会社が倒産した時の転職について不安に感じていてはいませんか?
・転職活動を始める時期はいつがいいのか?
・経歴書にはどうやって書けばいいのか?
・面接では倒産についてどうやって伝えればいいのか?
などと悩むことがあるのではないでしょうか。会社が倒産したことの説明を間違えてしまうと、面接官の誤解を生んで不採用になることもあります。
こちらのページではこれから倒産をきっかけに転職活動をする場合の注意点と転職活動の進め方のコツについて紹介します。
1.会社が倒産しそうな場合は倒産前に転職先を見つけること
会社が倒産しそうな時は、倒産前と倒産後どちらの時期に転職活動をすべきか考えると思います。
結論は倒産前に転職活動をやるべきです。
倒産前に転職する時のメリットとデメリットはこのようになります。
■ 倒産前に転職活動するメリット・デメリット
メリット | ・収入が途切れることなく、働くことができる ・有給を使って転職活動できる ・退職金がもらえる ・給与・ボーナスカットのリスクが無くなる ・倒産する直前の混乱に巻き込まれなく済む |
デメリット | ・退職理由が「自己都合」退職になる ・管理職など経営側の人であれば、責任感がないのではと思われる |
■ 倒産後に転職活動するメリット・デメリット
メリット | ・退職理由が「会社都合」による退職になる ・最後まで仕事を果たしたという責任感を評価されることもある ・失業保険を受給できる |
デメリット | ・職歴にブランクができる ・給与未払いになる可能性がある ・退職金がもらえない ・倒産前後の混乱・後片付けに巻き込まれる |
会社が倒産することが決まっていても、倒産前に退職すれば経歴上、自己都合退職扱いになります。倒産前に転職先を見つけられなければ、こちらが唯一のデメリットになります。
倒産後に転職活動すると失業保険がもらえるとはいえ、普段の給料の6割程度しかもらえず、生活費を賄えるほどの水準にはなりません。更には勤務していた時の給料が未払いになるリスクがありますので、倒産前後で収入が減ることになります。
何より、再就職先が見つかっていなければ収入がありませんので、不安がつきまといます。
しかし倒産前に転職先を見つけられれば収入が途切れないだけでなく、有給などもしっかり使えます。
倒産した後でも収入があるか、無いかは心理的に大きく違います。
倒産して退職した後は少しゆっくりしたい、、と考えることもあるかもしれませんが、ブランク期間ができればできるほど、転職活動における評価が下がっていきますので再就職先が見つけにくくなります。
そのため会社が倒産する前であっても、仕事はしなければなりませんので、少しハードですが転職活動を進めておくことが大切です。
2.倒産しそうなことを周囲に漏らしてはいけない
会社が倒産しそうなことは、会社からOKが出るまで取引先や関係者、友人にも話してはいけません。
倒産しそうな会社だと分かれば、関係会社は取引を停止します。
仮にも倒産を免れて、業績を回復させようとしたときに、倒産するという噂話から取引が無くなり売上が立たないような事態になれば取り返しのつかないことになります。
不安のあまり、会社が倒産しそうなことをつい口を漏らしてしまってはいけませんので注意しましょう。
話しておくのは、家族である旦那様奥様にだけは状況を共有しておくべきと考えています。収入を共有している家族にも影響が及びますので、気が重いですがしっかりと話しておくことでお互いの信頼と将来の安心につながります。
3.履歴書・職務経歴書の倒産の書き方
転職活動で使う履歴書と職務経歴書について、倒産した時の書き方についてまとめました。
履歴書の書き方
会社が倒産してしまい、退職した場合は「会社都合により退職」と記載します。
倒産により~~、経営状況が悪化し~~、などと別の表現で書く必要はありません。倒産前に自己都合退職している場合は、経営状況が悪化したことがきっかけであっても「自己都合により退職」と書きます。
職務経歴書の書き方
職務経歴書に過去に勤務していた会社が倒産している場合は、会社概要の欄に(20XX年XX月倒産)と記載しておきましょう。
合併や統合によって社名変更した場合には、株式会社〇〇〇〇(現:株式会社△△△△)と記載します。
4.転職面接 倒産について説明の仕方の注意点とは?
企業面接ではほぼ必ず退職理由・転職理由を確認されます。会社の倒産や経営状況が悪化したことをきっかけに転職するときの伝え方の注意点について紹介します。
転職を考えるきっかけ(転職理由)の伝え方次第で面接官の印象が大きく変わるポイントになりますので、話し方を決めておくと良いです。
面接では会社が倒産したことについてこのように聞かれます。
・会社が倒産してしまってどのように感じていますか?
・なぜ倒産してしまったと思いますか?
・倒産してしまった経験から何を学びましたか?今後どのように活かしますか?
