「退職理由で嘘をつくときは何を話しているの?」
「周りのひとは、退職理由をどう話しているの?」
などと退職理由の話し方についてお悩みではありませんか?
転職を成功させるためには、退職をスムーズに進めることが大切です。退職理由の説明の仕方次第で、上司からの引き留められるリスクも最小限にすることができます。
こちらのページでは、「嘘の退職理由を説明するなら?」、「転職活動で使える退職理由」などすぐにでも使える円満退社するコツをご紹介します。
1.みんなは本当の退職理由を話している?(アンケート結果より)
エンジャパンの調査によると、約半数近い人が退職理由を本音で話していないという結果が出ています。
質問:会社(人事)に伝えた退職理由は、本音と異なるものでしたか?
(中途採用支援サイト『エン 人事のミカタ』)
退職理由の本音と建て前
会社に伝えたのは家庭の事情で伝えていますが、本音では人間関係や評価制度が原因で辞めています。
退職理由で嘘をつく理由(上位)
- 円満退社したかったから・・・・・・・・・・・34%
- 話をしても理解してもらえないと思ったから・・21%
- 会社批判になってしまうから・・・・・・・・・11%
- 建設的な話し合いにならないから・・・・・・・10%
- 退職慰留や引き留めに合うから・・・・・・・・10%
- 言う必要がなかったから・・・・・・・・・・・10%
退職理由を説明しない理由は、今の職場を出来ることなら円満退社したいと考えています。しかしながら会社に退職が認められない、話を聞いてくれないといった状況から退職理由を本音で伝えないようです。
2.退職理由を嘘つくメリット・デメリット
退職する理由を本音で伝えなかったときのメリットとデメリットについて紹介します。
メリット
- 退職の引き留めに合わなくなる
- 職場の関係や雰囲気が悪くなることを防ぐことができる
- 聞かれたくないことへの質問をされなくて済む
退職を引き留められたくない場合や、本音を伝えてしまうと職場の雰囲気が悪くなるかもしれないと、本音の退職理由を伝えない人は多いです。
本音を伝えたとしても、話のつじつまが合うように一部分だけを伝えるようにしている人もいるようです。
デメリット
- 退職日まで嘘をつき通す精神力と注意力が必要
- 退職後に職場の人と出会ったときに気まずくなる
嘘の退職理由を伝えるときのデメリットは、嘘だとバレないようにしなければいけないことです。嘘の退職理由を説明しているときに上司に見抜かれてしまう、退職までの間にうっかり本音を話してしまうことは良くあるケースです。
退職を切り出すと上司だけでなく、同僚やこれまで一緒に仕事をしたメンバーなどあらゆる方面から退職について聞かれます。退職理由について一貫して説明することが重要です。
3.「退職を引き留められない」おすすめの退職理由
嘘をつくリスクを取るならば、退職の引き留めされにくい退職理由を伝えると良いです。
転職先を見つけた
「知り合いの会社から誘いを受けている」、「内定先から入社日を指定されている」などと既に転職先が見つかっていることを伝えると退職の引き留められるリスクが減ります。
仮に転職先が決まっていたとしても、「転職先の情報を伝えないこと」です。
「ベンチャーは不安定でリスクだ」などと退職を引き留めるために説得されるきっかけになります。転職先を伝えないことが引き留められないためのコツです。
やりたい仕事がある
やりたい仕事があると伝える場合、「今の会社では達成できないから、環境を変えるために転職する必要があること」が盛り込まれていると、退職を引き留められるリスクが減ります。
例えば、中堅システム開発会社の営業職を勤めている人の場合、「市場が伸びているfintech系ベンチャーで事業拡大を実感できるような営業職を探している」などと今の会社では、叶えられないような退職理由であれば、説得しにくくなります。
4.良く使われるけれども 面倒になりがちな退職理由
退職理由を伝えることで、「しつこく退職を引き留められる」、「嘘だとバレてしまう」などと面倒になる退職理由について紹介します。
4-1.仕事や職場への不満
- 給与、賞与など待遇に不満がある
- 人間関係の不満、愚痴
待遇面の不満を伝えると、待遇条件の改善を提示されることがあります。しかし、口頭での口約束になってしまい、何時までたっても改善されないことも起こり得ます。
