転職エージェントの裏事情を現役社員が明かす!5つの裏事情

転職エージェントを利用しようと考えているけれども、「無料でサービスを受けられるが本当に大丈夫なのか?」、「転職エージェントが転職者に対して裏表が無いのか?」と疑問に思っていませんか?

 

転職エージェントは企業とあなた(転職者)のマッチングを行う仲介という役割があります。転職者からすると中立な立場でサービスを提供するということはなく、「どちらの見方なんだろうか」と思う人もいるかもしれません。

これまで、大手転職エージェントを含む、数社の転職エージェントを就業した経験から、転職エージェントサービスの「登録・面談」「求人紹介」「企業面接」「内定」「転職エージェントの報酬」それぞれの「裏事情」を解説します。

こちらを読めば転職エージェントの本音が分かり、上手く活用できる方法を理解することができるでしょう。

 

0.転職エージェントの流れをおさらい

転職エージェントに登録してから、入社までの流れの概要をご説明します。既にご存知の人は『1.「登録・面談」の裏事情』へ読み進めてしまってかまいません。

①登録する

PCやスマートフォンで2分~5分程度で登録が可能です。

名前、住所、年齢、電話番号、メールアドレス、会社名など決められた項目に沿って入力していきます。

 

②連絡がくる

登録が完了すると転職エージェント担当者から電話もしくはメールで面談日時の連絡がきます。面談の場所はエージェントのオフィスで行います。現在働かれている方は勤務の後の19時以降や土日など面談可能な候補日をいくつか準備しておくと良いでしょう。

 

③個別面談に行く

面談は直接対面を行います。

その時に、履歴書と職務経歴書を持参します。事前にメールなどでデータを送っておけば不要です。面談時には、経験のヒアリングや転職理由、次の仕事の希望条件を確認されます。実は、この個人面談を行うと良いことがあり、エージェントから質問される内容は「転職理由は?」「どのような実績があるか?」などの質問をされます。

 

④求人紹介を受ける

面談で聞き取りが終わると、面談の最中もしくは終了後に求人を紹介してもらえます。2~20件程度紹介してくれる場合が多いです。

気になる所について、転職エージェントでも分からなければ、担当者経由で求人企業へ確認してくれますので、十分理解した上で応募意思を固めることができます。

 

⑤職務経歴書の添削

こちらは必要に応じて行います。修正すべき個所を教えてくれます。提出する書類に不安のある人はぜひアドバイスを受けるようにしましょう。

 

⑥応募する

企業への応募は転職エージェント経由で応募します。

その場合、応募書類はエージェントとの面談時に提出した書類を企業に提出するため、応募時には改めて書類を作成する必要はありません。

応募の都度、写真の準備や経歴書を準備するのは大変ですので非常に助かるサービスです。

人によってまちまちかもしれませんが、書類選考通過率はかなり高いと思います。これまで転職サイトなどを利用していた時と比べると格段に確率は上がると思います。

 

⑦面接対策

企業の書類選考が通過し、面接が決定した場合、事前に面接に向けて準備しておくべきポイントを教えてくれます。例えば過去に質問されたリストや知っておくべき業界知識やニューストピックなど様々です。

その他、選考の流れをも事前に教えてくれます。1次面接は現場担当者、2次面接は人事責任者といったように事前に会う人を教えてくれるだけでも心の準備ができるので、安心できることでしょう。

 

⑧採用企業との面接

面接の結果は転職エージェント経由で連絡がきます。

面接で上手く説明できなかった、PR出来なかった場合には転職エージェントから追加であなたの魅力を採用企業へプッシュしてもらうことが出来ます。面接後の企業の評価をエージェント経由で教えてくれますので、合否に関わらず今後の転職活動に活かせる情報ですので教えてもらうようにしましょう。

 

⑨内定、給与交渉

内定後の入社までの調整もすべて転職エージェントが行ってくれます。

 

1.「登録・面談」の裏事情

転職エージェントに登録後の連絡や面談の仕方によって、転職エージェントの本気度が違います。本気度が高ければ、転職エージェントから受けられるサポートも期待しても良いでしょう。しかし、本気度の低いエージェントを活用しても、サービスの質は期待できません。エージェントの本気度が低いときにありがちなやり取りを参考に、エージェントの見極めに役立ててください。

 