会社の倒産を経験したことで、どう思っているのか?危機的な状況でどのように行動してきた人材なのか?を評価しています。転職理由と勤めている会社の倒産について注意点は4点です。
- 会社の批判・愚痴などネガティブな発言をしない
- 倒産する会社の一員として当事者意識を持って話すように心がける
- 倒産するショックから切り替えられている姿勢を示す
- 会社の経営状況について詳しく話しすぎない
倒産する状況について自分なりにどう感じているかをまとめておくことが大切です。
会社が倒産してしまうことは、社員に責任が無いこと、どうしようもできないことは面接官も理解しています。そのような中で危機的な状況にあっても、当事者意識をもって業績を回復させようと行動できているかが評価されます。会社の業績が悪くなったのは会社のせい、などと他人事のように話して、悪口をこぼしてしまうと評価が下がります。
会社が倒産していることについて、どう思っているかは、感情を入れ過ぎないように話すと良いです。客観視できているぐらいが丁度いいです。
また、別の観点では、倒産した理由について取引情報や機密情報、人事情報について細かく伝える必要はありません。面接でこれらを話過ぎると情報リテラシーが低い人材だと評価されますので、概要だけ伝えれば大丈夫です。
大切なことは、倒産したことが退職のきっかけであって、転職に前向きに考えている姿勢を示すことです。
5.転職活動は焦ってはいけない
会社が倒産してしまって、早く転職先を見つけなければいけないと焦ってしまい、考えずに決めてしまうと転職を失敗してしまうことがあります。
会社が倒産してしまって、戸惑っていて不安に感じているときだと思います。
収入が無くなるより、どこでもいいから就職しようと、と思って安易に決めてしまうとブラック企業のような会社に当ってしまうことがあります。会社が倒産する状況にあっても焦らず転職活動を進めていくように、心がけてください。
ブラック企業かどうかは、求人票、面接、会社説明会、内定の出し方から見抜くことができます。
転職活動を進めるうえで大切なのは、「会社選び」「選考対策」「転職活動のペース配分」です。
会社選びは求人票をリサーチすることであり、自分に合っているかを判断していくことです。そのうえで興味のある企業ごとに書類を準備して面接対策を進めていきますが、無理に早く進めようとペース配分を間違えてしまうと、十分に時間を取れず、気持ちに余裕がなくなります。
倒産前であれば仕事をこなしながら、転職活動を進めるのは大変です。
会社が倒産するという忙しい時期には転職エージェントを利用してサポートを受けておくと良いです。
転職エージェントを利用すると、
・希望条件に合った求人をリサーチしてくれる(ブラック企業を除外してくれる)
・履歴書・職務経歴書の作成アドバイスしてくれる
・面接対策してくれる
・面接日時や入社日時の調整を代わりにやってくれる
膨大な求人の中からあなたに代わって求人をリサーチしてくれます。その中から興味のある会社をエージェントに伝えるだけで、あとは面接に行くだけです。
エージェント経由で応募すると、応募書類に「推薦状」を添付して、あなたの魅力をプッシュしてくれるので選考通過率が上がります。
転職エージェントからの面接対策も有益で、過去に質問された内容や採用された人の傾向を教えてくれるので対策を立てやすくなります。
書類選考や面接の段階それぞれサポートしてくれるので通過率良く進められるので、短期間で転職活動を終わらせることも可能ですので、倒産しそうな不安な時期には心強い味方になってくれます。
転職エージェントは何社もありますが、こちらの3社を登録しておけばほとんどの求人を網羅できます。
- パソナキャリア|あなたの気持ちに寄り添う転職エージェント。初めての転職、女性の転職に強いエージェント。あなたの経歴と似ている人の転職事例を教えてくれて、求人を幅広く紹介してくれます。
- doda|転職相談に丁寧に対応してくれる転職エージェント。履歴書や職務経歴書の添削、キャリア相談に丁寧に乗ってくれます。業界No2で実績があるエージェントです。
- WORKPORT|IT業界の転職に強い。未経験からベテランまで転職支援実績が豊富。企業とのコネクションも強いのでIT・Web業界に興味のある人は登録すべき。
6.まとめ
会社が倒産した時の転職は、通常の転職と進め方が違います。倒産時期が決まっていて、勤務が終了する日が決まっている場合は、それに応じて入社日を調整することになります。
その日限に向けて、転職活動をスムーズに進めていくことが大切です。
転職活動においては、応募書類の作成、面接においては、採用担当者に納得してもらえるように倒産にかかわる伝え方を事前にまとめておきましょう。
倒産したときの転職注意点まとめ
①会社が倒産しそうな場合は倒産前に転職先を見つけること
②倒産しそうなことを周囲に漏らしてはいけない
③履歴書・職務経歴書の倒産の書き方
- 履歴書 「会社都合により退職」と書く
- 職務経歴書 (20XX年XX月倒産)と書く
④転職面接 倒産について説明の仕方の注意点
- 会社の批判・愚痴などネガティブな発言をしない
- 倒産する会社の一員として当事者意識を持って話すように心がける
- 倒産するショックから切り替えられている姿勢を示す
- 会社の経営状況について詳しく話しすぎない
⑤転職活動は焦ってはいけない
こちらの記事が会社が倒産して、転職活動に悩むあなたのお役に立てれば幸いです。