履歴書【志望動機の書き方3STEP】職種別の事例集・NG事例を解説!

「履歴書に志望動機は必要?」

「良い志望動機の書き方が分からない」

履歴書の志望動機の書き方について悩んでいませんか?志望動機の書き方を間違えてしまうと、「この人は何がしたいのかよく分からない」という印象を持たれ不採用になってしまいます。

採用担当者は、志望動機だけで合否を決めることはありませんが、志望動機で書くポイントを押さえておけば、書類の印象が良くなり、選考の突破につながります。

こちらのページでは、現役の人事責任者で年間数千人近く書類選考している経験から、良い志望動機の書き方について、採用担当者が知りたいポイントを押さえる3つのSTEPを紹介しながら、職種別の志望動機の事例、NG事例を解説していきます。

 

こちらを全て読めば、履歴書の志望動機の書き方をマスターすることができ、選考突破に近づくことができるでしょう。

 

1.履歴書の志望動機を書くときのポイント

1-1.これまでのキャリアと転職理由、志望動機が一貫している

良い志望動機とは、一貫性をもってキャリアを歩んでいるという印象を受けることです。履歴書の経歴がバラバラであったとしても、仕事を選ぶ軸をもって選択してきたということを表現することで、採用担当への説得力が増します。

 

1-2.求人企業が欲しい人物像とフィットしているか

あなたのキャリアのビジョンややりたい方向性が企業の方針と合っているかどうかをチェックしています

企業の方針を確認するためには、企業HPからビジョン、ミッション、事業目標をチェックし、求人票の事業計画や求める人物像について、細かく確認しておきましょう。

 

1-3.貢献できるスキルや実績があると良い

求人企業に応募して、自分を採用する根拠となり得るスキルや実績による裏付けとなる経験を説明できると、更に説得力が増します。

志望理由に加えて、次の職場で活かせる経験をたな卸ししておくことが大切です。

 

2.自分に合った履歴書のフォーマットを選ぶ

履歴書に志望動機を書く場合、自分に合ったフォーマットを選んで志望熱意が伝わりやすいテンプレートを選びましょう。

タイプ別にサンプルをダウンロードできますので、活用してみてください。

 

標準的な履歴書(JIS規格)

JIS規格(日本工業規格)で定められている最も利用されている様式です。

経歴や資格・免許欄に加えて、志望動機や自己PRを自由に書ける形となっています。自分のPRしたい項目を絞って記載しておくと良いでしょう。

 

経験が浅くヒューマンスキルをアピールしたい人向け

こちらは、JIS規格をアレンジし、志望動機欄を設けて、長所・短所、趣味特技欄などを設けて人間性を全面にPRできるようなテンプレートとなっています。

 

経歴が多い、転職回数が多い人向け

こちらは学歴、経歴欄の項目が多い様式となっており、「志望動機」、「自己PR」の項目だけを書くようになっています。

転職の回数が多い、異動の回数が多いなどの経歴の場合、どのような軸でキャリアを歩んできたかを説明できるように、志望動機欄を有効活用しておきましょう。

 

異業種への転職で志望動機をしっかりアピールしたい人向け

異業種や新たな職種へチャレンジする人など、これまでの経験をPRするより、志望意欲や熱意をしっかりと広めの「志望動機欄」を活用しましょう。

また、仕事以外のあなたの人柄を伝えられるように、長所・短所、趣味の項目に記載し、採用担当者の興味を引くようにPRしていきましょう。

 

シニア、中高年向け

通常の経歴欄に加えて、健康状態や趣味などの項目で体力やアクティブさなどを伝えられるものをPRしていきましょう。

また、定期的な通院をするため、職場に配慮してもらいたいときなど、説明書きとして健康状態に詳しく記載しておくとよいでしょう。

 

