「ニートの期間があって、書類選考が通らない」

「職務経歴書の書き方が分からない」

「どのような業界に行けばいいのか決められない」

などとニートからの脱却に向けて転職活動が中々進まないと困っていませんか。

ブランク期間があって書類選考が通らない、面接で志望動機を上手く説明できず失敗してしまったなどと転職活動が進まないことは良くある話です。

転職サイトを使って応募しても学歴やブランク期間を見られて、不採用になってしまうことが多いです。そのうえ、不採用が続くと応募書類の準備や採用企業とのやり取り、応募する会社を探すなど非常に労力と時間がかかってしまい、転職活動半ばで諦める人もいます。

筆者は、企業の採用担当として営業職、エンジニア、事務職の採用業務を経験して、元ニート、元フリーターの方の採用経験があります。NPO、ハローワークや転職サイト、転職エージェント経由の採用方法を行いましたが、最も採用していたのは転職エージェントからの応募でした。

ハローワークは求人広告にお金をかけたくないと考える企業の求人が多く、待遇面が悪かったりブラック企業と言われる求人がまだまだ沢山あるため、あまりおすすめしていません。

こちらのページではニートからの転職活動におすすめの方法として転職エージェントの活用方法についてご紹介したいと思います。

１．ニートの転職について

人手不足の状況が続いていますので、未経験者募集、ポテンシャル採用、第二新卒歓迎とする求人が多いです。

いざ転職活動を進めると未経験者募集に求人を応募しても、書類選考で落とされることが多いのも実情です。採用企業がどのような人物を求めているのか、自分がどのような評価を受けているのかを正確に認識しておかなければ、ニートからの転職は非常に困難です。

ニートからの転職に対する考えについて、採用担当者側の視点を「期待していること」と「不安に感じていること」についてまとめました。

特に『面接だけで選考すると効率が悪い』という部分が、どうしても書類選考にせざるを得ない状況です。そうするとブランクある職務経歴書では評価が低くなってしまい、書類選考で不採用になってしまいます。

応募にあたり、採用企業が求めていること・考えていることを理解し、採用担当者が不安に感じているポイントを払拭することが重要です。

２．ニートからの転職で転職エージェントを使う理由

いかに採用企業の採用したい人物像を、情報収集できるかが重要とお伝えしましたが、効率的に転職活動を進めていきたいという方には、転職エージェントの活用をおすすめしています。

転職活動の方法には大きく分けて、６つあります。

①転職サイトを活用する

②転職エージェントを活用する

③ハローワークや就労支援団体に相談に行く

④求人誌や折り込みチラシを探す

⑤縁故（知り合いから採用企業を紹介してもらう）

など仕事を探す方法は数多く存在します。しかし、業界の情報収集や企業分析、応募書類の作成、スケジュールの調整など転職活動でやるべきことが多く、かなりの労力がかかります。

転職エージェントをおすすめしているのは、これらの転職活動に必要なものを代わりに行ってもらえることと、採用企業の担当者が不安に感じていることを解消してくれる就職支援を行っているからです。転職エージェントがしてくれることは６つに分かれます。

①キャリア相談、ビジネス研修

②採用企業の求人の紹介

③履歴書・職務経歴書の添削

④面接対策

⑤応募・面接のスケジュール調整

⑥給与交渉

これらを『無料』で代わりに行ってくれる転職エージェントのサービスです。

自力で転職活動を進めると企業が採用したい人材の情報を自ら情報収集しなければなりませんので、ネット上の情報や周囲からの情報収集だけでは限界があります。それらをピンポイントで教えてくれるエージェントを活用することが効率的です。

また、書類選考を通過させるために企業への応募では履歴書と職務経歴書に加え、『推薦状』を添付します。応募者を採用すべきする評価ポイントをまとめたものを添えて、あなたの魅力をPRしてくれます。直接会わなければ伝わらない人間性や転職への意欲などと書き加えてくれるため、採用担当者が興味を持ちやすくなります。

２－１．転職エージェントは採用者と転職者側のミスマッチを減らす役割

転職エージェントは企業から人材確保の依頼を受けて求人活動を行っています。

転職エージェントが求人を紹介する基準

• 求人企業に在籍する社員、企業風土との相性
• これまで採用された転職者の傾向から判断

転職エージェントでは実は0次選考が行われており、企業の求める人物像に合致しない候補者には求人を紹介していません。そのため、企業の書類選考の手間を少なくしている役割を果たしています。