1-1.面談の設定方法でわかるエージェントの姿勢

通常、面談時間は60分~90分程度の時間を設定しています。それぞれの面談のスタイルや流れでエージェントの本気度が垣間見えますので、相手の本気度を見極めて、エージェントの選別に役立ててください。

面談の設定方法は3つのケース

【高い】 勤務地近辺のカフェ、ホテルラウンジでの面談

【普通】 オフィスでの面談

【低い】 電話による面談

【高い】 勤務地近辺のカフェ、ホテルラウンジでの面談

転職エージェント自ら会いに来るような場合、転職者(候補者)の都合を最優先に予定を調整します。転職エージェントとしても早くあなたに会いたいと考えています。

面談開始時間は19時以降に開始するなど柔軟に対応してくれます。エクゼクティブサーチの転職エージェントなどでは、あえてホテルラウンジのテーブルで雰囲気を出すために行うこともあります。このような場合はお互いの信頼関係構築のために、本気で接してきます。

 

【普通】 オフィスでの面談

一般的に行われている面談スタイルです。転職エージェントとしては、効率的に面談でき、自社の個室で行うため個人情報の漏えいのリスクが少ないためオフィスでの面談が最も多いです。

 

【低い】 電話による面談

登録後、電話での面談を進められた場合、転職エージェントにとって優先順位は低い可能性が高いです。電話による面談時間は30分程度で終了します。「登録だけはしますよ。」というレベルのスタンスです。

しかしながら、type転職エージェントなどは電話面談を基本としているため、全てのエージェントがこの限りではありません。電話面談に一時間程度じっくり時間をかけて、ヒアリングを行います。その後の選考対策などメールでしっかりとした情報が来るエージェントもいますので、一律に電話面談=本気度が低いというわけではありません。

本気度を知る方法として、「一度お会いして面談で相談したいのですが、可能ですか?」と伝えて、それでも電話面談を進められた場合は、本気度が低い表れとなりますので、サポートが期待できませんので登録自体も控えてしまってよいでしょう。

 

1-2.登録を拒否するときのエージェントの事情

転職エージェントが運営する職業紹介事業において、職業安定法では「求職者の申込みは全て受理しなければならない。求職者が法令に違反するものはその限りではない」と明記されている通り、原則として登録を拒否することはできません。

しかしながら、登録後に面談に繋がらないケースがしばしばあります。

登録拒否されたとしても、「あなたは登録することができません」とは、連絡が来るわけではありません。大体のケースで、メールで以下のようなメールが届きます。

「このたびは、弊社へご登録いただき誠にありがとうございます。ご登録いただいた情報をもとに、弊社にご依頼いただいている求人をお探しさせていただきましたところ、現在では該当する求人がございません。弊社の力不足により、お役に立てず大変申し訳ございません。今後、ご経験、ご希望に合致した求人がございましたらご連絡させていただきます。」

という趣旨のメールが届きます。あくまで登録していないわけではなく、転職支援をしないように連絡することで登録拒否しています。

登録できない転職者の経歴として多いケースは以下の通りです。

  • シニア(50代以上、保有求人と異なる経験をしている)
  • 一次産業経験のみ(農業・林業・漁業など)
  • 芸能関係
  • ブランクが長すぎる(10年以上など)

もちろん上記の項目に該当する人の全てが登録できないわけではありません。年齢や経験、エリア、扱っている求人依頼状況により変わります。

登録ができないと続いている人は以下の会社に聞いてみるのも良いでしょう。

Spring転職エージェント

登録者との面談を積極的に行っている会社です。面談を通じて、経験や転職市場の求人を勘案し、アドバイスをもらえます。

 

1-3.実は面談で企業に紹介すべき人材を選考している

転職エージェントから紹介された求人に応募したいと伝えたとしても、必ず企業へ紹介しているとは限りません。

転職エージェントは転職者(候補者)との面談を、企業の0次面接と捉えて行っています。面談中に求人要件に満たないと判断された候補者を求人企業への紹介は控えています。それは、求人企業からすると転職エージェントから紹介される人材が採用要件に満たしていない人材ばかり紹介されると、その転職エージェントに人材確保を依頼するメリットが無いからです。そのため、求人要件に満たしているかどうか、面談中に判断しています。

 

