「司法書士の資格を活かして転職を考えている」
「どの司法書士事務所を選べばよいか迷っている」
「今より待遇の良い職場があれば転職したい」
司法書士の資格を活かしてキャリアアップを考えていませんか?
資格を取ってすぐ転職してみたけれども今の事務所に上手く馴染めず、転職を考えている人は意外に多いです。少人数で業務を運営する職場が多く、仕事の進め方や周囲との関係構築に悩んでしまい、転職を繰り返すことになりかねません。
司法書士の資格を活かして転職を成功させるために、おすすめの転職エージェントと転職エージェントの活用方法を紹介します。
1.司法書士の転職について
司法書士の求人が増える時期は合格発表直後の11月頃ですが、通年採用活動が行われています。主に登記関連業務と訴訟関連業務を中心に募集しています。実務経験に応じて年収がアップしていく職種として知られています。事務所によっては中々業務の幅が広がらない、年収が上がらないと不満に思う転職希望者も多く、長期的に見た転職活動が大切です。
サービスの概要
- 志望理由や自己PRが上手く書けない、伝えられない
- 事務所の雰囲気に馴染めず、転職を考えている
- 仕事の幅が広がらず、キャリアアップを考えている
- 年収アップを目指して転職を考えている
合格直後の未経験からの転職と、業務経験があるキャリアアップのための転職では転職活動の進め方や情報収集のポイントが違います。転職エージェントは、それぞれ抱える不安や希望条件に合った形で転職サポートを提供してくれます。
転職エージェントのサービス
転職エージェントが提供してくれるサービスはこちらです。
サービスの概要
- キャリア相談に乗ってくれる
- 非公開求人を紹介してくれる
- 履歴書・職務経歴書を添削、面接対策をしてくれる
- 希望条件に合った求人検索、応募、面接日時の調整を代行してくれる
- 年収交渉を代行してくれる
転職エージェントを経由して応募するメリットは、転職サイトに掲載されていないような非公開求人を紹介してくれるだけではありません。司法書士として経験が浅いときでも「推薦状」としてあなたの人間性や魅力をPRしてくれます。実際に会わないと伝わりにくいヒューマンスキルなどプッシュしてくれるため、書類選考が通りやすくなります。
2.転職エージェントのタイプ/メリット・デメリット
転職エージェントは大きく分けて3つに分けることができます。
1.総合型
2.職種特化型
3.資格スクール型
1.総合型
総合型の転職エージェントはリクルートやdodaエージェントなど全業種・全職種の転職支援を行っています。あらゆる業界に取引先を持ち、その中で司法書士の有資格者や補助者の採用ニーズも多いため、転職支援を行っています。大手企業の法務ポジションがあることが特徴です。法務系に関わらず営業や技術職などあらゆる部署から採用依頼を受けているため、その一つに法務案件があり、対応しています。
- 大手企業の法務部のポジションなど魅力的な求人が多い
- 全国に拠点を持っており、各拠点から転職支援を受けることができる
- キャリアコンサルタントの専門性が低いと、細かなアドバイスが受けられないことも
2.職種特化型
職種特化型の転職エージェントは管理部門、法務系のポジションに特化して転職支援を行っています。未経験から経験者の求人まで幅広く扱っています。転職相談では現時点でのキャリアで転職できそうな求人を紹介してくれます。
メリット
- 業務経験者が担当についてくれることもある
- 法務・管理部門に特化しているため、採用動向に詳しい
デメリット
- 関東に拠点が集中しているため、地方では転職支援を受けにくい
- 専門のプロと言いつつ、あまり詳しくない担当者もいる
3.資格スクール型
司法書士の資格を取得する資格学校が運営する転職エージェントです。有資格者の人材データベース(在校生・卒業生)を活かして転職支援事業を展開しています。人材ビジネスが本業ではないため、転職動向や転職活動のノウハウ、取引先への営業力がやや弱めです。
メリット
- 資格取得直後のフレッシュな人を取りたいと考える企業の求人が多い
- 資格スクールの知名度があるため、企業へ積極的にアプローチしてくれる
- 卒業生など自分と同じような経歴の転職事例など参考になる
デメリット