また、転職エージェントは紹介した転職者が入社すると、求人企業から成果報酬として謝礼金が支払われます。しかし入社してすぐに退職してしまうと謝礼金を返金しなければなりませんので、転職が失敗してしまうと、転職エージェントとしても事業が成り立ちませんので、転職を成功させる必要があります。

そのため紹介した転職者がすぐに辞めてしまうような会社はブラック企業の恐れがあると、転職エージェント側が判断した場合、その会社の求人は除外してくれていますので、転職者側にもメリットがあります。

３．ニートからの転職に使える転職エージェントの選び方

転職エージェントは数百社と存在します。ニートから脱却しようと転職エージェント大手に登録しても、スキル不足・経験不足と評価されて転職支援が受けられない場合が多いです。

ニートを始めフリーター、第二新卒など若手の転職支援に特化した転職エージェントがありますので、こちらを利用する方が実用的で、相談事にも丁寧に対応してくれます。ニートからの転職におすすめの転職エージェントを以下の基準から厳選して5社紹介します。

• 転職相談、就職相談に丁寧に乗ってくれる
• ニートからの転職支援実績がある
• ブラック企業の求人が少ない

こちらで紹介する転職エージェントは各社転職サービスや取り扱っている求人の業界や職種が違いますので、複数登録しておいて自分に合ったサービスを選ぶことが大切です。

就職Shop

『就職Shop』は、中途転職サイト「リクナビNEXT」を運営する業界最大手のリクルートキャリアが提供するサービスです。仕事紹介カウンター（店舗型）のいわゆる面談形式の求人紹介サービスで、駅近くに拠点を構えており利便性が高いことも高評価です。（拠点：銀座、新宿、立川、横浜、千葉、大宮、大阪、三ノ宮、烏丸）

各拠点近隣の中小企業を中心に求人を扱っています。企業の担当者が直接訪問して、細かく取材した企業ですので求人情報に信頼性があります。平均残業時間や離職率など希望に合った企業の紹介を受けることができます。

応募後についても面接の合否に関わらず、企業の採用担当者からのコメントをもらっていますので、原因についてキャリアコーディネーターと一緒に考えて、次回以降の応募に活かせるように二人三脚でサポートしてくれます。

就職に関する悩み、不安を持っていてまずは相談したいという方にはおすすめです。

おすすめポイント

• 社会人未経験から正社員への転職支援に強い
• 人物重視のポテンシャル採用に特化（書類選考なし）
• 業界最大手リクルートグループならではのサポート

ウズキャリ

『ウズキャリ』は既卒・第二新卒、フリーター、ニートの転職支援に特化した転職エージェントです。株式会社UZUZというウズウズした若者のための就活サポートカンパニーというユニークなベンチャー企業です。

転職者一人当たり平均20時間のカウンセリング時間を確保して、就職に関わる相談や応募準備にサポートをしてくれます。カウンセラーもフリーター出身、第二新卒で入社する担当者が担当してくれますので、今の状況などじっくり話を聞いてくれます。

キャリアカウンセリングと並行して、「ウズウズカレッジ」というヒューマンスキル講座、職種専門講座（営業職、事務職、コンサルタント職、SE、エンジニア）を無料で受講することができます。

独自のブラック企業排除の基準を設けて、求人を紹介してくれます。入念な準備を行ってくれることもあり書類選考率も8割を超えています。内定後の定着率が高く採用企業から高い評価を受けているエージェントです。

規模は小さいものの企業としての転職サポートに対する姿勢が明確で、手厚いサポートが受けられる心強い企業です。じっくり相談に乗ってもらいたい方などにはおすすめです。

おすすめポイント

• 入社後も3か月間のサポートで定着率94.7%
• 応募前の20時間の手厚いカウンセリングサービス
• 独自の基準でブラック企業対策をしている

ハタラクティブ

『ハタラクティブ』は、フリーター、ニート、既卒者、第二新卒など若年層向けに特化しています。第二新卒向けの特化型転職エージェントとしては業界No1です。

求人エリアは東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪です。完全に未経験でも正社員になれる求人を扱っています。

ハタラクティブの企業担当者が直接企業に訪問し、業務内容や配属先の部署などの細かな情報をヒアリングしています。しっかりと応募先の会社について調べてから応募を決めたいという人におすすめです。企業ごとの面接対策も充実しており、未経験からの転職でも内定を勝ち取れるようにサポートしてくれます。