2.「求人紹介」の裏事情

2-1.求人票には書かれていない応募条件がある

一般的に求人票に書かれていない応募条件には2種類あります。

一つ目は法律上求人票に記載できない項目です。

  • 年齢制限
  • 性別
  • 国籍

特に年齢と性別については、求人企業としても転職者としても最重要ポイントとなります。ここは転職エージェントが上手く振り分けているため、応募しても書類選考が通らない、というロスは少ないです。転職サイトではそうはいきませんので、ここは転職エージェントのメリットです。

 

二つ目はスキルの要求水準の本音です。

求人企業の本音(30代前半までに営業実績があり、マネジメント経験があり、取引先・協力会社との調整ができ、清潔感のある人が欲しい。要するにどこかの会社で営業や調達部署でのリーダークラスの経験者が欲しい)

このような場合の求人票の記載は以下のように書かれています。

・何かしらのマネジメント経験ある人
・BtoBの営業経験
・他部署との調整するコミュニケーション

このように求人票の応募要件では、欲しい人材の要素を分解して記載されています。そうするとあたかもいずれか一つの要件を満たせば該当するように読み取れてしまいます。中には、その他に秀でた経験も持ち、一部の項目だけを満たしていれば問題ないケースもありますが、実際はそうではありません。求人票の応募要件のハードルは、実際の要求レベルより下げて記載されている場合が多いです。

2-2.受かりやすい求人を差し込んでくる

エージェントから紹介される求人が全て希望条件を満たしていて、行きたい企業であることはありません。中には、内定が出やすい求人を紹介してくることがあります。

例えばキャリアアップを希望して転職を考えていて、年収は横ばいもしくは年収UPを希望しており、業務の幅が広がる希望を出している人に対して、業務内容がほぼ変わらず、年収も変わらない求人を紹介してくることがあります。それであれば、現職を続けても大して変わらないような求人です。中には年収が下がってしまうような求人も含まれます。

このような求人をキャリアが変わらず会社だけスライドしているだけで、転職者のメリットがあまりありません。

そのような求人を紹介してくる理由は3つあります。

  • 転職エージェントは紹介した人が入社すると売上になるため、早く内定が出そうな人に応募してほしいから
  • 企業の選考基準に、「経験者採用」が含まれると同スキルを持った人を紹介したいから
  • 登録者のシステム上希望条件でフィルタリングして自動配信しているから

 

登録者管理システムの都合上、応募者の希望年収給与が500~600万円と登録した場合、求人給与のレンジが400~500万円の求人の紹介対象者になってしまうからです。

あえて希望条件とずらして求人を紹介してくる転職エージェントもいます。それは、転職者の希望条件が転職市場価値からあまりにかけ離れているような場合です。年収やポジションなど転職が難しい場合は、現実的に転職が難しいことを間接的に伝えている場合もあります。

それは転職エージェントとして経験や転職市場への知見がある人ができる手法であるため、全ての人がこのように進めているわけではありません。逆に間接的に「ウチにはあなたに紹介できる求人はありませんよ。」と間接的にサポートを断っている場合もあますので、希望条件がすり合わせ出来ている状態で、このようなやり取りが続く場合は、そのエージェントの利用は控えておくとよいでしょう

 

2-3.求人企業に関する情報を持っていない求人も紹介してくる

転職エージェントの担当者の中には、求人企業に関する情報をほぼ知らないまま、求人を紹介してくる場合があります。

基本的には転職エージェント各社、求人企業の過去の選考履歴、採用・不採用の傾向などデータベース化している場合がほとんどです。

しかしながら、中小零細の転職エージェントは内定者を出して売上につなげたいと考え、とにかく大量に求人を紹介し、大量に応募するよう促す担当者がいます。

そのような場合は、概ね企業の採用担当者から求人票だけもらって、深く採用目的をヒアリングせず、求人票をそのまま転職者にスライドするだけというところもあります。そのような場合は、転職サイトをほぼ変わらず、エージェントを利用するメリットがほぼありませんので注意しましょう。

その見分けるポイントとしては、過去の採用者の事例や選考対策が出来ているか、選考情報を持っているかどうかで判断していくと良いでしょう。

 

3.「企業面接」の裏事情

企業の書類選考が通り、面接に進む段階で、以下に選考対策を立てられるかが、転職エージェントの一番の付加価値と言ってもいいでしょう。そのような選考フェーズで知っておくと良いポイントをご紹介します。

