。専門職になれば、大手総合型のエージェントも専門部署を設置していますので、専門性が高い職種は大手総合型転職エージェントと両面型の業界特化型の中小規模の転職エージェントを活用することをおすすめしています。
3.悪い担当者が担当になってしまった時の対処法3つ
3-1.担当者の変更を依頼する
転職実績が豊富にある大手総合型転職エージェントに登録しても、サービスの質が悪い担当者になってしまうこともあります。例えば経験が浅い、業務が忙しすぎて対応してくれないなど事情があるかもしれませんが、シビアに担当替えを依頼しておきましょう。
エージェントに「先日お伺いしたご担当者へ転職活動のご相談をさせていただきまして、有難うございました。更に詳しい情報について別の担当者のお話を伺いたく、ご紹介していただくことは可能でしょうか。」といった形で連絡すれば、別担当者から再度連絡をもらい面談してもらうことができます。
3-2.そのまま利用するが、使い方を考える
悪い担当者に当たってしまっても使い続ける必要がある場合は、割り切って利用しましょう。例えばその転職エージェントだけが保有している独占案件というものがあります。
それは、他の転職エージェントでは紹介されない求人であるため、その担当者経由でしか応募ができない場合です。
担当者変えの依頼もあまり気が進まない場合は、キャリア相談などの転職サポートは他の転職エージェントにお願いし、求人の紹介だけで考えるなど割り切って利用するのも一つです。
3-3.その転職エージェントを利用しない
そもそもその転職エージェントを利用しないということも一つです。複数の転職エージェントに登録しておき、担当者が悪ければ利用しないというスタンスで登録する人も多いです。平均して3~4社程度は登録して、自分に合った転職エージェントに絞り込む方法をおすすめしています。
4.自分には合わないと感じる担当者の場合
その他にも、転職エージェントとしては優秀であったとしても、人との相性もあって合わないと感じる時があるかと思います。
女性であれば女性の担当者が良いなど希望する転職者もいます。男性には相談しづらいという人もいます。エージェントに伝えれば問題なく担当者を変更してくれます。
5.良い担当者が多い転職エージェント
筆者が大手、中小規模の転職エージェントを利用してみてオススメするエージェントはこちらです。
・dodaエージェントサービス
国内人材業界No2の転職エージェントです。書類作成や面接の質問集など選考対策に関するアドバイスが充実し、丁寧なサポートです。分業型の体制をとっておりキャリアコンサルタントが総じて質が高いです。
ロンドン発の外資系転職エージェントのようです。国内人材業界No3に位置しており、外資系、海外、高年収のハイスキル求人を中心に扱っています。両面型の体制に変えており、担当者のサポートの質が高いです。若い担当者であってもかなり教育を受けていると感じました。
その他、管理職向けのクライス&カンパニーもプロフェッショナルが多く、同業でも驚くようなレベルの高さでした。中間管理職やポストコンサルなどの転職強く、キャリア相談のレベルが高いです。
6.まとめ
いかがでしたでしょうか。
良い担当者と悪い担当者でこれだけの違いがあります。評判の良い転職エージェントを利用しても悪い担当者に当ってしまえば、利用価値はほぼありません。
良い転職エージェントを探すことが転職成功の近道となります。転職エージェントの選び方については、こちらのページで詳しく解説しています。
転職エージェントの選び方|賢い活用方法とチェックポイントを解説!
こちらの記事が、転職活動の初期段階での、皆さまの転職エージェントの選定作業のお役立てれば幸いです。