ハタラクティブ独自のカウンセリングにより、あなたに合った業界や職種を提案してくれます。扱う求人は複数業界にわたりますので、自分では思ってもいないような仕事を紹介してくれることもあります。5～10年先を考えた仕事選びを一緒に考えてくれるため登録し面談してみるのも良いでしょう。

おすすめポイント

• 第二新卒に特化したサービスではNo.1
• 書類通過率91.4％,内定率80.4％の実績
• 未経験・正社員への転職に手厚いサポート

JAIC

『JAIC』は、既卒・フリーターから正社員に就職を希望する方に、豊富な実績を持った転職エージェントです。

無料の就職支援講座（10日間）でビジネスマナーなどを学んだあとに、優良企業の20社の求人を紹介してくれます。ビジネスマナーの基礎から面接指導、社会人としての考え方など体系的に教育を受講することができます。就職支援講座では、大手企業の新人教育研修に近いレベルの内容となっており、企業からも高い評価を受けています。

求人は飲食、不動産系など離職率の高い業界を除いてくれています。就職後においても1年間専任のアドバイザーに相談できるサポート体制が好評です。求人は営業職、事務職が多めです。

おすすめポイント

• 無料で10日間の就職支援講座（ビジネスマナー）を受けられる
• 書類選考が無い20社を紹介してくれる
• 就職成功率80.3%

DYM就職

『DYM就職』は、大卒新卒の紹介事業で業界大手のDYMが運営する既卒、第二新卒向けの転職支援サービスです。フリーター、ニート、中卒・高卒など学歴に不安のある人の転職支援に注力しています。

全て正社員求人を扱っており、書類選考がありません。内定まで最短1週間で決定するなどスピード感を持って転職支援を進めています。上場企業の求人も扱っていますので、同社の面談を通じて、今の経歴で正社員になれるチャンスがどれぐらいあるのかを知ることができるでしょう。

おすすめポイント

• 書類選考がない求人を紹介してくれる
• 若手採用に積極的な企業のコネクションがあるため、プッシュしてくれる

４．転職エージェントを最大活用する７つのポイント

転職活動で転職エージェントを最大限する方法について７つのポイントをご紹介します。

面接対策は転職エージェントを利用して万全にする

転職活動で避けて通れない面接を突破するために転職エージェントを上手く利用して、面接対策を万全にしていきましょう。転職エージェントが面接対策をしてくれることは以下の３つです。

• 過去に行った面接の質問事例、評価ポイントを教えてくれる
• 採用活動の経緯や採用したい人物像を教えてくれる
• 模擬面接をしてくれる

求人企業と面接でぶっつけ本番で臨んでしまうと、面接の独特の雰囲気や質問の数々で緊張して上手く話せないということは良くある話です。事前の情報をもとに頭の中でシミュレーションを立てる、想定質問集に対して、回答例を準備しておくなどの準備をするだけでも面接の出来栄えは違います。

また、転職エージェントが行ってくれる模擬面接も有効です。本番同様の面接の流れを再現し、想定される質問を行います。志望動機など説明していくうちにスラスラと話せるようになりますので、繰返し練習しておくと面接力アップにつながります。

履歴書・職務経歴書は転職エージェントに添削を依頼する

転職活動に履歴書と職務経歴書は必須となります。履歴書はJIS規格等で定められた項目に沿って記入していきますので、書くべきポイントを押さえておけば問題ありません。

詳しくは「履歴書と職務経歴書の「４つの違い」｜受かる書類の作り方」で解説しています。

職務経歴書の作成で悩む人が多く、「ブランク期間についてどう書けばいいか分からない」、「フォーマットが欲しい」、「自己PRや志望動機をどのように書けばいいか分からない」など人それぞれ困るポイントが異なります。

そのような時に転職エージェントに経歴書の作成指導や添削を依頼することで悩みが解決します。

• 誤字脱字がないか、レイアウトは見やすいか
• 書いてある内容は分かりやすいか
• 自分のPRポイントや業務経験を書くポイントを考えてくれる
• 企業が評価するであろうポイントを織り交ぜて、修正してくれる

転職エージェントへの添削依頼は完成していない状態であっても、「作成途中でどのように書けばいいか相談したい」ということも相談できます。遠慮することなくアドバイスをもらいながら経歴書を完成させていく方が効率的です。