3-1. 面接前には必ず企業の求める人物像を確認しておくこと

企業の面接前に確認しておくべきポイント

  • 選考中に企業の評価するポイント(ネガティブでないか、他責でないかなど)
  • 想定質問集(志望動機、経歴の聞かれるポイントなど)
  • 面接官の情報(どの職位の人が面接担当か、現場担当、上司、役員など)
  • 面接中に控えておいた方が良いこと(年収や残業、福利厚生などの細かい質問など)

 

企業の面接に進む前の事前情報をたくさんもらっておき、十分な準備をしておくことが重要です。求人企業へ紹介実績があるエージェントや経験豊富な担当者であれば必ず丁寧なサポートを行いますのでお願いするようにしましょう。

 

3-2.企業から受けた質問を覚えておいて、エージェントに伝えておくと良い

転職エージェントの担当者を味方につける一つの方法として、企業との面接で受けた質問内容をエージェントに報告することです。

転職エージェントは、企業の選考対策のノウハウとして過去の質問事例を蓄積することが非常に重要です。その質問事例の数が増えれば増えるほど他エージェントとの差別化になり、転職者(候補者)に質問準備できる材料が増え、選考突破できる確率が上がるからです。

そのため、質問内容を報告しておくことが転職エージェントにとって重要な情報提供者ということになり、サポートが手厚くしたいと考えるようになります。

もちろん、面接での自分自身の回答内容に振り返りをするという意味でも効果がありますので、受けた質問についてしっかり覚えておくとよいでしょう。

 

3-3.面接後には企業の評価を必ず回収しておくこと

面接結果の合否に関わらず、企業からの評価をフィードバックしてもらいましょう。たとえ不採用になったとしても、不採用理由を聞くことは精神的につらいことですが、不採用になる理由を次回に活かすために必ず回収しましょう。

評価の中には、「面接での回答内容が相手の求めているものと違った」、「質問内容が分かりにくかった」など面接官の視点を知ることができるので有効です。

企業の評価を回収するもう一つの理由として、転職エージェントの良し悪しを見極めるポイントにもなります。「企業からの評価を回収できる程度のコミュニケーションを持った担当者であるか」という点です。

ただ、不採用結果だけ回収するのであれば、だれでもできます。エージェント担当者として、次回以降紹介する人材の選定水準を設けるために、優秀な担当者であれば普通にやっていることだからです。

 

4.「内定」の裏事情

4-1.内定が出てからやるべきこと

内定が出てから、エージェントとやるべきことは以下の3つです。

  • 他の選考を進めるべきか否かを決める
  • 入社意思の有無を伝える
  • 入社可能日を伝える

 

すべての項目に「期限」を設けられます。まず初めに決めなければならないのが、入社意思の伝達です。その猶予期間は一般的に1週間程度です。

それは、求人企業としても、あなたの入社意思次第で他の選考者の合否を決めなければいけないからです。その猶予が大体1週間です。しかしながらその期間が2日や3日で決めるよう期限を設定してくるエージェントは少し注意しておきましょう。

その場合は、転職者が他に受けている企業の選考させずに、エージェントがクロージング(入社を決めて売上につなげる)をしようと考えている可能性があるからです。期限を延ばしてもらうよう確認をとっておくと良いでしょう。一般的には、求人企業の待てる最長期限まで延ばしてもらうことができます。

しかしながら、外資や一部エクゼクティブなど期限が短いポジションもあります。回答までの期限が長すぎると決断力が無いと評価されるしまう見方をされてしまいます。

どうしても入社が先の時期になりそうな場合は、面接の会話の中で自分に求める役割を聞く質問の中で、相手の入社時期のイメージを確認しておくと良いでしょう。

 

4-2.給与交渉における「企業」「エージェント」「転職者」3者の思惑とは

給与交渉は面接の時に自分で行わず、エージェント経由で行うと良いでしょう。

3者それぞれの思惑がありながら決定していきますので、そのそれぞれの視点を押さえておきましょう。

求人企業の思惑・・・できれば低い給与で採用したい。

→人件費の削減とエージェントへの成果報酬費を削減できる。(入社した場合、エージェントへ年収の30%程度支払うため)