- 未経験向けの求人が多く、待遇が良くないポジションも一部ある
- 求人票の記載が少なく判断しにくい
3.総合型のおすすめ転職エージェント
パソナキャリア|初めて転職する人・女性におすすめ
『パソナキャリア』は、知財など法務系のポジションの転職支援に強い総合型の転職エージェントです。対面でのキャリアコンサルティングを大切にしており、全国に拠点を持っています。資格を取得してから始めて転職する人などおすすめです。
- 登録面談で転職必勝ガイドブックを配布される
- 丁寧なキャリアカウンセリングを徹底している
会社 | 株式会社パソナ |
求人数 | 42(2019年1月現在) |
拠点 | 全国 |
dodaエージェントサービス|キャリアコンサルタントの質が高く転職相談におすすめ
『dodaエージェントサービス』は、業界No2の大手転職エージェントです。総合型の転職エージェントの中では最も求人を保有しています。大手企業やコンサルティング会社の求人など他の転職エージェントには無い求人を保有しています。
- 大手企業の求人多数
- キャリアコンサルタントの質が良く、職務経歴書の添削などおすすめ
会社 | パーソルキャリア株式会社 |
求人数 | 126(2019年1月現在) |
拠点 | 東京、埼玉、横浜、札幌、仙台、名古屋、一宮、岡崎、大阪、京都、神戸、岡山、広島、福岡 |
日経キャリアNET|日経ブランド。ミドル以上の転職におすすめ
『日経キャリアNET』は、日経ブランドの信頼から企業から採用依頼を受けています。日経キャリアNETは比較的ミドル以上の転職支援に強い傾向にあります。
- 求人を厳選して紹介(日経新聞と同等の掲載企業基準)
- 独自のネットワークで掘り出し求人があることも
会社 | 株式会社日経HP |
求人数 | 42(2019年1月現在) |
拠点 | 神田 |
JACリクルートメント|高年収・ハイキャリア向け
『JACリクルートメント』は、業界No3に位置する外資系転職エージェントです。総合型転職エージェントの中でも、高年収・ハイクラスの求人に特化した求人を扱っています。管理職の求人など多数扱っていますので、経験者向けの転職エージェントです。
- 高年収・管理職の求人多数
- 外資系求人も扱っている
会社 | 株式会社ジェイエイシーリクルートメント |
求人数 | 非公開 |
拠点 | 神田、埼玉、横浜、静岡、大阪、京都、神戸、広島 |
4.職種特化型のおすすめ転職エージェント
リーガルジョブボード|求人多め。情報収集としても有効
『リーガルジョブボード』は、法律系の求人サイトですが転職エージェントとしても転職支援を受けることができます。求人の一部は転職エージェント経由のみ応募を受け付けている案件がありますので、情報収集のために登録するのも良いでしょう。
- 求人数が多く、情報収集としても有効
- リーガルジョブボードのサイト経由で入社するとお祝い金をもらえる
会社 | 株式会社WILLCO |
求人数 | 196(2019年1月現在) |
拠点 | 赤坂 |
メンターエージェント|司法書士としてのキャリアプランをベースに転職相談できる
『メンターエージェント』は、司法書士事務所向けの経営支援を行うコンサルティング会社です。経営課題の一つに人材確保の依頼を受けていますので、求人企業の実情に詳しい案件も保有しています。転職相談については転職から独立までキャリアプランベースで相談を受け付けています。転職セミナーを積極的に開催していますので、転職活動初期段階にはおすすめです。
- 司法書士事務所への転職に強い
- 転職セミナーでは「キャリアプラン作成キット」を配布してくれる
会社 | 株式会社コンサルティングファーム |
求人数 | 81(2019年1月現在) |
拠点 | 半蔵門 |
MS-Japan|企業の法務部の案件に強い
『MS-Japan』は、管理部門の転職に特化して転職エージェントとして、業界No1に位置しています。近年では士業の転職支援にも力を入れており各司法書士事務所とのコネクションを強めています。大手企業からの採用依頼も多く企業法務部に転職を考えている人にはおすすめです。
- 管理部門に特化した転職エージェント
- 士業系の転職実績が豊富にあり、転職事例や選考ノウハウが参考になる
