正社員と派遣社員の格差ってどれぐらい?派遣を抜け出すための対処法を紹介!

正社員と派遣社員の格差は、生涯数千万単位で違い、この格差は開いていく一方です。

 

正社員としての転職をあきらめて、手軽に働ける派遣の仕事を選んだり、自分のライフスタイルに合わせて派遣を選ぶ人もいます。中には、派遣の時給につられて応募した人もいるのではないでしょうか。

思い返すと、ずるずると派遣を続けてしまって、気づけば同じ年代の正社員と比べて、かなりの差が出来てしまった、、などとなってはいないでしょうか?

こちらのページでは、正社員と派遣社員の拡散に悩む人へ、今の派遣の現状と正社員になるための3つの手段を紹介します。

 

1.派遣社員で働くと給料は生涯『数千万単位』で差が出る

正社員と派遣社員の給料の格差について、統計が出ています。

(出所:厚生労働省 「平成29年 賃金構造基本統計調査」

こちらは、厚生労働省が発表した調査結果です。

働き盛りの40代以降、時間給に換算すると「2倍以上の格差」が出ています。

20代の若いときであれば勤務歴が浅く、経験やスキルが無いので、あまり賃金格差は見られませんが、10年を超えたあたりから急拡大していきます。

月給に10万円以上の給与格差がでていきます。

一方で派遣社員として働き続けても、月給20万円を超えたあたりから全く伸びません。

これは当たり前の話で、

・昇給がない、昇格しない

・仕事のスキルがつかない

・派遣会社がマージンを取っているから

正社員の場合、新人社員研修から始まり、OJT、定期的な異動、昇格、ボーナスがついていき、更には退職金、企業年金がもらえます。

一方で派遣社員の場合、任された特定の仕事をこなすだけなので、仕事の広がりがありません。

 

また、派遣先からもらうお金の内、半分は派遣会社のマージンとして取られています。

自分とは関係無い派遣会社のオフィス、営業の人件費、募集広告費に当てられます。

派遣先としては、派遣を利用する理由は「コストカット」するためです。コストカットしたいのに、派遣会社に支払うお金を増やそうとはなりません。

そうすると必然的に、派遣社員の給料が上がることがありません。

30代を超えても派遣社員として働いていると、スキルがついておらず転職が一気に難しくなります。「派遣から抜け出せない」ということになっては、手遅れです。

 

手当の違いはこれだけある

正社員 派遣社員
【共通】 出産育児手当、産休・育休制度、有給休暇
  • 昇給
  • 賞与
  • 交通費
  • 資格手当
  • 住宅補助
  • 食事補助、ドリンク補助
  • 家族手当・扶養手当
  • 出産育児支援・時短勤務
  • 人間ドック、健診補助
  • 退職金、企業年金
  • 時給
  • 週払い

手当だけでも、これだけの違いがあります。

住宅補助は借り上げ社宅や賃貸補助(賃料の半分を補助など)がもらえる会社では、月に数万単位で支給されるので、この差は大きいです。

派遣社員の場合は、「時給しかありません」ので、待遇が良くなる要素が少なすぎます。

求人票には毎月の給料以外の見えない手当の金額が、毎月の手取り金額が大きく影響します。

 

派遣会社の求人の「嘘」

派遣会社の求人や担当者との面談の中で、待遇を良く見せようとする「嘘」が隠されています。

嘘①|交通費は時給に含まれている

規定上交通費が支給されない派遣会社の登録面談で、交通費は時給に含まれていると説明していることが多いです。

派遣会社の本音は。時給計算に交通費分など原価に入れて考えていません。

交通費支給を希望する転職者が多いので、囲い込みをしたがために、時給に含んで払っていますと伝えています。

そもそも、交通費は「非課税」の賃金ですが、時給に含んで支給されてしまと「課税対象」となるので働く側にとって不利な条件です。

「交通費は時給に含んでいる」とグレーに説明している派遣会社が多いです。

 

嘘②|求人票の時給の幅は、あって無いようなもの

派遣会社の求人票も時給表記で良くある書き方が、

時給:1,100~1,375円

 

