「書類選考で書類を送付するときの封筒はどれを選べばいいの?」
「封筒の書き方は?」
転職の書類や封筒にもビジネスマナーがあります。知っておくべきマナーについて封筒の書き方、入れ方、送り方、封筒の渡し方をご説明します。
応募書類を入れる「封筒」でマイナスの評価にならないよう、気を付けておきましょう。
現在企業の人事責任者として毎年数千人と候補者の書類を扱っている経験から、応募書類の封筒の関わるマナーを以下の4つに分けて解説していきます。
1.〔封筒の書き方〕基本マナー6つ
1.封筒の種類
職務経歴書で使用するA4用紙を折らずに入れることができる「角2封筒」が良いでしょう。
色は茶色ではなく、「無地の白色」を選びましょう。茶色は事務手続きなどで使用されることが多いため、あまり転職書類で使用されることはありません。
無地の白色封筒は100円ショップ、文具店などで販売されているものを使用しておけば問題ないでしょう。
2.住所は略さず書く
送付先の住所を書くときに注意すべきことは3点です。
- 都道府県を省略しない
- 住所欄は住所・建物名が長ければ2行にする。3行はNG
- 丁目、番地、号、建物名を省略しない
郵便番号を書いておけば、都道府県、市区程度は書かなくても届きますが、丁寧さをPRするためにも都道府県から書いておきましょう。
また、オフィスビル名が長いと2行で収まらないことがよくあります。市区町村で改行するかを事前に決めてから文字の大きさを決めていきましょう。
スペースに入りきらず、住所の末尾の文字が小さくなっていく書き方をすると見栄えが良くありませんので注意しましょう。
3.宛先の部署名を確認しておくこと
宛先の書き方で注意すべきことは3点です。
- 株式会社、有限会社を(株)、(有)のように省略しない
- 「御中」と「様」を使い分ける
- 宛先担当者に役職がある場合は、名前の前に書く
宛先が人事部や採用グループになる場合は「御中」を使います。宛先が担当者の場合は、「様」を使います。分からない場合は「採用ご担当者様」と書きます。
宛先の書き方例
・担当者宛に送る場合・・・・・・・株式会社〇〇 人事部 〇〇様
・担当者宛に送る場合(役職者)・・株式会社〇〇 採用グループ グループ長 〇〇様
・部署宛に送る場合・・・・・・・・株式会社〇〇 人事部 御中
・宛先が分からない場合・・・・・・株式会社〇〇 採用ご担当者様
宛名担当者、担当部署など送り先を事前に確認しておきましょう。
4.注意書き
封筒の表に赤字で「応募書類在中」と書いておきましょう。赤い太めのペンで書き、四角で囲っておきましょう。油性マジックの場合、裏映りする可能性がありますので、ボールペンなどを裏映りしないものを利用しましょう。
5.「〆印」を書く
綴じ目に「〆」と書いておきましょう。糊付けし、しっかり乾いた後に書くようにしましょう。半乾きのときに書いてしまうと、インクが滲んだり、糊がはみ出てしまうためです。
また、セロハンテープやホチキスなどで封をするのはNGです。
6.送り主の住所も略さず書く
送付先の住所の書き方と同様に住所を略さず書いておきましょう。
2.〔封筒の入れ方〕基本マナー3つ
1.封筒の入れる順序
表面から順に
①送付状、添え状、カバーレター
②履歴書
③職務経歴書
④ポートフォリオなど補足資料
履歴書のサイズは一般的にB5サイズですが、小さいサイズの書類が間に挟まっていても問題ありません。また、これらの書類をクリップで止める必要もありません。
2.クリアファイルを使用すると良い
封筒に入れる書類が郵送中などで損傷しないように、クリアファイルを活用しましょう。履歴書の写真がはがれてしまったり、書類が折れたりすることを防止するためです。
また、万が一、雨などで封筒が濡れてしまったときにも書類を守ってくれます。
一点注意点として、使い古され、傷や折れた跡がたくさんあるクリアファイルは控えておきましょう。逆効果になってしまいます。新品もしくは、ほぼ汚れが無いクリアファイルを使用すると、ひと手間かけた応募書類という印象を持たれ、採用担当者の印象が上がります。
3.同封書類は折らない
履歴書や職務経歴書は折らずに封筒に入れましょう。
二つ折りのB5履歴書だけを送付する場合においてもB5用紙がそのまま入る「角3」封筒を使用しましょう。
書類を折っていても、雑に三つ折りで折るなどしなければ、評価が下がることはありません。
しかし、書類を保管する時にかさばってしまう、コピーをとりづらい、面接の時に机の上に置きにくいなどの理由から採用担当者の手間を増やしてしまうので、履歴書はB5サイズのまま折らずに封筒に入れましょう。
3.〔封筒の送り方〕基本マナー2つ
1.履歴書、職務経歴書の日付は投函日にする
履歴書と職務経歴書の日付を投函日にする理由は、書いてある内容が最新であることが分かりやすく伝わるためです。
また、書類作成から送付までの期間が短いと作業の手際が良い印象にもつながりますので日付を合わせておくと良いでしょう。
2.切手
切手を貼りつけるときに注意すべきことは2点です。
- 料金不足に注意する
- 記念切手やキャラクター柄の切手は使わない
切手はコンビニなどで販売している一般的な切手を使用しましょう。記念切手や趣味の一環で収集しているキャラクターなどの切手の使用は控えておきましょう。
封筒もビジネス書類の扱いになるので、プライベートと混在して、分別がないという印象を持たれてしまいますので注意しましょう。
通常、角2封筒に経歴書を同封すると重量に応じて、120円~140円程度で収まります。料金不足で届かないもしくは到着後不足で到着した場合、不足分の支払い請求ハガキが応募企業に届いてしまいます。そうすると人事採用担当者の手間が増えてしまいますので、注意しましょう。
金額が分からなければ郵便局の窓口で重さを測ってもらい、郵便料金を支払っておくと良いでしょう。
4.〔封筒の持参の仕方〕基本マナー3つ
応募書類を面接の時に持参する時の封筒の取り扱いについてご説明します。
1.封筒の宛先、住所など全て書いておく
持参するときは、宛先など不要と考えるかもしれませんが、封筒の宛先、住所、送り主など全て書いておくようにしましょう。
書類を渡す企業の担当者が面接官でなく、受付担当者に渡す場合がありますので、誰宛で、誰の書類であるか、封筒でわかるようにしておきましょう。
2.面接官に書類を渡すときの作法
面接官に書類を渡すときは、封筒から書類を出し、封筒の上に書類を乗せて、相手の方に向けて渡すようにしましょう。封筒に書類が入ったまま渡すのはNGです。
渡すときも両手で丁寧に渡すよう心がけましょう。
3.受付担当者など面接官以外に書類を提出するときの作法
面接のためオフィスに訪問したときに面接室に、受付担当者の方に案内してもらう場合があります。その時に応募書類を提出する場合がありますので、このときは封筒に入ったまま渡して提出します。
このときも相手の向きに合わせて両手を添えて渡しましょう。
5.さいごに
応募書類の封筒の準備で知っておくべき項目について、ご説明しました。
封筒の書き方、渡し方などでビジネスマナーが身についているかどうか、人事採用担当者の選考と評価が始まっています。
事務職など業務で頻繁に書類などの送付手続きが発生する仕事の場合、応募書類以外に、封筒の出来栄えもチェックされます。封筒の準備についても入念に行っておきましょう。
初めて転職する方など、応募書類の準備で不安がある方は、転職エージェントの転職サポートを活用することをおすすめしています。
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