3. 志望動機を書く3STEP

志望動機の文字数は200~300文字程度でまとめ、以下の3つを入れて書き進めていきましょう。

①「求人企業に興味を持った理由」

②「職種、ポジションに興味を持った理由」

③「貢献できる経験スキル」

この内容の順番で企業ごとに書いていけば、採用担当も「なるほど、だからウチに応募してきたのか」と納得する志望動機が完成します。

STEP1.「求人企業に興味を持った理由」

唐突に「御社に事業内容に興味を持ちました。」と言われても全く効果がありません。興味を持ったきっかけやエピソードを簡単に入れておくと、スムーズに伝えることが出来ます。

「なぜこの業界の中でウチを選んだのか」という問いに答えられれば大丈夫です。

例:経営を学びたいと考えて大学で経営を専攻し、御社と同じ分野の◯◯という研究テーマにしており、かねてから興味を持っておりました。

 

STEP2.「職種、ポジションに興味を持った理由」

現職を辞めて、次の会社を探しているということは、「なぜ今の会社をやめなければならないのか?」という採用担当者の疑問を払拭する内容が盛り込まれていれば大丈夫です。

例:これまでメーカーの設計部署で◯◯というものを製品化する業務を5年間従事していました。取引先ユーザーの課題解決という視点からより、顧客に近い立場でサービスを提供したいと考えていたところ、御社の◯◯という求人を拝見して、応募しました。

 

STEP3.「貢献できる経験スキル」

最後はあなたが、「採用するに値する人材」であることをPRすると更に説得力が増します。

これまで経験した業務内容をそのまま伝えるのではなく、「身につけたスキル、知見」という形であなたらしさを伝えるようにしましょう。

例:取引先の潜在的な課題を掘り起こし、ヒアリングとデータ分析をもとに形にしてソリューションとして提供、運営までのフォローしてまいりました。これまで培った現場感覚があることの強みを活かしてまいりたいと考えています、

 

4.志望動機の職種別の事例集

営業職の場合(約290文字)

前職では、主に産業用ロボットの営業を担当し、新規導入からバージョンアップまで新規・既存の顧客を担当しました。そこでは、企画力、粘り強い交渉力とトラブルシューティングのリスク管理能力を身につけました。

全国で50か所支店がある中で九州という顧客の少ないエリアでしたが、3位の売上を記録し、九州初のTOP10入りを果たしました。現場に足を運び情報多く収集する泥臭い営業スタイルですが、取引先と信頼関係を作るきっかけになったと感じています。

貴社の九州エリアの新規営業所開設の求人を拝見し、これまで培ったエリア情報や新規開拓に向けて顧客獲得していく経験を活かし貢献できるのでは、と考え応募しました。

 

システムエンジニア(約260文字)

これまで、製造、金融業界を中心に業務管理システムの開発を10年経験していまいりました。プロジェクトのチームリーダーとして、20名のメンバーをマネジメントし、システムの導入まで支援し、ユーザーより高い評価を受けてきました。

貴社が開発された金融機関向けの「◯◯」というパッケージシステムの開発ポジションに応募したのは、ユーザーの運用体制までサポートするサービスを感じたことと、これまでの業務の要件定義し、ユーザー満足度を最大限に考えてシステムにしていく過程で培った現場感覚とjavaスキルが活かせるのではと考え、応募しました。

 

事務職の場合(約300文字)

新卒で大手小売り会社に入社し、総務・企画部で関係部署の費用、業務システム各種データの集計やレポーティング、文書管理を担当しています。他部署と連携しながら、情報を集めて一元管理し、効率化を図ってまいりました。

現在の業務は資料などで成果が分かりやすく見えるためやりがいを感じていますが、業務の分業化が進んでおり、スキルアップが難しいと考えていたところ、貴社の事務職の求人を拝見し、総会や会議の準備など幅広く仕事を任せていただけるところに魅力を感じました。これまでのExcel、WordなどのPCスキルをはじめ、事務職でのいろいろな部署との折衝経験を活かしながら、組織運営のお役に立てるのではと思い応募しました。