のように幅を持たせて書かれています。

分かる人が見ればこの求人の時給は、「ほぼ100%」時給1,100円になることが分かります。

1,375円は、1,100円が割増しになる「残業時間もしくは深夜時間帯の時給」を書いています。

実質1,100円の求人で、最初から1,100~1,375円の間の時給1,200円になるようなことは、ほぼあり得ません。

求人票で待遇を良く見せようと、時給に幅を持たせて書かれていますが、ほとんどの場合一番低い時給で採用されると考えるべきです。

 

嘘③|スキルアップ=給与アップにはならない

厚生労働省の統計からも分かるように、派遣社員の給料が上がることはほとんどありません。

経験やスキルを身につけていけば、時給が上がっていくという説明がされることがありますが、事実と違います。

派遣社員の時給は、お客との取引金額から算出しています。

同じような事務の仕事で、同じエリアであっても派遣先が違えば給料が100円単位で違います。

お客との取引金額が上がらなければ、あなたの時給が上がることがあり得ません。

経験やスキルがついて、仕事の幅が増えれば、お客の評価が上がって取引金額が増えるので、間接的にあなたの時給が上がることがあります。ただ、これは非常に稀なケースです。

お客への営業力が弱い派遣会社は、取引金額の値上げ交渉ができないので、働く人の給料を上げることが出来ないのです。

 

2.世間から見た派遣社員って?

転職においては、職務経歴として見なされない

中途採用においては、正社員以外の派遣社員の経験は職歴に見なされないことが多いです。

アルバイトに近い扱いに見られています。

一時的な仕事だと、見られますので派遣の経験は評価されない傾向にあります。

プライぺートでも、派遣社員で働いているというと印象が悪いこともあります。結婚で両親に挨拶に行った時に、仕事のことを聞かれて不安がられる、なんてもこともあるでしょう。

派遣の仕事は思っている以上に、世間のイメージが良くないことがあります。

 

取引先からは「派遣の人」と下に見られる

派遣として取引先で働いているとこのような思いをしたことはありませんか?

  • 入社1~2年目の若い正社員に態度がでかく、下に見られる
  • パートより時給が高いと陰口を言われる
  • 名前ではなくて、「派遣」呼ばわりされる
  • 頼んだことはやって当然だと思われている

 

こっちはあえて派遣の仕事を選んでいるのに、どこか下に見られているような節があるとストレスが溜まりますよね。

会社や立場が違うので、口には出しませんが、人として扱われないと思うと不愉快になります。

派遣先の担当者は、派遣社員は仕事をしていて当然などと「こっちは客だと勘違いしている」人が多いです。

 

一緒に働いていても、「違う会社の人間」

派遣先の会社の業績が悪くなったときには、真っ先に派遣から切られます。

派遣はあくまで、「雇用の調整役としてしか見られていない」ので忙しいと重宝されて、忙しくなくなるとバッサリといきます。

派遣会社も仕事が無ければしょうがないと思っているので、究極的には何かあった時に味方がいないのが派遣です。

 

3.派遣社員として長く働けるの?

派遣の仕事は、手軽に始められて人気が出ていますが、働いてみると意外と楽しいと感じるときはあるかもしれません。

派遣の将来性について、法改正や派遣市場の面から解説します。

3年後に正社員になれるのか?

派遣には、二つの法律があります。

労働者派遣法 → 3年経てば派遣先と「直接契約」できる

労働契約法 → 5年経てば派遣元の「無期雇用社員」になれる

 

労働者派遣法 第40条によると、労働契約申込みみなし制度と呼ばれるもので、同一事業所で3年以上継続して雇用される場合、派遣先企業と直接契約することができます。

直接契約ができるだけで、派遣先の契約社員になることもあり得ます。

労働契約法 第18条によると、5年を超えて契約更新している派遣社員から、無期雇用契約の申し出があった場合、派遣元は無期雇用に切り替える義務があります。

いわゆる無期転換ルールと呼ばれているものです。こちらも正社員ではなく、無期雇用社員となりますので厳密には正社員になれるかは会社によって違います。

大事なことはどちらも正社員になれるわけではないということです。

派遣を続けていれば正社員になれるかも、と安易に考えていると、3年、5年経つ直前で契約を解除されることもあります。

このあたりはいくつか裁判になっていて、トラブルの原因にもなっていますので、派遣を続けていて安定になるかというと、不透明です。

 