給与に関するイメージ:低ければ低いほど ~ 年収600万まで(提示可能年収)

 

エージェントの思惑・・・なるべく高い給与で内定を出したいが、高すぎず設定したい。

→転職者が入社意思決定を出しやすくしたい。企業からの成果報酬費を上げたい。

しかしながら企業から年収設定が高いと思われないような金額に抑えておきたい。

給与に関するイメージ:転職者の希望下限年収 ~ 企業の提示可能年収(今回の場合600万)

 

転職者の思惑・・・なるべく高い給与で入社したい

→現在の給与と比較して横ばい、もしくは年収アップ。求人企業の出せる上限金額でできればもらいたい。

給与に関するイメージ:現年収 ~ 高ければ高いほど

 

このように3者それぞれ考えています。そのため転職エージェントから年収に関する質問として希望年収と最低希望年収の二つの金額を聞かれます。

最低希望給与が求人企業の提示可能年収を上回っていた場合は不採用となりますが、エージェントから検討してほしいと依頼が来るときもあります。

年収交渉を進めておくコツとして、面接での高評価を獲得することはもちろんですが、選考前の段階で最低希望年収をエージェントに伝えておく、もしくは自分自身の中で決めておくことが重要です。

内定に年収の金額を決めようとすると、入社したいために、年収を下げて提示してしまいがちですが内定前に金額を決めておく方が、後々後悔がありません。

企業としてもこの人材は最低希望年収は◯◯万円程度だから、これぐらいの選考水準で進めようかと考えますので、双方にとって有効です。

 

4-3.現職の退職で押さえておくべきこと

働きながら転職活動をしている人は、内定が出るまでは現職に退職意思を伝えないほうが賢明です。最終面接が終了し、手ごたえがあったと感じていても内定が出るとは限らないからです。

同じ転職エージェントからあなた以外にも候補者を紹介していることがあるからです。特に独占案件(1社の転職エージェントにだけ人材確保の依頼を出すこと)であれば更に可能性が上がります。もちろん、その事実はあなたには伝えていません。

転職エージェントも営業という面があるため、候補者を相対評価で合否を出させる手法で営業をかけている場合があるからです。

 

5.「転職エージェントの報酬」の裏事情

転職エージェントのサービスは無料で受けることができます。実際、登録後面談、選考対策、企業との調整などかなりの時間を割いて、転職のサポートをしてくれます。

タダより怖いものはないと考えがちですが、心配は無用です。転職エージェントは求人企業から報酬をもらっているので、転職者から費用をもらわなくても十分に事業として成り立ちます。

 

5-1.転職エージェントの仕組みと報酬

企業が転職エージェントを利用して採用すると、成果報酬として年収の30%程度を転職エージェントに支払わなければなりません。例えば年収400万の方を採用した場合、120万円を転職エージェントに支払わなければなりません。エクゼクティブクラスになれば数百万という単位でお金が動きます。

また、転職エージェントと採用企業との契約に『返金規約』というものがあります。3か月から6か月以内に自己都合退職した場合、紹介した報酬として支払われる謝礼金の50%を返金しなければならないというものがあります。

そのため、紹介した人間がすぐに辞めてしまっては、転職エージェント側としてもビジネスになりませんので入社後も定着に向けて丁寧なフォローをしています。

 

5-2.実は儲かっているので、転職者に無料で転職支援できる

転職エージェントのビジネスは企業からの成果報酬で売上が成り立っています。一人の担当者であれば月に1人は入社を決定させています。優秀なエージェントであれば年収の高い転職者を何名か決定させていますので、かなりの売上が立つことは想像できると思います。

もちろんエクゼクティブクラスの場合は、毎月決定させることは難しいのですが、フィーが高くなります。

しかし中小の転職エージェントは中々利益を上げることが難しく、毎月厳しいノルマをクリアしていかなければなりませんので、そのノルマの達成のための、追い込みに巻き込まれて、転職活動をせかされないように、しっかりと良い転職エージェントを見極めることが重要です。

 

6.まとめ

いかがでしたでしょうか。

転職エージェントがあなたの転職をサポートしてくれる一方で、求人企業に対しても営業をかけなければなりませんので、その側面を忘れずにおきたいところです。

総じて、転職エージェントは企業を優先する傾向にありますので、転職エージェントの意図を踏まえて、活用しておきましょう。