 

5.志望動機のNG事例

5-1.どこの会社でもあてはまるような内容

「御社のビジョンに共感しました」

「人と接するような仕事につきたいと思い応募しました」

というように具体的な情報が書かれていない表現は避けておきましょう。採用担当者としては、「会社のことを本当に調べて応募してきているのかな?」と思ってしまいます。

 

5-2.教育やスキルアップが目的

「◯◯という業務で経験を積みたいと思いました」

「未経験ですが、一つ一つ学んでいきたいと考えています」

前向きな表現のように見えますが、実はほぼ受け身の姿勢で業務に望んでいる人が多いです。会社を学校のように色々仕事を教えて、スキルアップしてくれるところのように考えています。

採用担当者が求めているのは、「スキルアップした後に、どれだけ売上を上げられるのか、貢献できるのか?」という目線で見ています。

 

5-3.福利厚生が目的

「育児休暇や復職のサポートがあると聞いて」

働き方が多様化しており、自分に合った働き方ができる会社を探す人が増えてきています。しかしながら、仕事内容や会社への興味より会社の人事制度の方に関心がある人は、ある種会社に依存している傾向があります。

採用担当者としては、「本当に仕事についていけるのか?」と不安になってしまいますので、あくまで、会社や仕事に興味を持って応募したと伝え、追加として伝える程度にしておきましょう。

 

5-4.少ない残業時間や副業などのワークライフバランスが目的

福利厚生が目的の人と同様です。更にはワークスタイルで仕事を選んでしまうと、採用担当者としては、「今後環境が変わったときに辞めてしまわないか?」と不安になっていまいます。

転職理由の一つとしては問題ありませんが、残業時間など不満解消のための転職理由であり志望動機として伝えないようにしましょう。

 

5-5.求人企業のサービスや製品のファン

「御社のサービスを利用していて、魅力に感じ応募しました」

「御社のサービスに携わりたいと思い」

求人企業へ興味を持つきっかけとしては非常に大事なことです。企業からするとお客様の気持ちが分かる従業員が入ってくることは非常に望ましいことです。

しかしながら、お客様の気持ちのまま仕事をするのでは良くありません。「入社してどのような貢献ができるのか」という点を付け加えておきましょう。

 

6.まとめ

履歴書の志望動機は、200文字~300文字程度に①「求人企業に興味を持った理由」、②「職種、ポジションに興味を持った理由」、③「貢献できる経験スキル」をまとめあげることにより、採用担当者が「なるほど、だからウチに応募してきたのか」納得できる志望動機が完成します。

これらを職種別のサンプルでご紹介したように、ストーリー調にしておくとあなたの考えるキャリアイメージが伝わりやすくなり、書類全体のイメージの向上につながります。

 

採用担当者が履歴書の志望動機を見るポイントは大体決まっています。

  • なぜこの業界を希望したのか?
  • なぜうちの企業を応募したのか?
  • なぜ今の会社を退職しなければいけないのか?
  • 転職理由と志望動機のつじつまが合っているか?

といった採用担当者が知りたいポイントを押さえておけば志望動機としては問題ないでしょう。

履歴書の書き方や自己PRの書き方、職務経歴書の書き方に不安のある人は転職エージェントの『経歴書の添削サービス』を利用することをおすすめしています。

履歴書や職務経歴書のビジネスマナーなど基本的なところからアドバイスしてくれます。

初めての転職など一からサポートしてくれる丁寧なエージェントとして『パソナキャリア』を利用するのが良いでしょう。

面談に訪問したときに全員に配布される『転職必勝ガイド』に非常に有益な内容が書いてあります。職務経歴書の書き方や、面接質問集など転職活動の全体を理解するうえで非常に評判の良いものをもらえます。

→ パソナキャリアの公式サイトで登録

 

こちらの記事が皆様の履歴書の作成にお役に立てば幸いです。