派遣の市場は景気に左右される

派遣は景気が良くなると仕事が増えて、景気が悪くなると仕事が一気に減ります。求人が減るだけでなく、働いている人も一気に契約を解除されます。

景気は10年ごとに良し悪しが循環していきますので、長期的見て必ずある仕事とは限りません。

 

4.派遣先を変えることは「正社員の異動とは違う」

派遣の仕事は、派遣先の仕事が無くなれば、違う派遣先を紹介されて仕事を確保してもらいます。

しかし、派遣先を変えるときに必ずしもこれまでの経験を活かせる業界や職種かどうかは分かりません。

あくまで派遣会社のその時持っている案件次第ですので、言ってみれば派遣会社にキャリアを依存している形になります。

正社員であれば長期的な人員配置計画やジョブローテーション制度があったり、特定の業界に絞られていますので、経験は積み重なっていきます。

場合によっては、事務から軽作業に派遣先が変わるなど、キャリアをリセットして、全く違う業界で新しい仕事を覚えなければいけないこともあります。

派遣会社で仕事があるうちは良いのですが、紹介できる仕事がなくなった時に転職を考えなければなりません。

その時には派遣会社でのキャリアを振り返ったときに、全く関連性のない仕事ばかりを経験していて、転職で活かせるスキルが全くないという状態になってしまいます。

そうなってからでは遅いので、派遣先や派遣元の社員になる以外の選択肢も持っておくべきです。

 

5.派遣社員から抜け出して正社員になるべき

派遣社員から正社員に転職するためには、なるべく若いうちに転職した方が良いです。

まずやっておくべきことは転職エージェントを利用して転職することです。

転職エージェントに依頼しておくと、キャリア相談と合わせて、あなたに合った求人を紹介してくれるので、仕事が見つかりやすくなります。

転職エージェント選びのポイントは2つです。

  • 正社員の転職へのサポート体制があるか?
  • 今のキャリアでも採用される求人を持っているか?

転職エージェントの中には、正社員の経験が無ければ登録できない、求人を紹介できないと断る会社もあります。

転職活動には、

①膨大な量の求人の中から自分にマッチした求人を探す

②履歴書、職務経歴書を作る

③面接日時を調整、面接対策する

 

などとやるべきことがたくさんあります。転職活動をしていると、応募書類を毎回作らなければいけなかったり、書類選考に通らなかったりすると、挫折してしまう人も多いです。

転職エージェントに登録しておくことで、

  • 今ある求人の中からあなたの経験に合った求人を探してくれる
  • 「推薦状」として応募書類とは別にあなたの魅力をプッシュしてくれる
  • 会社への応募、面接日時の調整をしてくれる

 

あなたの転職活動全般をサポートしてくれます。転職サイトで書類選考で落ちてしまいそうな会社でも、推薦状を添付して営業してくれるので書類選考が通る確率が上がります。

また、求人サイトに掲載されている未経験の求人は、応募倍率が100倍を超えるものもザラにありますので、中々選考が通らないことも多いです。

転職エージェントであれば、非公開求人を多数抱えており、周囲に知られず求人を紹介しくれるので競争が少なくて済みます。

こちらの2社であれば、派遣から正社員への転職のサポートが丁寧ですので登録すべきエージェントです。

リクルートエージェント

リクルートエージェント』は、転職支援実績No1の最大手です。求人数は10万件を超えて、圧倒的に保有しているので興味のある求人が見つかります。

今の自分と同じようなキャリアを持った人の転職事例なども詳しく教えてくれるので、これから転職活動を始めるならば、必須のエージェントです。

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就職shop

就職shop』は、リクルート系列の中でも、未経験から正社員への転職に特化したエージェントです。

対面での面談による転職支援にこだわっています。駅近くに拠点があるので便利です。拠点は、銀座、新宿、立川、横浜、千葉、大宮、大阪、三ノ宮、烏丸にあります。

各拠点近隣の中小企業を中心に求人を扱っています。企業の担当者が直接訪問して、細かく取材した企業ですのでブラック企業は排除して紹介してくれるので、安心感があります。

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6.まとめ

正社員と派遣社員の格差は、年々広がっていくばかりです。

歳を重ねてしまうと、転職が難しなってから気付いて遅いです。

今では人手不足の状況が続いているので、どの企業も積極的に採用していますので、今のうちに転職しておきましょう。

 

こちらの記事が、正社員と派遣社員の格差に悩んでいるあなたのお役に立てれば幸いです。