転職エージェントを使う時からポジティブに物事を考えて、伝える

仕事をしていないニートからの転職の場合、仕事をしていなかった理由や転職理由など痛い部分を質問されることがあります。どのような質問であっても、ポジティブで前向きな姿勢で伝えることが大切です。

心がけと伝え方を変えるだけで転職エージェントの担当者や企業の採用担当者の印象が大きく変わりますので効果的です。

「仕事をしていない期間が1年以上続いてしまいましたが、本を読む習慣が出き、〇〇業界に興味を持ち、〇〇業界に進みたいと考えるきっかけにもなりました。」というように前向きに転職活動を進めている姿勢が、「入社後の仕事の取り組みも前向きに取り組んでもらえそう」だという期待感に繋がります。

嘘をつかない

履歴書や職務経歴書や面接での応答で事実と違うことを伝えることはNGです。

会社の在籍期間を実際の就業期間より長く履歴書に記載しても、入社後の社会保険加入手続きのときに年金手帳に記載される厚生年金加入期間と履歴書に記載される前職の在籍期間に違いがあった場合、すぐに虚偽の履歴書だとわかってしまいます。その場合入社後に懲戒解雇に該当するどころか転職エージェントの利用も出来なくなってしまいます。

業務内容や勤務歴など経歴を良く見せようとしたい気持ちが出るのは自然のことですが、あなたの経歴で採用する企業は見つかりますので、経歴について嘘をつくことはデメリットが大きすぎるため、控えましょう。

複数の転職エージェントに登録する

こちらの記事で紹介した転職エージェントは扱っている求人や転職支援するスタイルが違います。応募までの転職相談に力を入れているウズキャリや社会人として身につけるべきビジネスマナーや研修を提供するJAICなど使いわけることも効果的です。転職活動が進んできた段階で、書類選考がない就職Shopを利用する人も多いです。

転職エージェントを複数登録することで、自分に合った転職エージェントのスタイルや担当者を見つけることができます。転職エージェントも相性の良し悪しがありますので、あわないと感じた場合は利用を控えても問題ありません。２～３社登録してか自分に合った転職エージェントを見つけると良いでしょう。

複数の転職エージェント経由で同じ企業に応募しない

複数の転職エージェントに登録していても、同じ採用企業に応募しないようにしましょう。転職サイト経由の場合でも同様です。同タイミングで応募した場合、採用企業としてもどちらの転職エージェントと対応して良いか困惑してしまいます。

転職エージェントの求人を見定めるために口コミサイトも使う

「紹介された企業がブラック企業かもしれない」、「会社の雰囲気を知っておきたい」という人はVorkersやキャリコネに利用して情報収集することをおすすめしています。実際に働いている社員や退職した社員の口コミを集めたサイトです。正社員、契約社員など色々な視点から投稿されていますので、あくまで参考程度にとどめておくのが良いでしょう。

Vorkers

Vorkersは「入社理由と入社後のギャップ」、「組織体制・企業文化」、「年収・給与」などの９つの項目について投稿されています。投稿者の在籍年数なども書かれていますので長く在籍していた社員のコメントなど信ぴょう性が高そうなコメントもあり、参考になります。

キャリコネ

キャリコネは、「報酬」、「出世」、「残業・休日出勤」など11項目について投稿されています。「報酬」は投稿者の給料の内訳が分かるようになっており、より実情に近いような投稿スタイルになっています。

５．まとめ

ニートからの転職において大切なことは、転職のミスマッチを防ぐためには、ネットからの情報収集と転職相談によるリアルの情報収集をおすすめしています。NPOなどいくつかの支援団体がありますが、効率的に進めることができる転職エージェントをご紹介しました。

もちろん転職エージェントも民間企業である以上、事業として運営していますので転職者側も使いかた次第かと思いますので、自分に合った転職エージェントを選ぶことが大切です。

・就職Shop｜書類選考無し。面談形式のスタイルが好評

・ウズキャリ｜20時間の面談時間でじっくりと、オーダーメード型の転職支援

・ハタラクティブ｜第二新卒分野で実績No１。未経験から正社員求人豊富

・JAIC｜社会人未経験の人も可ビジネスマナー研修などサポート充実

・DYM就職｜前4社で合わなければ登録すべき

こちらの記事が皆様の転職活動のお役に立てれば幸いです。