会社 | 株式会社MS-Japan |
求人数 | 非公開 |
拠点 | 飯田橋、横浜、名古屋、大阪 |
リーガルブライド|他の転職エージェントが合わなかったらおすすめ
『リーガルブライド』は、法律事務所や司法書士事務所などへの採用支援、ホームページ制作を行っています。転職エージェントとしても営業力はやや弱めですが、独自の司法書士事務所とのネットワークがありますので、登録してみても良いでしょう。
- 司法書士事務所へ採用だけでなくトータルサポートしており、内情に詳しい
会社 | 株式会社リーガルブライド |
求人数 | 30(2019年1月現在) |
拠点 | 九段下 |
5.資格スクール型のおすすめ転職エージェント
プロキャリア|資格合格後の転職におすすめ
『プロキャリア』は、資格総合スクールの東京リーガルマインドが運営する転職エージェントです。求人数を最も保有しており、資格取得直後から転職サポートを受けることができます。東京リーガルマインドを利用していなくとも転職支援を受けることができます。
- 資格スクールが運営する転職エージェントとしてTOPクラス
- 正社員以外にも「派遣」や「週3日~」など幅広い働き方ができる求人あり
会社 | 株式会社東京リーガルマインド |
求人数 | 318(2019年1月現在) |
拠点 | 中野、大阪 |
6.転職エージェントのサービスの流れ
転職エージェントの登録の流れは大きく分けて9つに分かれています。
①登録する
PCやスマートフォンで2分~5分程度で登録が可能です。名前、住所、年齢、電話番号、メールアドレス、会社名、資格など決められた項目に沿って入力していきます。
②連絡がくる
登録が完了すると転職エージェント担当者から電話もしくはメールで面談日時の連絡がきます。面談の場所はエージェントのオフィスで行います。現在働かれている方は勤務の後の19時以降や土日など面談可能な候補日をいくつか準備しておくと良いでしょう。
③個別面談に行く
面談は直接対面もしくは電話面談を行います。面談の際は履歴書と職務経歴書を持参します。事前にメールなどでデータを送っておけば不要です。面談時には、経験のヒアリングや転職理由、次の仕事の希望条件を確認されます。資格取得後のキャリア相談など幅広い相談に対応しています。
④求人紹介を受ける
面談で聞き取りが終わると、面談の最中もしくは終了後に求人を紹介してもらえます。2~20件程度紹介してくれる場合が多いです。
気になる所について、転職エージェントでも分からなければ、担当者経由で求人企業へ確認してくれますので、十分理解した上で応募意思を固めることができます。
⑤職務経歴書の添削
こちらは必要に応じて行います。修正すべき個所を教えてくれます。提出する書類に不安のある人はぜひアドバイスを受けるようにしましょう。
⑥応募する
企業への応募は転職エージェント経由で応募します。
その場合、応募書類はエージェントとの面談時に提出した書類を企業に提出するため、応募時には改めて書類を作成する必要はありません。
応募の都度、写真の準備や経歴書を準備するのは大変ですので非常に助かるサービスです。
人によってまちまちかもしれませんが、書類選考通過率はかなり高いと思います。これまで転職サイトなどを利用していた時と比べると格段に確率は上がると思います。
⑦面接対策
企業の書類選考が通過し、面接が決定した場合、事前に面接に向けて準備しておくべきポイントを教えてくれます。例えば過去に質問されたリストや知っておくべき業界知識やニューストピックなど様々です。
その他、選考の流れをも事前に教えてくれます。1次面接は現場担当者、2次面接は人事責任者といったように事前に会う人を教えてくれるだけでも心の準備ができるので、安心できることでしょう。
⑧採用企業との面接
面接の結果は転職エージェント経由で連絡がきます。
面接で上手く説明できなかった、PR出来なかった場合には転職エージェントから追加であなたの魅力を採用企業へプッシュしてもらうことが出来ます。
⑨内定、給与交渉
内定後の入社までの調整もすべて転職エージェントが行ってくれます。
7.転職エージェントを使いこなすための5つのポイント
求人企業の採用目的や求める人物像を確認しておく