また人間関係が原因だと伝えると、人事や総務など聞き取り調査があったり、変な噂話が出てくるなど居心地が悪くなることがあります。
仮に待遇が改善したとしても、次に退職を切り出しにくくなる、退職しようとした人だとレッテルを貼られるなどデメリットがあります。
職場や仕事に関する不満を伝える場合は、退職すると割り切っていれば問題ないでしょう。
4-2.家庭環境に関係の嘘
- 両親・家族の介護
- 家業を継ぐ
- 田舎の実家に帰る
家業を継ぐという理由は男性に多い傾向にあります。また、地方出身の人が田舎に帰ると伝える人は多いです。
近年では介護を理由にする人も増えていますが、介護に関して知識が浅いと不信に思われ、嘘だと気づかれることもあります。
本当に家庭の事情で退職する場合は、退職を引き留められるリスクはありません。仮に家庭に事情でと嘘をつく場合、高齢の両親がいる人や最近結婚した人などであれば家庭環境を理由にしても不自然ではありません。
「家庭の事情がその人にとってあり得るのかどうか」が一つの判断基準にしておくと良いでしょう。
5.円満退社コツ!退職理由を説明するときのポイント
退職を切り出すときに、退職を引き留められたり、退職することによって周囲との関係がギクシャクするといった退職トラブルを避けるためにも、退職理由を説明するときに押さえておくポイントをご紹介します。
会社や環境を変えることでしか解決しない悩みや希望条件である
退職を思い立った理由は、「今の会社では解決できないと思われる」ことで退職の引き留められにくくなります。
今の会社で異動や配置転換することで退職を思い立った理由(原因)が解決できそうであれば、強烈に引き留めにあいます。
引き留められた場合、納得してもらうために丁寧に説明しなければならなくなり、非常に労力がかかることになってしまいます。
職場や上司に不満がないことを説明する
職場の人間関係や業務内容自体に不満が無いように伝えると良いです。あくまで個人的な事情で退職するというスタンスで説明しましょう。
職場に原因があると伝えると、退職に追い込んだ犯人捜しなど職場の人間関係が悪くなるきっかけになりかねませんので、話さないようにしましょう。
業務への引継ぎへの協力姿勢を「謙虚」に示す
社員が退職するとなると、残される人は不安になります。退職後も運営に支障が出ないように業務の引継ぎを行うことと、それに対して協力を惜しまないという姿勢を見せましょう。
具体的には、業務引継ぎ書を作成する、何かトラブルがあったとしても業務時間外でも連絡をとれるようにしておくなど協力姿勢を示すことで周囲は安心します。
6.転職活動では退職理由をポジティブに話す
退職理由は、現在勤めている会社に対しても、転職の応募先の企業に対してもポジティブに話すことが大切です。
転職活動の面接において、必ず聞かれる志望動機(転職理由・退職理由)にネガティブな要素があると、不採用になります。
退職を思いった理由がネガティブであったとしても、ポジティブな表現に置き換えて伝えるようにすると、良い印象になります。
< ポジティブに伝える考え方 >
- スキルが身につかない
→ スキルアップのために転職したいと考えています - 業界が不景気で不安だ
→ 仕事の専門性を高めるために、別分野の会社で経験を積みたい - 給料が安い
→ 成果を認められる環境で切磋琢磨したい - 残業が多い、人間関係
→ あえて言わない
7.まとめ
いかがでしたでしょうか。
退職を切り出すとき、転職活動をするときの退職理由は必ずしも本音で話す必要はありません。退職の引き留めにあってしまい転職活動に支障が出るぐらいであれば、必要な範囲で嘘をついても良いと考えます。
また、退職を認めてもらうためには、退職理由を説明するタイミングも大事です。
「上司への退職の切り出し方・伝え方のコツ|使えるフレーズを紹介!」で上司への退職の切り出し方のコツをご紹介していますので、参考にしてみてください。
また、退職を切り出したときに引き留められるパターンは「説得型(最も多い事例)」、「放置型(退職届を受理してもらえないなど)」など5パターンに分けられます。
「退職引き留めの対処法|良くある5つパターン別に対策を解説!」では、退職の引き留めについて、パターン別に対処法を紹介していますので、スムーズな退職つなげるためにも準備しておくをおすすめします。
こちらの記事が、退職理由の説明の仕方に悩む皆さまのお役に立てれば幸いです。