転職エージェントは求人企業から人材確保の依頼を受けて募集を行っています。「即戦力を求めているのか?」、「欠員補充なのか?」、「未経験からでも教育していく姿勢で素直な人を求めているのか」など求める人物像によって選考段階でのPRポイントが変わりますので、必ず確認しておきましょう。
面接対策は転職エージェントを利用して万全にする
転職活動で避けて通れない面接を突破するために転職エージェントを上手く利用して、面接対策を万全にしていきましょう。転職エージェントが面接対策をしてくれることは以下の3つです。
- 過去に行った面接の質問事例、評価ポイントを教えてくれる
- 採用活動の経緯や採用したい人物像を教えてくれる
- 模擬面接をしてくれる
求人企業と面接でぶっつけ本番で臨んでしまうと、面接の独特の雰囲気や質問の数々で緊張して上手く話せないということは良くある話です。事前の情報をもとに頭の中でシミュレーションを立てる、想定質問集に対して、回答例を準備しておくなどの準備をするだけでも面接の出来栄えは違います。
また、転職エージェントが行ってくれる模擬面接も有効です。本番同様の面接の流れを再現し、想定される質問を行います。志望動機など説明していくうちにスラスラと話せるようになりますので、繰返し練習しておくと面接力アップにつながります。
履歴書・職務経歴書は転職エージェントに添削を依頼する
転職活動に履歴書と職務経歴書は必須となります。履歴書はJIS規格等で定められた項目に沿って記入していきますので、書くべきポイントを押さえておけば問題ありません。
詳しくは「履歴書と職務経歴書の「4つの違い」|受かる書類の作り方」で解説しています。
職務経歴書の作成で悩む人が多く、「資格を取りたてて、これまでの業務経験で活かせるものがない」、「志望動機をどのように書けばいいか分からない」など人それぞれ困るポイントが異なります。
そのような時に転職エージェントに経歴書の作成指導や添削を依頼することで悩みが解決します。
職務経歴書の添削
- 誤字脱字がないか、レイアウトは見やすいか
- 書いてある内容は分かりやすいか
- 自分のPRポイントや業務経験を書くポイントを考えてくれる
- 企業が評価するであろうポイントを織り交ぜて、修正してくれる
転職エージェントへの添削依頼は完成していない状態であっても、「作成途中でどのように書けばいいか相談したい」ということも相談できます。遠慮することなくアドバイスをもらいながら経歴書を完成させていく方が効率的です。
嘘をつかない
履歴書や職務経歴書や面接での応答で事実と違うことを伝えることはNGです。業務内容や勤務歴など経歴を良く見せようとしたい気持ちが出るのは自然のことですが、あなたの経歴で採用する企業は見つかりますので、経歴について嘘をつくことはデメリットが大きすぎるため、控えましょう。
複数の転職エージェントに登録する
こちらの記事で紹介した転職エージェントは扱っている求人や転職支援するスタイルが違います。転職エージェントを複数登録することで、自分に合った転職エージェントのスタイルや担当者を見つけることができます。転職エージェントも相性の良し悪しがありますので、あわないと感じた場合は利用を控えても問題ありません。2~3社登録してか自分に合った転職エージェントを見つけると良いでしょう。
8.まとめ
司法書士の資格を活かしてキャリアアップを目指し、転職活動をするならば転職エージェントを利用することをおすすめしています。無料で転職サポートを受けられるため、転職相談として、面談してみると良いでしょう。
おすすめの転職エージェントまとめ
・パソナキャリア|初めて転職する人・女性におすすめ
・dodaエージェントサービス|キャリアコンサルタントの質が高く転職相談におすすめ
・日経キャリアNET|日経ブランド。ミドル以上の転職におすすめ
・JACリクルートメント|高年収・ハイキャリア向け
・リーガルジョブボード|求人多め。情報収集としても有効
・メンターエージェント|司法書士としてのキャリアプランをベースに転職相談できる
・MS-Japan|企業の法務部の案件に強い
・リーガルブライド|他の転職エージェントが合わなかったらおすすめ
・プロキャリア|資格合格後の転職におすすめ
こちらの記事が皆様の転職活動のお役に立てれば幸いです。